「季節性」を意識したSEOマーケティングの9ステップ

Site Architecture Optimization for Seasonality
MARKETER

消費者の関心が高まる時期にコンバージョンを促進する「季節性」のSEOは、バレンタインデーや母の日、新製品の発表時期などにマーケティング戦略をあわせられるのが利点です。

この記事では、独立系SEOコンサルタント会社Crawlinaの創設者であるアリージ・アブアリ氏が、ECサイトに焦点をあてて季節性を意識したSEOマーケティングについて解説します。

Site Architecture Optimization for Seasonality

▲季節性SEOの全体像:ピークとなる時期にあわせて戦略を練る。ピークの前には前回のピークの振り返りやプランニング等の対策をし、ピーク時にはデータのモニタリング等を実施、ピーク後には次回のピークへのプランニング等をする(出典:Moz)

季節性SEOとは

Site Architecture Optimization for Seasonality

▲季節性SEOは、イベント、時間、製品に影響される。関心が高まるピークの時期を探し、コンバージョンを促進する(出典:Moz)

先述のとおり、季節性SEOは消費者の関心が高まる時期にコンバージョンを促進します。クリスマスやバレンタインデーなどの「イベント」のほか、年末やお中元などの「時期」、製品がアップデートしたり、新規リリースしたなどの「タイミング」が対象になります。

季節性SEOに欠かせないのが、ピークを調べるという工程です。ピークがいつなのかを決めつけず、リサーチをしましょう。

ピークの前

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▲ピーク前の段階は、ベンチマーク、プランニング、開始、の3段階に分類できる(出典:Moz)

ステップ1. ベンチマーク

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▲ベンチマークの段階では、前回のピーク時の振り返りや、今回のピークから得られることを考える(出典:Moz)

まずは前回のピークの振り返りからはじめましょう。トラフィック、収益、リードなどを振り返ります。ピーク時のレポートは、月次のレポートとはまったく異なります。事業にとって重要な実際のKPIに焦点をあて、今回のピークと前回のピークを比較しましょう。

つぎに、今回のピークから得られるものについて考えます。トラフィックや収益について、現在のランキングなどをもとに予測しましょう。利害関係者が集まり、期待や予測を共有するのが重要です。

ステップ2. プランニング

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▲プランニングの段階では、レポートの設定や季節性ページのアップデート、内部リンクの最適化、コンテンツの更新、技術チェック、在庫切れ対策などを実施する(出典:Moz)

プランニングには時間をかけましょう。ピークの3ヶ月前には取り組みはじめるのがおすすめです。レポートが設定されていることを確認し、自動化されたダッシュボードを設置することで、データのキュレーションができます。また、ホームページの更新も欠かせません。

商品のLP、PLP(優先表示させるLP)、商品の詳細ページなどは、多くの場合前回のシーズン以来更新されていないはずです。PLP、商品詳細ページ、サポートコンテンツ、サポートブログを確実に内部リンクさせることも忘れずに。

コンテンツの更新に関しては、ゼロから新しいコンテンツを作るかわりに、長期間にわたって価値があるコンテンツを活用しましょう。

技術チェックも重要です。ページがブロックされていたり、インデックスされていなかったり、クロールできていないといった問題を避けるために、事前に計画しておきましょう。

最後に欠かせないのが、在庫切れ対策です。一時的に在庫がなくなった場合、そのまま404ページを表示しないようにしましょう。いつ在庫がなくなりそうか、その時点でなにをするべきなのかを把握しておくと安心です。

ステップ3. 開始

本番を迎えるにあたって、本番用のチェックリストを用意しておくのがおすすめです。プランニングの段階で挙げた項目をクリアしているか見直し、すべてチェックできたら、いよいよ本番です。

ピークの期間中

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▲ピーク期間中はデータのモニタリング、技術面のチェック、ステークホルダーへの連絡を行うべき(出典:Moz)

ステップ4. データのモニタリング

ピークの期間は1日、1週間、もしくは3ヶ月という場合もあるはずです。期間の長短にかからわず、データのモニタリングはかならず行いましょう。数字を把握し、目標に到達しているのか、到達していない場合はどの程度遅れているのかをチェックします。

ステップ5. 技術面のチェック

在庫切れの予測や修正が必要なページの把握など、技術面のチェックも大切です。製品はすべて稼働しているのか、すべてインデックス可能か、確認しておきます。

ステップ6. ステークホルダーへの連絡

ステークホルダーにアップデートを伝えるのも忘れずに。とくに予定よりも期間が延長している場合、ステークホルダーから質問される前にアップデートを伝えるのがおすすめです。あらかじめ自動化されたレポートを設定しておけば、透明性を高め、ステークホルダーにアクセスしてもらえます。

ピークの期間後

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▲ピーク期間後は、コミュニケーション、振り返り、次回の計画を行うべき(出典:Moz)

ステップ7. コミュニケーション

ピーク期間が過ぎたら、コミュニケーションが鍵になります。多数の質問に対応し、どのチャネルが目標に到達し、どのチャネルが到達しなかったかについて説明しましょう。ポジティブな内容でもネガティブな内容でも、透明性をもってオープンに情報を開示するのがポイントです。

ステップ8. 振り返り

全体の振り返りも非常に重要です。さまざまなチームの利害関係者を集めて、うまくいったこと、うまくいかなかったこと、それに対して取るべきアクションを話し合います。成功したことのなかには、次回のピークに役立つこともあるはずです。

ステップ9. 次回の計画

失敗も含めて、今回のピークでの学びは次回に活かせます。次回の計画を立てて、必要になりそうな追加リソースを探しましょう。専属の開発者の確保や、コンテンツリソースの獲得などがこれにあたります。

おわりに

ECサイトの売れ行きは、イベントや季節、製品など、さまざまな条件に左右されます。ピークの時期を見定めて、念入りに準備しましょう。

※以下に動画による解説(英語)を掲載します。季節性SEOを詳しく知りたい方は、こちらもご参照ください。

(執筆:Areej AbuAli 翻訳:Asuka Nakajima 編集:少年B 提供:Moz

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