エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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ビジネスを成功させるためには、顧客との良好な関係構築が大切です。
そのためには、ブランドの新製品を提供し続けたり、顧客からの製品やサービスに関する質問に対応したり……つまり「必要なときにいつでも側にいる」演出をすることが大切です。
しかし顧客一人ひとりに注意を払うことは、ビジネス規模が大きくなるほど難しくなるものです。
この記事では、顧客を全員くまなくフォローアップするために、「チャットボット」と「メールマーケティング」の可能性を分析してみましょう。
チャットボットは、人間のユーザーと会話/応答できるプログラム。この技術自体が比較的新しいため、可能性はまだまだ未知数です。
基本的なチャットボットは、「if-then」アプローチにより、特定の質問に対して、事前に設定された応答を返します。
一方でより高度なチャットボットであれば、顧客ごとに詳細にカスタマイズされた回答やソリューションを提供できます。
たとえば、いまからあなたはオンラインで何かを購入したいとします。
従来、目的の製品を見つけるには、複数の製品ページを閲覧する必要がありました。それがチャットボットを使用すれば、目的のアイテムについて質問できるため、プログラムが関連する製品ページに直接誘導してくれます。
まるでチャットボットは、あなた専属のショッピングアシスタントのようなものですね。
チャットボットはビジネス側だけでなく、顧客側にも多くのメリットがあるのです。
いくつか事例を紹介します。
チャットボットはUXの向上に大きく関係しています。
調査によると、顧客の80%以上がオンラインショッピング中に何らかのサポートを欲しています。くわえてオンラインショッピングのページを開いてから5分以内に必要としているという結果も出ています。
チャットボットは、顧客が必要な製品を見つけて購入するまでフローを、リアルタイムでサポートできるのです。
NPS(ネットプロモータースコア:ユーザーが企業やブランドに対してどれくらいの愛着や信頼を持っているかを表す数値)は、顧客がそのブランドを周囲に宣伝してくれる可能性を数値化するものです。
NPSの値を高めるためにもっとも重要なのは、顧客満足度とされています。そして多くの顧客は何か問題があったときに、(それが完全に解決されなくても)相手側の迅速な対応に満足感を覚えます。迅速な対応は、顧客満足度向上に繋がるのです。
迅速な対応が引き金となり、彼らはそのブランドに価値を感じるようになり、結果として自分の家族や友人に積極的に勧めてくれる可能性が高くなるのです。
チャットボットの長所は迅速なサポート。まさにNPSや顧客満足度に直結するものなのです。
チャットボットは、ブランドごとの固有のニーズに応じて、簡単にカスタマイズできます。そしてそれらを運用/維持するのにも、あまり労力は要りません。
生身のスタッフ1人が24時間年中無休で顧客対応することを考えてみましょう。チャットボットのほうが安価なのは、明白ですね。
チャットボットの真価は、製品やサービスの改善に役立てられる、顧客からのフィードバックやその他の情報を収集できることです。
チャットボットによって収集されたデータは、顧客のニーズを正しく把握し、製品やサービスの機能に対する関心を評価し、マーケティングの効果を高める際に役立ちます。
どんなに成長するビジネスであっても、1日以内に手動でメッセージを送信できる量は限られています。そこでチャットボットを使用することで、すべての顧客に同時にメッセージを送信できるのです。
チャットボットはプロセスを簡略化し、時間を大幅に節約し、必要なときにメッセージを配信できるツールなのです。
一度しか使用しないであろうアプリを、インストールしたいと思う人はいませんよね。そのため人々は、普段から仕事で使っている特定のアプリを介してサービスを利用できることを好みます。
多くの人はLINEやFacebook Messengerなどのメッセンジャーアプリを使用していますが、多くのチャットボットはメッセンジャーアプリと高い互換性があります。そのためそれらのメッセンジャーアプリを通じて、チャットボットのメッセージを送信できるのです。
またほとんどのソーシャルネットワークとも互換性があるため、チャットボットを使用したソーシャルメディア戦略を立てることも考えられます。
あなたの製品やサービスが、メッセンジャーアプリを通じて購入できるものである場合、チャットボットを導入することで売り上げを増やせるでしょう。
顧客の購買行動を分析し、チャットボットを構築して、新たな販売の機会を生みましょう。
メールは何十年も前から存在しているにもかかわらず、いまでも重要なコミュニケーションチャネルのひとつです。
調査によると、2018年には世界中で年間102.6兆件のメールが送受信されており、2022年には年間126.7兆件になると推計されています。
メッセンジャーアプリが普及する中、なぜいまでもメールが増え続けているのでしょうか。
メールマーケティングには、以下のようなメリットがあります。
メールの場合、メールリストをセグメント化して、特定の条件を満たすユーザーにのみメッセージを送信できます。これにより、各顧客にパーソナライズされたメールを送れるのです。
毎日大量に届くメールの中から、自分たちのメールに気付いてもらうためには、「自分に関連性が高い」と認識してもらうのが大切です。
パーソナライズ戦略は、エンゲージメントを上げる、ブランドの認知度を広める、売り上げを成長させるなど、さまざまな目的に対して効果的です。
タイトル、静的/動的コンテンツ、興味を惹かれるキャッチフレーズなど、メールはさまざまなタイプのコンテンツを顧客に届けられます。
適切なターゲティング戦略と組み合わせることで、メールきっかけで衝動買いを発生させることもできるでしょう。
メールマーケティングは古典的な手法ゆえ、あらゆるデバイスへ情報を届けられます。つまりメールなら、どのようなデバイスを使用している顧客にもアプローチできるのです。
より良い成果を出すためには、より多くのデバイスで読みやすいメールを作りましょう。
メールの良し悪しはコンテンツにかかっていますが、最初から完璧なメールを作るのは難しいでしょう。
メールマーケティングの良い点は、同じ内容のメールを複数のバージョンで送信し、どれがもっとも効果的かテストできる点です(いわゆるABテスト)。顧客のエンゲージメント率を比べてより良いコンテンツを選択し、メールをブラッシュアップしていきましょう。
購入に至ったあとも、顧客との関係が終了するわけではありません。メールを使うことで今後も継続的な関係を築き、アップセルを狙えます。
メールを使って顧客に適切なプッシュをすることで、一度限りのワンタイムバイヤーから、長期的にブランドと付き合い続けるロイヤルカスタマーに変えられる可能性があります。
あなたのビジネスには、チャットボットとメールマーケティングのどちらが必要だと思いましたか?
もちろん、どちらも長所と短所があります。ビジネスに活かすには、さらなる分析が必要です。
チャットボットは、その使用可否自体がユーザーに委ねられているため、顧客が主体的に利用しない限りはうまく機能しません。
このためチャットボットは、チャットボットサービスを開始するための高いクリック率とコンバージョン率を達成する必要があります。なお、メールのクリック率は平均4%ですが、チャットボットは最大16%を記録します。
またチャットボットは、メッセンジャーアプリ経由で利用されることが多いため、メールのようにスパムで受信トレイがいっぱいになり、ユーザーを困らせることはありません。
メールマーケティングの良いところは、チャットボットよりもはるかに安価ではじめられる点です。
2つのサービスの市場を見比べると、両方のサービスの価格は概ね同じであることがわかります。しかし多くのメールマーケティングサービスは、一定の送信数までは無料で利用できるプランが用意されています。つまり、1円も使わずにメールマーケティングをスタートできるのです。
またチャットボットはメッセンジャーアプリ経由でよく使用されますが、顧客の誰もがメッセンジャーアプリを使っているとは限りません。たとえば55歳以上の人は、メッセンジャーアプリよりもメールを使う傾向があります。チャットボットは若い顧客を抱える企業には適していますが、メールマーケティングはあらゆる年齢の顧客にアプローチしやすいのです。
チャットボットはまだまだ発展途上の技術です。将来的にはより使いやすく進化するかもしれません。一方でメールマーケティングも、すぐには淘汰されそうにありません。
両者の長所と短所を踏まえ、あなたのビジネスにもっとも適した方法を選択しましょう。もちろん、両方トライしてみるのも良いですね。
執筆:Vincent Sevilla
翻訳:Takei Tomomi
編集:内田一良(じきるう)
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