【比較】PHP vs Python vs Ruby。言語のメリット&デメリット、特徴まとめ

PHP vs Python vs Ruby
ENGINEER

エンジニアになったばかりの人や、新しいプロジェクトがスタートする人の中には、どのWebプログラミング言語を使おうかと悩んでいる人もいるのでは? 今回は人気の3つの言語「PHP」「Python」「Ruby」を比較していきたいと思います。

言語を決める要因として、安全性、速さ、適応性などがありますが、それぞれの言語のメリットやデメリットを、事実に基づいて細かく比較していきたいと思います。

どれが一番良いとは一概にはいえませんが、この記事で比較すれば、きっと自分にぴったりなプログラミング言語が見つかるはずです。

プログラミング言語の比較ポイント

1. 現在のテクノロジーマーケットにおける普及率

それぞれの言語の人気度や使われ方を調べてみることで、どれほど普及しているのかを知ることができます。普及率が高いということは、これからも使われ続ける可能性が高く、今後のサポートにも期待できます。

まずはそれぞれのプログラミング言語が開発された時期をみてみましょう。

  • PHP – 1995年
  • Python – 1991年
  • Ruby – 1995

この中でも、PHPはクラシックな言語でダイナミックWebアプリケーションの開発によく利用されてきたことから、高い利用率があり多くの開発者から好んで使われています。

著名なアプリーケーションで使われているかどうかも、指標のひとつです。Wikipedia, Facebook, PixelCrayonsはPHPを使って、Twitter, Huluや他のアプリケーションでは Ruby-on-Railsが、そしてGoogleの検索エンジンやYouTubeなどはPythonを使って開発されています。Ruby-on-RailsはRubyをベースに開発されたフレームワークです。

このように、それぞれの言語を元に開発されたアプリケーションが大きな成功をおさめています。

2. 言語が作られた目的

プログラミング言語が開発されるとき、それぞれが違う使用目的を持って作られました。

  • PHP – ダイナミックなWebページ開発
  • Ruby – オブジェクト志向に基づいたプログラミング
  • Python – 高い生産性と、読みやすいコード

プログラミング言語を選ぶ際は、そもそもの開発された目的が何かを考えることで、言語の本質を見極めることができ、選ぶ際の基準にもなるかと思います。

3. 最も使いやすいのはRuby

実際に開発を行うときに、重要となるのがプログラミング言語の使い勝手です。

パワフルでパフォーマンス性の高いアプリケーションを作る為には、優秀な開発チームが必要です。そしてそれを支えるのが優秀で使い勝手の良いプログラミング言語です。

PHPは、使い方の説明や解説など、ナレッジが蓄積されています。Pythonの文法ガイドラインは難しいですが、コードの見やすさはこの中で一番です。

そして、使いやすさを追求して作られたRubyは、パワフルでとても使い勝手が良く、多くのプログラマーから認められている言語です。

4. 最も学習しやすい言語はPython

初心者のWeb開発者にとって、目的のプログラミング言語を簡単に習得できるかは大切です。経験のあるプログラマーに比べて、経験の浅いプログラマーのオプションは限られています。

もっとも簡単なのはPython、次がPHPです。経験のあるプログラマーなら簡単に学ぶことができますが、初心者にとって難しいかもしれないのがRubyです。

5. パフォーマンス

How fast is it?

比較のポイントは、レスポンシブネス、セキュリティーの高さと、実行スピードの速さです。

お昼時には、PHPとRubyが若干Pythonよりも速いです。ユーザー情報を扱う時に必ず必要な安全性ですが、PHPだけで構成されたプログラムはハッキングに弱い傾向にあります。そしてPythonとRubyは、PHPよりいくらか安心といえます。

次はデータベースサポートについて比較してみましょう。3つの中では、PHPが一番広い範囲をサポートしています。Pythonも制限はありますが拡張サポートが可能です。Ruby-on-Railsも拡張サポートはありますが、PHPには及びません。

総合的に考えると、パフォーマンス性においてはPHPが一番有利であると思われます。

6. 言語のバージョンアップデート

継続的なバージョンのアップデートとサポートは、最新のトレンドに対応するために欠かせません。開発者が直面している問題やバグを解決したり、新しい機能を追加したりするなどして成長を続けるプログラミング言語はどれでしょうか。

実際にどれが一番早いアップデートを行なっているか決めるのは難しいところがあります。しかし筆者が見つけたデータを参考にすると、PHPとPythonが開発面においてRubyより優れていると思われます。

また、サポート面においてはコミュニティーの存在が比較のポイントとなります。疑問がある時に質問フォーラムで答えを得ることができるかは、サポート面として重要です。この3つの中ではPythonが最もサポートに優れています。

7. 需要の多い言語

Popularity

3つの言語の中で、一番仕事で使えるものはどれかを比較していきましょう。これは、求人市場に出ている仕事の量を比較することで見つけられます。

そして実際に比べてみると、PHPがダントツで多い求人量を誇っています。たくさんのプログラマーがPHPの市場で働いています。これに比べてPythonとRubyはPHPに比べ普及していません。

PHP、Python、Rubyの長所と短所

より細かく比較するためには、それぞれの言語の長所と短所を知る必要がありそうですね。早速見ていきましょう。

PHP

長所

  • シンタックスがC, C#やJavaに似ているので初心者が習いやすい。
  • 幅広いデータベースをサポートしているのでパワフル。Apache, Microsoft IIS, Netscapeなど他にも対応している。
  • 他の2つに比べて業界でよく使われている。
  • PHPのWebサイトをホストすることは簡単なので初心者向き。
  • 初心者でもCMSの開発が素早く簡単に行える。

短所

  • C/C++やPerlから大きく影響を受けているシンタックスには、括弧やドルマークが多く含まれており書き間違いや見落としが増えてしまう。
  • 大規模で複雑なアプリケーションの開発には向いていない。
  • 元々はスクリプト言語であり、オブジェクト指向ではない。

Python

長所

  • 初心者でもシンプルに学ぶことができる。
  • 多目的な言語。
  • オブジェクト指向。
  • データ構造がしっかりしている。
  • 良いフレームワークがある。例えばWeb開発向けの「Django」など。

短所

  • “switch文”をサポートしていない。
  • 三項演算子(…?…)もサポートしていない。
  • private, protected, publicなどのアクセス修飾子をサポートしていない。
  • classとmethodがない。

Ruby

長所

  • 3つの中でオブジェクト指向が一番強い。
  • 使い勝手がかなり良い傾向にある。
  • コードブロックはパフォーマンスに優れる。
  • 必ず戻り値を返してくれるので、関数を作るのが楽。
  • ライブラリーを使うことでプログラムが簡単になる。

短所

  • 初心者が習うのは難しい。
  • 情報リソースに限りがある。
  • PHPとPythonに比べて速度が遅い。
  • アップデートとサポートは他に比べて若干遅い傾向がある。

最後に

PHP、 Ruby、Pythonについてお話ししてきましたが、この記事を読んでくださった皆さんがプログラミング言語を選ぶお役に立てたら幸いです。

(翻訳:Juri Ando 編集:Workship MAGAZINE編集部)

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