エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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カスタマーリサーチでは、測定対象に近づくほどより良いデータを得られます。顧客調査でいえば、脳や生理学的信号がもっとも測定対象に近い情報源であり、有用なデータです。
とはいえ、機能的磁気共鳴画像(fMRI)やポジトロン断層法(PET)などの脳スキャン技術を、カスタマーリサーチ担当者が利用するのは難しいでしょう。
そこで現実的なアプローチとして、今回は手頃で優れた、カスタマーリサーチに有効な神経科学ベースのツールを、分野別に5つご紹介します。
Webサイトやコンテンツマーケティングに対する顧客フィードバックを集め、効果的なマーケティング戦略を立てましょう。
目次
脳波(EEG)は、複数の小さなセンサーを収容するヘッドバンドを使用することで、脳の電気的活動を記録・分析できます。
脳波測定に使うデバイスには、必要最低限のセンサーを備えたものから、シャワーキャップのような多数のセンサーを備えた汎用性の高いヘッドギアまでさまざまなものがあります。
この手法では、脳波の電流の変化を検出します。 電流の変化が大きいほど、被験者が興奮していることを示します。
脳波の測定器は持ち運びが可能で、比較的手頃な価格であるため、脳科学マーケティング研究でたびたび使用されます。
【商品例】
Versatile EEG 32, Bitbrain社
アイトラッキングとは、被験者の視線を追ってレポート化するものです。
アイトラッキングのソフトウェアを使えば、個々の人間の傾向と累積データの両方を表示できます。
アイトラッキングは、コンテンツからの刺激に応じた、人の視覚経路を追跡できます。 主な方法は次のとおりです。
通常、固定アイトラッカーは画面の下部に置かれ、赤外線を使用してその人物の目がどこを見ているかを追跡します。
【商品例】
EyeWorks, EyeTracking.com.
顔表情分析(FC)では、顔の筋肉の意識的および無意識的な動きを計測し記録します。
被験者にコンテンツを見せ、顔の筋肉の動きをカメラが記録する技術です。顔にセンサーなどを取り付ける必要はありません。
表情分析は、感情や認知に伴うわずかな表情変化を捉えることで、コンテンツに対して被験者が見せた信頼や興奮などの反応を測定します。
顔表情分析の大きな利点は、Webカメラと顔認識ソフトウェアがあれば実行できるため、比較的安価で持ち運びが可能であることです。
【商品例】
Observer XT, Noldus software社.
電気皮膚反応(GSR)は、検流計を用いてわずかな発汗の変化を測定し、被験者の興奮状態を調べます。
手のひらが汗まみれになったことがある人なら、この時の感情がどういうのものであるかわかるでしょう。
穏やかな状態と興奮した状態における汗腺の活動を測定することで、興奮をもたらすマーケティング手法は何かを分析できます。
【商品例】
Galvanic Skin Response sensor, NeuLog社
潜在的応答テスト(IRT)では、さまざまな刺激にさらされた場合の態度を把握できます。たとえば2つの競合ブランドのロゴを被験者に見せたときの態度変容などの測定が考えられます。
潜在的応答テストでは、被験者を何らかのデバイスに繋ぐ必要はありません。キーボードまたはスクリーンを使用し、被験者がコンセプトを分類するのにかかる時間を計り、反応速度を測定します。
オンラインで実施できるため、5〜10分ほどの短時間で世界中の参加者からデータを収集できます。
被験者は一連の単語をひとつずつ与えられ、提示された単語と関連のある単語や、彼らの態度を表現している単語を選びます。
潜在的応答テストのソフトウェアは、その回答と応答スピードを基に、それぞれの回答への想いの強さを判断します。
【商品例】
Implicit Attention Tracking, Split Second Research社
ワンストップのツールは、単体でも、一式の統合ソリューションのひとつとしてでも購入できます。
一式のソリューションとして購入する場合は、共通のデータベースおよびユーザーインターフェイスを介して収集したデータの分析およびレポート作成が可能なため、分析する時間が短縮できます。
【商品例】
SparkNeuro app suite, SparkNeuro.com社
あなたのマーケティング活動にもっとも合ったツールを選択しましょう。
例えば新製品のコンセプトが見込み客を喜ばせるかを知りたい場合は、電気皮膚反応(GSR)または脳波(EEG)を試してください。
もし顧客があなたのWebサイトを使う際に何を見ているのか正確に測定したいのならば、アイトラッキング(ET)がおすすめです。
また顧客があなたのブランドにどのような言葉や感情を関連づけているかを調べる際は、潜在応答テスト(IRT)が有効です。
社内に研究者がいる場合は、これらのツールを調査してもらい、各マーケティングに最適なツールを選択しましょう。 その後、彼らに計画・実施してもらいます。
一方で神経科学ベースの研究機関や、ハイテクに精通したUX研究機関に外注する手段もあります。先行投資の費用はかかりますが、専門家に任せることで失敗の可能性を低くできるので、結果的に時間とコストを抑えられます。
また今回ご紹介したツールを購入してセットアップするには数十万円かかる場合もありますが、一度限りの出費です。
最も収益性が高い顧客にフィードバックを求め、彼らの回答や反応をもとに効果的なマーケティングを計画しましょう。
皮膚反応を直接「感じ」、目の動きを「見て」、表情を「読む」ことができる神経科学ベースのツールを用いることで、顧客に響かないマーケティングキャンペーンを開始するリスクを減らせます。
(原文:Mark D. Hall 翻訳:Okuda Yumiko)
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