【フリーランス×お金】フリーランスが知るべき”接待交際費”。ルールを守って節税しよう

フリーランスになった当初は、まずは人の紹介から仕事が来るものです。そして仕事の紹介を貰うためには、日頃の人付き合いが重要です。一緒にランチに行ったり飲みに行ったりするなかで、仕事の話になり受注に至ることは多々あります。

しかし、そんなランチ代や飲食代も積み重なると馬鹿にならない金額になってきます。この費用はどの様に処理すれば良いのでしょうか。

今回は多くの人が正しく扱えていない接待交際費のルールについてご紹介します。

税金という最大の費用を減らそう

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そもそも、なぜ接待交際費などの科目を気にしなければならないのでしょうか。それは「節税」のためです。フリーランスのみならず、企業にとっても税金は最大の費用となっております。その節約、すなわち節税は最終的な利益である当期純利益に大きく影響します。

たとえば、税金から何から全て払い終わって最後に手元に残るお金を意味する当期純利益を100万円増やそうとする時、売上はどの程度増やす必要があるのでしょうか。フリーランスの場合、最低でも所得税と住民税で15%の税金が取られるので、逆算すると税引き前には約117万円の利益が無いと100万円が残りません。また117万円の利益を上げるには(業種などにもよりますが)150万〜200万の売り上げが必要になってきます。

この200万円の売り上げを増やす努力と、100万円を節税する努力を比較すると、節税の方は自身の行動や解釈だけで行えるため、節税の方がおそらく容易となります。もちろん両立すればその分、当期純利益は大きく残ってきます。

どこまで計上できるの?! How to 接待交際費

「仕事に関連する」ランチ代や飲食代は接待交際費

仕事を取るために、時には取引先とも食事や飲み会に行くこともあるでしょう。取引先が一緒であるなど「仕事に関連するもの」であれば、それは俗にいう接待行為にあたります。これは会社のために必要な「営業活動」として飲みに行ったわけであり、遊びで行ったわけではないためです。

そしてフリーランス(個人事業主)は、これら仕事のための営業活動である接待を「接待交際費」として全代金を経費にして良いとされています。この接待が仕事を得るために必要な原価であるとしっかりと主張できれば、飲み会などアルコールが入っていても何ら問題ありません。

ゴルフやキャバクラも仕事で必要な営業行為?!

取引先と一緒に回る接待ゴルフのプレー代もまた、「営業に必要」なのであれば問題なく接待交際費に計上できます。レストランでの飲食代はもちろん、取引先の送迎に使ったタクシー代、自分の帰りのタクシー代などの接待ゴルフに関わる費用はすべて接待交際費として経費に落とせます。

もしゴルフ終了後に、少し仕事の話でも……とキャバクラやスナックに行ったとしても、その費用も接待交際費に含められます。どこに行くかは問題でなく、「仕事に関係する」のであればすべて接待交際費です。もし一日で100万円使ったとしても、一取引だけで1000万円するような仕事に関係する取引先との飲み会・ゴルフ等であれば、それは営業行為であり、接待交際費とみなされます。

また法人とは異なり、フリーランスは接待交際費の上限もありません

法人になると注意が必要

フリーランスでも年商が800万円レベルになってくると、法人格にした方が税金面や信頼面でメリットが出てきます。しかし、接待交際費に関しては注意が必要です。

先述のとおり、フリーランスについては個人で活動しており、法人よりも弱い立場でもあるため、接待交際費については無制限に利用できることになっています。しかし、法人になると少し勝手が変わってきます。

法人になると、接待交際費は

  1. 年800万円まで
  2. 金額の半分まで

のどちらかを選ばなければいけなくなります。フリーランスが法人になったとしても、おそらく最初は個人で動くことになり、最大の費用は人脈構成のための接待交際費となってくるでしょう。

たとえば年商が2000万程度になり、1000万程度が接待交際費となった場合に、

  1. 800万円まで経費
  2. 金額の半分(500万円まで)経費

のどちらを取るか考える必要があるとしましょう。この例だと1. の方が、金額が大きいので問題はありません。社員の採用などをはじめて接待交際費が2000万ほどになった時は2. の方が大きくなってきます。もしくは5000円以下は接待交際費ではなく会議費として計上するなどの対応が必要になるでしょう。

また会議費を計上していなかったフリーランスが、法人にしたとたんに会議費を計上した場合、継続性がないとして問題になってしまう場合があります。もし将来的に法人にしていく事を想定しているのであれば、飲食代を全て接待交際費にするのではなく、フリーランス(個人事業主)の時から会議費に計上しておきましょう。

税務署は接待交際費を狙ってくる

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節税に利用でき、時に自分も大いに楽しむことができる接待交際費ですが、税務署による税務調査の際には、まずは接待交際費を狙って調査にきます。税務署は、本当に仕事に関係する接待交際であれば経費として認めますが、遊びにしか見えないものは認めてくれません。

例えば、キャバクラの様なお店に2次会として行ったのであれば十分に接待交際費と認められるでしょう。しかし、もっとアダルトなお店に行った場合は認められない可能性が高いです。税務署が接待交際費として認めるかどうかは、主に以下の2点で判断されます。

1. 仕事に関係があるかどうか

例えばひとりで飲みに行った場合、それはあくまでプライベートな飲食だと判断されます。クライアントである飲食店にひとりで行った場合は仕事や打ち合わせ目的の場合もあるでしょうが、税務署はグレーであれば基本的に黒だと判断するので難しいでしょう。複数人で行った場合も、回数やタイミングによっては仕事であると言い張っても認められない可能性があります。

2. 金額が常識的であるか

明確に金額で線引きがされているわけではありませんが、取引としてあまり金額ボリュームがなく、また新規も見込みにくい取引先と2人で、一晩で100万円を利用している場合、常識の範囲から逸脱されているとして問題になる可能性があるでしょう。

もっともそれ以前に、一緒に行った相手が公務員や金融機関であった場合、過剰接待として贈賄罪(俗にいうワイロ)となってしまい、コンプライアンス違反となってしまう可能性があるので注意が必要です。

領収書には「誰と」「何人で」「何のために」行ったかメモしておこう

税務署が認めるかどうかについて明確な線引きはありません。また、会計士や税理士によっても感覚が異なってきます。実は会計というものは考え方等によって結果の数字は大きく異なるのです。10人いれば10通りの数字が出てくるのが会計の世界です。

この接待交際費についても、どこまでがプライベートで、どこからが仕事なのかは明確な定義付けは難しいでしょう。片方がプライベートだと思っていて飲みに行っていても、もう片方は仕事だと思っていることも大いにあり得る話です。

そんな中で、税務署に難癖をつけられないためには、貰った領収書には「誰と」「何人で」「何のために」行ったかをメモしておくことが理想です。そのメモを見る事で客観的に仕事のためであることがわかるのであれば、税務署側は「仕事ではない」事を証明しなければならないので否認が難しくなります。

また、例えばクライアントへの差し入れにコーヒー等を購入した時などについては、領収書ではなく品名が記載されているレシートの方が、説明がしやすい場合があります。スーパーやデパートの領収書で5000円が接待交際費であると首を傾げられる可能性がありますが、レシートにお茶何本と書いてあり、持ち込み先もメモしてあれば議論の余地がないでしょう。税務調査での否認リスクを最大限減らしたければ、レシートと領収書をうまく使い分けましょう。

ルールを守って節税しよう

フリーランスにとって、接待交際費は営業ツールとしてきわめて重要です。しかし過剰に利用したり、仕事ではない飲食代を接待交際費に計上したり、他人の領収書をもらって計上した場合は、脱税とみなされてしまう可能性もあります。たった数千円の領収書、節税効果では数百円しかないものの悪用は、あまりにハイリスクローリターンです。

フリーランスとして活躍するために、正当なものはしっかりと接待交際費に計上して、売上向上に努めていきましょう。

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