エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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カラーパレットはデザインを左右する重要な要素です。しかし無数にある色の中から、オリジナルのカラーパレットを作るのは手間がかかりますよね。
今回は、著名な画家の絵画作品をベースにしたカラーパレットをご紹介します。実際に製品に使った例もいくつかご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
クロード・モネは、印象派を代表する画家のひとり。1860年代、若い画家の友人たちとともに、目にするものをシンプルで直感的な方法で描きました。
モネをはじめとする同時代の画家たちは、歴史的・神話的な場面ではなく、現実の風景や生活を描いたのが特徴です。
よく観察すると、美しい自然と繊細な光をうまく捉えて描いていることがわかります。やわらかく輝くようなモネのカラーパレットは、鑑賞者に親しみを感じさせるはずです。
モネは、自然を描くにあたって類似色を多用しています。
《睡蓮》のシリーズは非常に有名ですが、とくに1908年に描かれた以下の《睡蓮》にはピンクやクリーム色が用いられており、やわらかく流れるような色彩が自然の美しさを感じさせます。
自然界でよく見られる類似色は、調和がとれている点が特徴です。デザインを穏やかで優しい印象にしたいなら、モネの作品を参考にしてみましょう。
フィンセント・ファン・ゴッホはポスト印象派の先駆者のひとりで、大胆な色使いで知られています。
とくに黄色と青を多用するのが特徴。自然を想起させるこの2色は、ゴッホの幼少期やオランダでの記憶と結びついているようです。
黄色と青というクラシックな補色のペアは、ゴッホを理解する上でとても重要です。ゴッホは弟のテオに当てた手紙で、以下のように語っています。
「空の青はすばらしい。陽の光は淡い硫黄色で、甘く魅惑的だ。フェルメールが描いた《デルフトの眺望》の、天国のような青と黄色の組み合わせのようだ。あまりに美しすぎて再現しきれない」
ゴッホの作品をさらに分析すると、補色やカラーホイールの効果を使って、同時対比の視覚効果を高めていることがわかります。
安らぎを感じさせるモネの作品とは違い、ゴッホは構図だけでなく補色の力で鑑賞者の目を動かしています。その特徴がよくあらわれているのが、1888年に描かれた《夜のカフェテラス》です。
夜の窓の光に輝きを与えているのは、鮮やかなウルトラマリンとオレンジを組み合わせ。前に出る暖色と、奥に沈む寒色を組み合わせることで、絵に奥行きが出ています。
補色は、人の感情を揺さぶります。原色同士の組み合わせを決める前に、どんな感情を抱かせたいのかを意識しましょう。
ヘレン・フランケンサーラーは、1970年代を中心に活躍した抽象表現主義の芸術家。1960年代にはじまった「カラーフィールド・ペインティング」の代表的画家のひとりです。
フランケンサーラーは新たなカラーパレットをつねに探求し、色使いを進化させつづけました。
他の偉大な画家たちと同様、自然をモチーフにした作品を多く制作しており、とくにマサチューセッツ州プロビンスタウンのユニークな風景がインスピレーションのもとになっていたようです。
たんに風景を描くのではなく、風景に対する感情を重視して描くことが、作品の魅力に繋がっています。
1963年に描かれた以下の《The Bay》は、フランケンサーラーのもっとも有名な作品のひとつ。
モチーフになっているのははタイトルのとおり「湾」ですが、その抽象的な作風が鑑賞者の想像力を刺激します。それぞれの色は、いったいなにをあらわしているのでしょうか。
フランケンサーラーは、変調した色相を用いて抽象的な形で自然を表現しただけでなく、鑑賞者に想像力を発揮する場を提供したのです。
一部のメディアで「soak stain(ソークステイン)」とも呼ばれているフランケンサーラーの自然な色相は、魅力的で、やわらかく、そして大胆に、独特の構図を作り出します。
現代的で爽やかなカラーパレットを使い、ユーザーの感情や想像力を刺激したいと考えているなら、フランケンサーラーの作品がインスピレーションを与えてくれるはずです。
ジョージア・オキーフは20世紀のアメリカを代表する画家で、花をモチーフにした作品で知られています。エネルギーを感じさせる、力強く鮮やかな配色が特徴です。
先述のとおりオキーフは花の絵で知られていますが、風景画も制作しています。そのなかには、日本美術に影響を受けていたオキーフの師、アーサー・ウェズリー・ダウからの影響を強く感じられる作品も。ダウは、線、色、濃淡という3つの原則を重視していました。
1922年に描かれた以下の《Lake George (formerly Reflection Seascape)》では、シアンブルーをベースラインに明るさの幅を広げて描いているのが見てとれます。また、キャンバスの中央に色の濃色と淡色を見事に配置しています。
1921年から1922年にかけて制作された《Lake George Reflection》についても同じです。画面中央の白と黒が全体のバランスを保っています。
オキーフは、《Lake George (formerly Reflection Seascape)》と《Lake George Reflection》という2つの作品において、ジョージ湖という同じテーマに対してまったく異なるアプローチをとりました。
形こそ似ているものの、カラーパレットが大きく異なるため、まったく違う印象を与えます。
同じテーマやトピックに関するデザインでも、カラーパレットによって印象が変わります。
オキーフの風景画は、どことなくグラフにも似ていますよね。データを可視化する際には、目に負担をかけてしまう虹色のような配色よりも、色の濃淡を調節することでバリエーションを出してみましょう。
著名な絵画に使われている色が、アルファベット順(画家名)で掲載されています。
デザイナー(とくにインテリアデザイナー)におすすめの便利ツール。画像からカラーパレットを生成できます。
任意の画像をアップロードすると、自動または手動でカラーパレットを生成できます。カラーパレットをコラージュして書き出せるのが特徴。
アップロードされた画像から4色のカラーパレットを生成する、クイックカラーパレットジェネレーター。
Colorsnap、Coolers、Canvaと同様、画像からカラーパレットを生成するツール。手動で色を選択できるほか、ダウンロードの際のフォーマットも複数から選択可能です。
こちらもクイックカラーパレットジェネレーター。任意の画像からカラーパレットを生成できます。Hexコードをコピーできるのがポイント。
自然にインスピレーションを得たカラーパレットは、デザインに応用できます。自然をモチーフにした絵画を研究して、美的センスを養いましょう。
カラーパレットを選ぶにあたって役立つツールも、ぜひ活用してみてください。
(執筆:Mandy Ding 翻訳:Asuka Nakajima 編集:泉 提供元:UX Planet)
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