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名刺を無料で自作したい!テンプレートとQRコードを活用する方法を解説

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ビジネスマンには欠かせない「名刺」。制作はプロに依頼するイメージが強いですが、デザインを外注するとお金や時間がかかってしまい、負担に感じるケースも……。

「コストを抑えつつ、自分らしくオシャレな名刺をつくりたい!」という方におすすめなのが、テンプレートやツールを活用して名刺を自作する方法です。

この記事では名刺を自作したい方に向けて、自作するおもな方法や自作のポイントをご紹介。記事後半では、私が実際に名刺を自作したステップもお届けします!

※今回の記事はアドビ社のPR企画「みんなのデザインチャレンジ」に参加して執筆しています。

名刺を自作するメリット

メリット1. コストを抑えられる

「ひとまず2〜3枚の名刺があれば大丈夫!」といった場合、業者にデザインや印刷を外注すると、値段が高くついてしまうことも多いです。この場合、名刺を自作すればコストを最小限に抑えられます。

メリット2. 急ぎでもすぐに用意できる

「明日、急に名刺が必要になった!」という場合でも、自作すればすぐに用意できます。後述するように、あらかじめテンプレートを利用して名刺のデザインをつくっておけば、自宅で印刷するだけで名刺を用意できます。

メリット3. 自分でこだわってつくれる

自作名刺の良さは、時短や節約だけではありません。時間があれば、自分らしさを表現できるこだわったレイアウトにすることも可能です。

デザインに不慣れでも、名刺テンプレートが用意されているツール(Adobe Expressなど)を使えば簡単にデザインできます。

名刺を自作するデメリット

デメリット1. 慣れないと時間がかかる

名刺は見た目こそシンプルですが、制作には注意すべき点がたくさんあります。デザインに慣れていないと、仕上げるまでに時間がかかってしまうこともあるでしょう。

デメリット2. クオリティが低くなるおそれがある

デザインに不慣れな方が名刺を自作する場合、プロに外注するよりクオリティが低くなってしまう可能性はあります。

初心者の場合は、名刺のデザインテンプレートを活用するのが無難です。ポイントを押さえつつ、プロクオリティと遜色ない名刺を自作できます。

名刺を自作する前におさえておくべきポイント【デザイナー直伝】

実際に名刺を自作する場合、どのような点に気をつけてデザイン・制作をすればいいのでしょうか。

今回は、実際に名刺を自作した経験があるデザイナー・千田崇史さんに、名刺を自作する前におさえておくべきポイントを教えてもらいました。

千田崇史
千田崇史

デザイナー。印刷会社とWeb制作会社にて、主にWebデザイン・写真・動画・チラシ・そして名刺など、幅広い媒体のデザイン制作を経験した後、2021年10月 GIGにジョイン。現在はクリエイティブ事業部のデザイナーとして、クライアントワークを行なっている。

ポイント1. 印刷は自宅か、業者に依頼するかあらかじめ決める

まずは印刷方法を決めておきましょう。基本の選択肢は「自宅で印刷する」または「業者に依頼する」のどちらかになるかと思います。

【自宅で印刷するメリット&デメリット】

<メリット>

  • 必要なときにすぐ印刷できる
  • 1枚単位で安く印刷できる
  • その場ですぐに仕上がりを確かめられる

<デメリット>

  • 自宅にプリンターがない場合は、準備しなければならない
  • インクや名刺用の紙を自分で用意する必要がある

【業者に依頼するメリット&デメリット】

<メリット>

  • 100枚以上必要な場合は安く印刷できる
  • 印刷のクオリティが高い

<デメリット>

  • 少ない枚数の発注だと値段が高くなりがち
  • 届くのに1日〜3日程度かかる

プリンターを持っている場合は、自宅での印刷でもOK。自宅用のプリンターはほとんどが「インクジェットプリント」方式をとっており、紙の質感を出しやすい特徴があります。

より高精度な印刷クオリティを求める場合は、業者に発注するのがおすすめです。ただし、発注枚数が少ないと値段が高くなります。コスパを意識するなら100枚以上で印刷を依頼しましょう。

ポイント2. 名刺に載せる項目を整理しておく

以下のように、名刺に載せる項目を整理しておきましょう。

  • ​​名前
  • 肩書きや仕事内容
  • 連絡先
  • ロゴマークや顔写真(あれば)

意外かもしれませんが、名刺への住所や電話番号の記載は必須ではありません。フリーランスや副業ワーカーなどはとくに、自宅を仕事場所にしている場合も多いでしょう。プライバシーの観点からも、連絡先はメールアドレスやSNSアカウント、ポートフォリオのURLなどにとどめておくのもアリです。

▲名前・肩書き・URLなどの必要項目が揃った名刺例(出典:Adobe Expressのテンプレート)

ただ情報を羅列するだけでなく、記載する情報を「整理」することも重要です。以下の点を意識するといいでしょう。

  • 日本人は情報を「上から下」「左から右」に見る傾向がある(重要度の高い情報は、上側や左側に配置すると効果的)
  • 関連する情報は同じ場所にまとめて、他の要素と区別する
  • 各文の文頭をそろえる

ポイント3. デザイン性だけでなく利便性も考慮する

名刺は情報を伝えるためのツールであり、見やすさやわかりやすさといった「利便性」は忘れないようにしましょう。

利便性を考慮するうえでのポイントは「フォント」「色」「紙の種類」です。

フォント

雑然とした印象にならないよう、フォントは1種類、多くても2種類の使用にとどめるのがいいでしょう。おすすめは「Noto Sans」「ヒラギノ」「游ゴシック」などの王道なフォントです。

フォントと同じく、色の数も控えめがおすすめ。初めて名刺を自作するなら、白黒のみの配色もアリでしょう。

▲Adobe Expressを使えば、デザインされたカラーテーマから好きな配色も選べる

紙の種類

迷ったときは「名刺用」として売られている紙を使いましょう。紙はなるべく厚みのある紙を選ぶのがおすすめ。渡された相手が名刺を管理しやすくなるメリットもあります。

ポイント4. 自分をどのようにアピールしたいか、与えたい印象から名刺を作成する

名刺を渡す目的は、自分の連絡先だけでなく、強みなども知ってもらうこと。自分をどんな風に見てほしいか、相手に与えたい印象を考えてみましょう。仕事用の名刺か、プライベート用の名刺かによってデザインも変わってくるはずです。

仕事用ならば、会社や自分のブランドイメージが伝わるよう、ロゴマークなどを意識したデザインで検討するのが無難です。

趣味やプライベート用ならば、丸文字や手書き風のフォントを使ってやわらかいイメージの名刺を作成するのも良いでしょう。

▲仕事用の名刺例(出典:Adobe Expressのテンプレート)

▲プライベート用の名刺例(出典:Adobe Expressのテンプレート)

ここまで名刺デザインの原則を説明してきましたが、じつは原則を全部無視しても構いません。たとえばデザイナーやイラストレーターなら「この人に依頼したい!」と思ってもらえるよう、個性的なデザインやレイアウトにしたり、イラストを使用したりするのもOKです。

名刺の目的は、型にハマったデザインをすることではなく、相手に自分の存在・強み・連絡先を知ってもらうことです。自己アピールのツールとして、自分にとって必要なデザインを考えてみてください!

▲個性的な名刺デザインの例(出典:Adobe Expressのテンプレート)

名刺を自作する3つの方法を比較・検討【デザイナー直伝】

名刺自作のポイントは整理できましたか?

ここからは、引き続き千田さんの解説で、名刺を自作する3つの方法を比較していきます。

方法1. Wordのテンプレートを使う

文書作成ソフトで有名なMicrosoft Wordにも、名刺用のテンプレートがあります。

▲Wordで名刺テンプレートを検索した結果(出典:Microsoft Word)

Wordは多くの人にとって身近なため、試しに名刺をつくってみるのにちょうどいいソフトといえるでしょう。もとは文書作成ソフトなので、文字のレイアウトや大きさを調整しやすい点がメリットです。

▲Wordの名刺テンプレートで自作した名刺(出典:Microsoft Word)

方法2. Illustratorを使う

アドビ社のグラフィックデザインツール『Adobe Illustrator』を使って名刺をつくる方法もあります。

Illustratorはデザインの自由度も高く、印象に残る凝った名刺を作成できます。渡す相手に「ちょっと一味違うな」と思ってもらえるような、クオリティの高い名刺をつくるのにぴったりです。

▲テンプレートを使って名刺をつくるチュートリアルも豊富(出典:Adobe Illustrator)

方法3. 名刺作成ツールを使う

「名刺作成 ツール」と検索すると多くのツールがヒットします。なかでもAdobe Expressは名刺用のテンプレートが豊富で、初心者でも使いやすいのが特徴です。

▲Adobe Expressで選べる豊富な名刺テンプレートの一部(出典:Adobe Express)

テンプレートを選び、文字やイラスト、色を変更するだけで簡単に名刺がつくれます。画像や写真、図形など素材も豊富で、一部の画像だけ差し替えるなどの変更もワンクリックで可能です。

名刺作成の特設ページにて、作成にあたるポイントも解説されている(出典:Adobe Express)

初めての名刺自作に『Adobe Express』がおすすめな理由

これまであまりデザインの経験がなく、初めて名刺作成にチャレンジする場合にはAdobe Expressの利用がおすすめです。

▲出典:Adobe Express

理由1. ノンデザイナーでも扱いやすい

デザイナーはもちろん、デザイン経験のない方にもおすすめなのがAdobe Express。デザイン知識がなくても、直感的な操作で簡単に名刺がつくれます。

ブラウザ版・iOS版・Android版がリリースされており、デバイスを問わず活用できるのも長所。

理由2. テンプレートが豊富

Adobe Expressには用途や目的に合わせたテンプレートや写真、イラスト、フォントの種類が豊富です。総テンプレート数は10万種類以上、名刺テンプレートだけでも1,500種類以上が用意されており、テンプレートの種類に悩むことはないでしょう。

理由3. 無料で使える

アドビ製のツールは「高機能だけどちょっと高い」というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。しかし、Adobe Expressは無料から使えるんです!

無料でも約2,000種類のフォント、豊富な画像素材、すぐに使えるテンプレートなど、名刺作成には十分すぎる機能を備えています。

理由4. QRコード入りの名刺も簡単につくれる

Adobe Expressには、QRコード入りの名刺用テンプレートが豊富にあります。QRコードの部分を自分のものに差し替えるだけで、デザインを崩さずに名刺にQRコードを掲載できます。

さらにAdobe Expressには、オリジナルのQRコードを作成できるツールもあります。ぜひ使ってみてください。

Adobe Expressで実際に名刺をつくってみた

ここからは、実際に私がAdobe Expressで名刺をつくってみた模様をお届けします。お恥ずかしながら、私は今まで名刺を持たずに活動してきたので、今回はフリーライターの私が普段から使える名刺をガチンコで作成していきます!

北村有
北村有

フリーライター。Workship MAGAZINE編集部在籍。名刺無しで活動してきたものの「さすがにそろそろ名刺があってもいいかも……」と思いはじめた。

まず今回活用したのは、以下のテンプレートです。英語のものですが、標準搭載の翻訳機能を活用して日本語化していきます(※翻訳は有償機能ですが、数回であれば無料で使えます)。

▲翻訳機能でに日本語へ変更可能

最初に、右下のQRコードを任意のものに変更しましょう。今回は私のX(旧Twitter)アカウントに飛べるQRコードを作成しました。

先ほど「重要度の高い情報は、上側や左側に配置すると効果的」と教わりましたね。QRコードはそこまで優先度が高くないので、テンプレートどおり右側に配置しましょう。

▲作成したQRコードに差し替える

次に、名前や連絡先を自分のものに変更します。

せっかくなので、Adobe Express内にある画像素材も使ってみましょう。カラフルなブラシを上下に配置してみます。

▲プライバシー保護の観点から、電話番号連絡先の部分を黒塗りにしています。これ、ガチの名刺なので…(笑)

ちょっとバランスが悪いので、名前、肩書き、電話番号、メールアドレスをまとめて中央に配置し、QRコードをコンパクトにしてみます。

先ほど「関連する情報は同じ場所にまとめて、他の要素と区別する」と教わったので、連絡先情報はまとめて中央に配置してみました。

▲名前などを配置していく

「色を使いすぎない」というポイントも意識し、シンプルに。文字色は黒に、背景は白に、ブラシはすこし淡めの色に変更してみました。(Adobe Expressならそういう調整も簡単にできました!)

▲背景、文字などの色味を変更

これにて完成です。名刺デザイン素人の私でも、テンプレートを改変して理想の一枚を作成できました。

こだわりを発揮しすぎてしまい、もとのテンプレートからは印象の違う名刺になってしまいましたが…(笑)。この自由度もAdobe Expressの魅力なんです!

▲完成したデザインがこちら!

ガチで使える名刺が欲しかったので、今回は実物の名刺も印刷してみました。

実物になってもデザインに違和感は一切なく、素人でもアッサリ名刺作成ができちゃいました!

印象に残る名刺を自作してみよう

初心者でもかんたんにハイクオリティな名刺がつくれてしまうAdobe Express。実はポートフォリオも無料で作成可能なため、名刺に載せるQRコードのリンク先として用意するのもいいですね!

紙の名刺作成はもちろん、Zoom背景用の画像やデジタル名刺にもおすすめ。まずは無料で試してみてください!

(取材・文:北村有 編集:齊藤颯人)

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