Rubyでできることとは?スピード感ある開発をしたい方におすすめ!

Rubyでできることとは?

Rubyはスタートアップ企業をはじめ、素早いサービス開発が求められるプロジェクトで愛用されるプログラミング言語です。

とくにRubyのWebアプリケーションフレームワーク『Ruby on Rails』は人気が高く、他言語のフレームワークにも影響を与えています。

今回はそんなRubyでできること/できないこと、習得に向いている人、初心者におすすめの学習方法をご紹介していきます。

Rubyの学習を考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

Rubyとは

Rubyは、「楽しくプログラミングできる」をコンセプトに設計された日本発のプログラミング言語です。

日本発のプログラミン言語として、はじめて国際規格であるISO/IEC 30270に登録された実績もあり、世界的に信頼されています。

RubyはJavaに似てる?

1993年にまつもとゆきひろ氏により生み出されたRubyは、以下の点でJavaと似ています。

  • 共に1990年代中頃に公開された言語であること
  • オブジェクト指向であること
  • 活躍する場所を選ばない汎用的な言語であること

ただし、実際にRubyを採用するプロジェクトと、Javaを採用するプロジェクトは別である場合が多いです。

Javaは、大企業の基幹システムをはじめとして、以下のような場面で多く採用されています。

  • プロジェクト自体が巨大な場合
  • 開発速度より品質が優先される場合
  • 長期運用されることが前提のシステムを開発する場合

一方でRubyは、スタートアップ企業の新規事業など、以下のような場面で採用されやすいです。

  • 良いものを素早くリリースする必要がある場合
  • 品質より開発速度が優先されるプロジェクトの場合

こういったプロジェクトでRubyが採用されがちなのは、Rubyの強力なWebアプリケーションフレームワーク『Ruby on Rails』の存在が関係しています。

Ruby on Railsを使えば、優れた品質のWebサービスを短期間で開発することが可能です。Webアプリケーションフレームワークとしてはかなりの人気を誇っており、Rubyを採用したWebサービス系のプロジェクトでは、ほとんどの場合でRuby on Railsが併せて使われています。

Rubyでできること

できること1. ユーザ同士が交流できるSNSの開発

▲ 出典:GitHub

Rubyを使えばFacebookやTwitterのような、ユーザー同士が記事やコメントを投稿して交流するSNSを開発できます。

とくにRuby on Railsと組み合わせて開発を進めれば、SNSに必要な認証機能や、動的にベージを生成する処理などもかんたんに実装可能。

実際にRubyで開発されたSNSのひとつに、エンジニア向けのWebサービス『GitHub』があります。GitHubは、プログラムのバージョン管理を行うソフト『Git』とSNSを融合させ、「ソーシャルコーディング」という複数人での開発スタイルを全世界のエンジニアたちに提示しました。

現在GitHubはさまざまなプロジェクトで活用されており、とくにOSS(オープンソースソフトウェア)の世界では、いまや無くてはならない存在となっています。

できること2. 人と人をつなげるマッチングアプリの開発

▲出典:Airbnb Citizen

Rubyを使えば、人と人、そして人とサービスをつなげるマッチングアプリの開発が可能です。アプリに登録されているユーザやサービスを、別のユーザが探し出す機能もRuby on Railsを使って簡単に実装できます。

民泊マッチングサービスの『Airbnb』などが、実際にRubyで作られたマッチングアプリの代表例です。Airbnbは、自分が所有する物件を民泊として貸出したいホストと、休暇を民泊で過ごしたいゲストを繋げるサービスで、2008年に開始されて以来、世界中のユーザーに愛用されています。

Rubyを利用した、スマートで使いやすいWebサービスが成功した事例です。

できること3. 動画や音楽を配信・視聴できるサービスの開発

▲ 出典:hulu

Rubyで動画や音楽を配信・視聴できるWebサービスを開発することも可能です。

動画や音楽の配信にあたっては、大量のユーザ情報や莫大な量のコンテンツの情報、さらには課金データなど、さまざまなデータを適切に管理する必要があります。

Ruby on Railsを使えば、膨大なデータをきれいなコードで分かりやすく実装できるため、コンテンツ配信Webサービスをつくりやすいのです。

実際に、国内外で多くのユーザを持つ動画配信サービス『hulu』はRubyで開発されています。

できること4. 業務に役立つツールやソフトの開発

Rubyを使えば、業務に役立つさまざまなツール・ソフトを開発できます。求められる機能をすばやく実装でき、できることの幅が広いRubyは、リリースまでの迅速性と実用性が求められる業務用ツール・ソフトの開発に向いているのです。

実際にRubyで開発された業務用ツール・ソフトは、以下のようなものがあります。

  • 従業員のコンディションを分析したり、個人と組織の課題を発見するためのツール『Geppo
  • 経費・請求書・給与などのバックオフィス業務を自動化するソフト『Money Forwardクラウド

ビジネスの変化と共にすばやい機能追加や変更が必要な業務用ツール・ソフトの開発プロジェクトにおいて、スピード感ある開発が強みのRubyはぴったりのプログラミング言語です。

できること5. ドローンや産業用ロボットを制御するシステムの開発

▲ 出典:Holy Stone

Rubyでできるのは、Webサービスの開発ばかりではありません。Rubyを使えばドローンや産業用ロボット、さらには近年注目を浴びているIoTを制御する「組み込みシステム」の開発もできます。

Webサービスと違い、機器やロボットに組み込むシステムの開発では、より低スペックのマシンで動作する軽量のプログラミング言語が必要とされがちです。

そこで、Rubyをより軽量にした「mruby」というプログラミング言語をを使えば、低スペック環境で動作するプログラムを簡単に実装できるようになります。

Rubyでできないこと

Javaと同じく汎用的なプログラミング言語であるRubyは、あまり「できないこと」はありません。

ただし、他のすべてのプログラミング言語と同じく、Rubyにも「苦手なこと」はあります。

2020年現在、Rubyは以下のような開発を苦手とします。

  • スマホアプリ開発
  • 機械学習(AI開発)

スマホアプリ開発はJavaやSwift、JavaScriptが得意としており、機械学習ではPythonが得意としています。これらの言語と比べると、Rubyでスマホアプリ開発や機械学習を行うのは手間がかかります。

ただし日々さまざまな技術のアップデートが行われているプログラミング言語の世界では、いつ「得意な開発」と「苦手な開発」が入れ替わるか分かりません。

現在はスマホアプリ開発と機械学習が苦手なRubyですが、今後どうなるかは言語やフレームワークのアップデート次第です。

Rubyはどんな人に向いている?

素早く良いWebアプリをつくることができるRubyは、次のような人に向いています。

  • 自分でWebサービスを作ってみたい人
  • 新規事業を次々と打ち出していきたい人

またRubyは、言語自体がたのしくプログラミングできるように設計されているため、純粋に「プログラミング自体が好き」「プログラミングを楽しみたい」という人にもおすすめです。

Rubyを効率的に学習する方法

Rubyを身につけるには、次のような手順で学習を進めるのがおすすめです。

  • 基本的な構文を覚える
  • Ruby on RailsでWebアプリを動かしてみる
  • アレンジしながらWebアプリの仕組みを紐解いていく

これらについて以下でひとつずつ解説していきます。

学習方法1. 基本的な構文を覚える

まずRubyの基本的な構文を、参考書やWeb上の解説記事、公式ドキュメントなどを見ながら学習していきましょう。

Ruby以外の言語にも共通することですが、プログラミングはともかく「動かしながら覚える」ことが大切です。ただ解説を読むだけではなく、簡単なコードでも実際に自分で書いて動かすことで、効率よく学習を進められます。

学習方法2. Ruby on RailsでWebアプリを動かしてみる

基本的な構文を理解したら、次はRuby on Railsで簡単なWebアプリを動かしてみましょう。

いきなりWebアプリをつくるのは戸惑うかもしれませんが大丈夫です。最初は入門書や解説記事のWebアプリの真似から始めましょう。意味を完全に理解しようとはせず、「どう書けばどう動くのか」を体感しながらざっくりと覚えていくのがおすすめです。

学習方法3. アレンジしながらWebアプリの仕組みを紐解いていく

コードを真似ながらWebアプリを動かすことに慣れてきたら、今度は真似て作ったWebアプリを自分でアレンジしていきましょう。

今までうまく動いてくれていたコードも、アレンジを加えると想定外の動きをしたり、エラーが出たりすることがあります。トライアンドエラーを繰り返すことで、「なんとなく」で書いていたコードの具体的な意味が分かるようになっていくでしょう。

プログラミングスクールの利用

Rubyの学習を進めるにあたり、いまいち理解できない事象に直面することもあると思います。

そんなときに役立つのがプログラミングスクールです。分からないことがあれば、講師に質問しながら学習を進められます。

またプログラミングスクールのほか、Web上で利用できるプログラミング学習サービスもあります。

Webで利用できる学習サービスは、自分のペースに合わせて学習できるのでおすすめです。

まとめ

Rubyは、スピード感ある開発で新規事業の立ち上げにも活躍するプログラミング言語です。Rubyを使えばマッチングサイトやSNS、動画配信コンテンツなどさまざまなサービスを素早く実装することができます。

また、Webサービス以外にも、Rubyはドローン開発や産業用ロボット開発など組み込みシステムの開発から、業務に役立つツールやソフトの開発も可能です。

自分でいろいろなサービスをつくりながらプログラミングを楽しみたい人は、ぜひRubyの学習を進めてみてください。

(執筆:sig_Left 編集:Kimura Yumi)

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