【2026年AI×採用調査】中途の52.8%がAIの回答を確かめもせず「応募見送り」——ハルシネーションリスクを防ぐための一次情報とその内容とは?
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株式会社GIG(所在地:東京都中央区、代表取締役:岩上貴洋)は、就職・転職活動における生成AIの活用実態を明らかにするため、直近半年以内に就職・転職活動をした新卒118名/中途118名を対象に「AI時代の採用コミュニケーション実態調査2026」を実施しました。
調査では、求職者の企業調査においてAI利用(新卒18.6%/中途30.5%)が進む一方で、AI利用者のうち「AIの回答をもとに応募を見送った」割合が中途で52.8%(新卒は22.7%)に達し、事実確認を行わないまま応募を辞退する実態が明らかになりました。
AIの誤回答(ハルシネーション)によって、企業が知らぬ間に候補者を失う「応募前離脱」のリスクが懸念されます。
ハルシネーションリスクを防ぎ、機会損失を回避するためには、検証の場となる自社サイト(一次情報)の充実と「掲載すべき具体的な内容(コンテンツの解像度)」が必要です。
実際、求職者全体でも約8割(新卒76.3%/中途78.8%)が応募検討時に「企業の自社サイト・採用ページ」を確認しています。
本レポートでは、AI時代における求職者の情報収集の実態と、採用コミュニケーションのポイントを紐解きます。
調査名:AI時代の採用コミュニケーション実態調査2026(GIG)
調査期間:2026年7月〜8月
調査対象:直近半年以内に就職・転職活動をした新卒 – 118名(27卒・28卒) / 中途 – 118名(~35歳)
調査方法:インターネットオンライン調査
有効回答数:新卒118名 / 中途118名


AIツールで企業情報を調べた求職者に対し、その後の行動を尋ねたところ、新卒の45.5%、中途の55.6%が「AIの回答を確かめるため、公式サイト・採用サイトを調べた」と回答しました。
AIには事実と異なる誤情報を生成する「ハルシネーション」のリスクがあるため、求職者は得られた回答を鵜呑みにせず、自ら一次情報にあたってファクトチェック(検証)を行うと推測できます。

「AIの回答をもとに、応募しないと判断した」という回答に着目すると、新卒では22.7%にとどまるのに対し、中途では52.8%と半数を超えています。
中途採用においてAIツールは、選考前の効率的なスクリーニング(絞り込み)手段として機能している実態が浮かび上がりました。

応募を検討した企業の公式サイトや採用サイトを確認したか尋ねたところ、新卒の76.3%、中途の78.8%が「確認した」と回答し、双方ともに約8割にのぼる結果となりました。
求職者は求人票やSNS、AIツール等で企業に興味を持った後、最終的に応募の判断を下す決め手として企業のWebサイト(一次情報)を重視しており、採用サイトの整備や情報発信が応募獲得において重要であると推測できます。



応募を検討した企業についての調査方法を尋ねたところ、新卒では「企業の公式サイト・採用ページ(IR情報含む)」が74.6%と突出して高く、最多となりました。
中途においても「企業の公式サイト・採用ページ」が39.8%で最多ではあるものの、新卒に比べて低く留まっています。その代わりに「口コミ・評判サイト(33.1%)」や「AIへの質問(30.5%)」、「ニュース記事・プレスリリース(25.4%)」など複数の手段を活用しており、公式情報だけでなく多角的な視点から企業実態を調べようとする姿勢が読み取れます。

AIツールに確認・相談した内容について尋ねたところ、新卒・中途ともに「事業内容・サービス・将来性(新卒59.1%/中途63.9%)」が最多となりました。
その他の項目を見ると、新卒では「志望動機・自己PRの壁打ち(54.5%)」や「他社との比較(50.0%)」など選考対策に直結する相談が多い傾向にあります。
一方、中途では「働き方(残業・リモート・離職率等)(44.4%)」や「社風・カルチャー(41.7%)」が上位を占めており、入社後のミスマッチを防ぐために組織のリアルな実態を事前に探っている様子がうかがえます。

AIツールで企業情報を調べた求職者に対し、その後の行動を尋ねたところ、新卒の45.5%、中途の55.6%が「AIの回答を確かめるため、公式サイト・採用サイトを調べた」と回答しました。
AIで得た情報を信じるのではなく、一次情報でファクトチェックを行う行動が定着していると言えます。
また、「AIの回答をもとに、応募しないと判断した」という回答に着目すると、新卒では22.7%にとどまるのに対し、中途では52.8%と半数を超えています。中途採用においてAIツールは、選考前の効率的なスクリーニング(絞り込み)として機能していると推測できます。

AIツールで得た企業情報と、実際の採用サイトや面談内容との間に乖離があったか尋ねたところ、新卒の50.0%が「違っていた経験はない」と答えたのに対し、中途では94.4%(何らかの相違があった人の割合)と大半がギャップを経験していることが判明しました。
具体的に違っていた項目としては、新卒・中途ともに「年収・給与(新卒22.7%/中途41.7%)」や「社風・雰囲気(新卒18.2%/中途41.7%)」、「福利厚生(中途44.4%)」が上位に挙がっています。最新情報や定性的な組織風土に関するAI回答には不正確な情報が含まれるリスクがあり、自社サイト等での正確な情報発信の重要性がうかがえます。

応募を検討した企業の公式サイトや採用サイトを確認したか尋ねたところ、新卒の76.3%、中途の78.8%が「確認した」と回答し、双方ともに約8割にのぼる結果となりました。
多くの求職者が求人票やSNS、AIツール等で企業に興味を持った後、最終的に応募の判断を下す場として企業のWebサイト(一次情報)を重視しており、採用サイトの整備や情報発信が応募獲得において重要であると推測できます。

企業研究の結果、応募をやめた・見送った理由があるか尋ねたところ、中途では「キャリアパスのイメージが得られなかった」が37.3%で最多となりました。
次いで「働き方のイメージが得られなかった(33.9%)」、「どのような人と一緒に働くのかイメージできなかった(27.1%)」と続いており、中途求職者は企業情報を通じて具体的な働くイメージや将来のキャリアを描けるかどうかで、応募可否を判断していることがわかります。
一方で、新卒では「見送った経験はない」が34.7%で最多となりました。新卒就活生はあらかじめ応募企業をある程度絞り込んでから調べ始める傾向があるのに対し、中途求職者は企業研究そのものを「最後に応募を絞り込むための判断材料」として活用していると考えられます。

どのような情報が採用サイト等にあれば応募の判断材料になるか尋ねたところ、新卒では「具体的な仕事内容・1日の流れ」が50.8%で最多となり、次いで「働き方の実態(残業・休日・リモート等)」が43.2%と続きました。
中途では「働き方の実態(残業・休日・リモート等)」が46.6%で最多となり、次いで「一緒に働く人・チームの様子(43.2%)」が高い割合を示しています。
新卒・中途ともに抽象的な企業の魅力やビジョン以上に、日々の具体的な業務内容や働く環境、職場メンバーといった「リアリティのある情報」を求める傾向が強く、これら解像度の高い情報発信が応募判断を左右していると推測できます。

発信内容にどのような要素があれば情報を信頼できると感じるか尋ねたところ、新卒では「良い面だけでなく、大変さや課題も書かれている(46.6%)」が最多となりました。企業の実態やネガティブな面も含めたオープンな姿勢が、新卒求職者からの信頼獲得につながっていると言えます。
中途では「インタビューに応じている社員の写真(43.2%)」や「定着率・残業時間などの実際の数字(36.4%)」が上位に並びました。中途求職者は客観的なデータや、実際に働く人の顔が見えるリアリティのある情報に対して、信頼を寄せる傾向があります。

本調査の結果を横断すると、新卒と中途における「志望企業の規模感」や「情報収集の範囲」の違いが表れています。
新卒就活生は、企業について調べる際「公式サイト・採用ページ」を活用する割合が74.6%と突出して高く、「探したがページが見つからなかった」という回答は8.5%にとどまります。
認知経路もリクナビ・マイナビ等の大型ナビサイトが66.9%と大半を占めており、新卒専用の採用サイトや情報発信基盤が十分に整備されている大手企業・著名企業を中心に志望群を形成している実態が伺えます。
この背景には新卒の大手志向が存在します。

リクルートワークス研究所による、「第42回 ワークス大卒求人倍率調査(2026年卒)」より
リクルートワークス研究所による、「第42回 ワークス大卒求人倍率調査(2026年卒)」(※1)によると、5,000人以上企業の大卒求人倍率が0.34倍と狭き門である一方、300人未満の中小企業では8.98倍と顕著な乖離が生じており、学生の意識が大手企業へ集中していることを裏付けています。
一方で中途求職者は、22.9%(約5人に1人)が「探したが採用ページが見つからなかった」と回答しています。これは中途求職者が、採用専用サイトを設けていない中小企業やベンチャー企業なども含めて幅広く応募検討を行っているためと考えられます。認知経路においても「求人検索エンジン(40.7%)」や「ハローワーク(30.5%)」の利用率が高く、多様な規模の求人に触れる機会が多いことが背景にあります。
実際にリクルートワークス研究所の「JPSED2025」(※2)の調査でも、前職が大企業(正社員)であった転職者の40.6%が従業員300人未満の中小・小規模企業へと転職しているデータがあるように、中途層は企業規模にとらわれず、条件や仕事内容を軸に幅広い企業を視野に入れて情報収集を行っている実態が裏付けられます。
※1リクルートワークス研究所「第42回 ワークス大卒求人倍率調査(2026年卒)」
※2リクルートワークス研究所の「JPSED2025」
新卒と中途では選考に至るまでのプロセスや接点の持ち方が異なります。

応募を検討した企業を知ったきっかけを聞いたところ、中途では「求人検索エンジン(40.7%)」や「スカウト(26.3%)」、「人材紹介・エージェント(25.4%)」が上位に挙がっており、中途採用市場においては多様なチャネルを介して求職者の元に大量の求人情報が届く構造にあると言えます。
また、AIから得た回答をもとにした行動について尋ねたところ、「AIの回答をもとに応募を見送った」と回答した割合は、新卒が22.7%にとどまるのに対し、中途では52.8%と半数を超え、新卒の2倍以上の差が開く結果となりました。
中途では大量の求人票や提案が届く中で1社ずつ手作業で精査するのは容易ではないため、中途求職者はAIから得た情報を応募前の判断材料(事前スクリーニング)として取り入れていると考えられます。
新卒がAIを「エントリーシート作成(77.3%)」や「面接対策(68.2%)」など主に選考突破の対策(プラスの加点)に使う傾向が強いのに対し、中途はエージェント等から受け取る膨大な選択肢の中から自分に合う企業を見極め、限られた時間で確度の高い企業へ絞り込むためのフィルタリング手段(ネガティブチェック)としてAIを活用していると推測できます。
さらに中途採用では、これまでのキャリアを活かした同業界・同職種への転職が多く、自身の職務経歴書の作成やブラッシュアップにおいてAIの手を借りる必要性が相対的に低いことも、選考対策ではなく「スクリーニング用途」に活用が偏る一因になっていると考えられます。
今回の調査を通じて、求職者の情報収集において生成AIの活用が進む一方、約8割が応募検討時に自社のWebサイト(一次情報)を確認しており、その「情報の透明性とリアルさ」が最終的な応募判断に影響している実態が浮き彫りとなりました。
特に注目すべきは、AIが求職者の事前スクリーニング(中途の52.8%がAI回答をもに応募見送り)として機能している点と、AI利用者の約半数(新卒45.5%/中途55.6%)が回答の真偽を確かめる「ファクトチェックの場」として採用サイトへ訪れている点です。
求職者が求めているのは、AIの抽象的な回答では得られない「現場のリアルな解像度」です。新卒の46.6%が「課題や大変さの提示」を信頼要素として挙げ、中途の36.4%が「定着率や残業時間などの実際の数字」を評価しています。
情報不足による応募前離脱(約2割が応募見送り)を防ぎ、AI時代において人材を獲得するためには、以下の2点が重要だと考えられます。

応募を検討した企業を知ったきっかけを尋ねたところ、新卒の66.9%、中途の50.8%が「転職サイト・求人ナビ(doda・リクナビ・マイナビ等)」と回答し、ともに最多となりました。
一方で2位以下の傾向を見ると、新卒では「企業の公式サイト・採用ページ(25.4%)」が続くのに対し、中途では「求人検索エンジン(Indeed・求人ボックス等)」が40.7%、「ハローワーク・公的就職支援」が30.5%と高い割合を示しています。
求職者の属性によって、企業と出会う経路に違いがあることが分かります。

就職・転職活動におけるAIツールの利用場面を聞いたところ、新卒では「応募書類の作成(77.3%)」が最多となり、「自己分析(68.2%)」や「面接対策(68.2%)」といった選考の直接的な対策全般で幅広く活用されていました。
中途では、「企業調査(61.1%)」と「自己分析・キャリアの棚卸し(58.3%)」に回答が集中しています。新卒は選考突破のためのツールとして、中途は応募前のリサーチ手段とキャリアの整理のためにAIを活用する傾向があります。

公式サイトや採用サイトで具体的にどのような項目を確認したか尋ねたところ、新卒では「募集要項・条件(76.7%)」や「事業内容(67.8%)」、「仕事・業務内容(64.4%)」が上位を占めました。
中途でも「仕事・業務内容(57.0%)」や「募集要項・条件(44.1%)」が上位となっています。
また、「社員・働く人の様子(新卒47.8%/中途43.0%)」や「カルチャー・雰囲気(新卒30.0%/中途28.0%)」も一定数の支持を集めており、求職者は条件面などの基本情報だけでなく、職場の雰囲気や働く人々のリアルな姿を確かめる場として採用サイトを活用していると考えられます。

欲しい企業情報が十分に得られなかった際の行動を聞いたところ、新卒の43.2%、中途の41.5%が「とりあえず応募して、選考の中で確かめる」と回答し、最多となりました。また、「カジュアル面談・説明会に参加して確かめる(新卒39.8%/中途38.1%)」という回答も同様に高い割合を示しています。
しかしその一方で、「応募を見送る(検討から外す)」と回答した人も新卒の18.6%、中途の21.2%(約2割)存在します。情報開示が不十分な場合、接点を持つ前に求職者から候補から外されてしまう「応募前離脱」のリスクを抱えていることが判明しました。






(執筆:yuko kiuchi 編集:takaaki yasui)
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