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デジタルマーケティングで致命的な5つの失敗

ぴえん
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デジタルマーケティングでは、些細なミスが大きな失敗に繋がってしまうことが多くあります。

本記事では、デジタルマーケティングに致命的なダメージを与えかねない、しかしよくある「5つの失敗」をご紹介します。起きてしまいがちな失敗についてきちんと学び、機会損失や炎上を避ける工夫をしましょう。

失敗1. スパムのようなメール広告を送る

消費者にメール広告を送るタイミングや量を間違えてしまうと、意味のある情報共有ではなく、まるでスパムメールのように感じさせてしまいます。

しかし迷惑メール扱いされることを避けるあまり、メールの量を過剰に削減する、またはメールマーケティング自体を実施しない、という過剰な萎縮も避けたいところです。

メールを購読してくれている顧客は、それほどメール広告を嫌ってないことが分かっています。ある調査によると、メール広告を完全にブロックするのではなく、フィルターさえできればいいと考えている層が83%もいるそうです。

スパム扱いされず、かつ興味を持ってもらえるような情報共有の線引きを、チーム全体で共有しておきましょう。

適切な線引きのためのポイント

  • 情報の詰め込みすぎはNG。クリーンなレイアウトを心がける
  • プロフェッショナルらしい文字と画像の比率を維持する
  • 安全なリンク以外はメールに記載しない
  • 連絡先や電話番号を記載する

顧客としてメールを受け取ったときに、価値ある情報や、行動に繋がるポイント(CTA)を見つけられるか意識してみましょう。

お手本にしたいメール広告実例:ワービーパーカー

Digital marketing 5 mistakes

▲「私たちの眼鏡がどうやって作られているか、気になりませんか?」

アイウェアブランドの『ワービーパーカー(Warby Parker)』は、ストーリーや説明をコンテンツに組み込むことで知られています。

そんなワービーパーカーがメール広告で提供している情報は、眼鏡が作られるまでのストーリー。消費者の探究心を刺激して購買に繋げるという、ブランドの特色が活かされています。

失敗2. 顧客よりもアクセス数を重視してキーワードを選ぶ

アクセス数が増えても、それがそのまま顧客増加に繋がるとは限りません。訪問者を顧客に変えるのがマーケターの仕事です。

そこで活用したいのが、ロングテールキーワード(複数の単語を組み合わせて検索されるキーワード)。ロングテールキーワードの重要性を理解するために、キーワードの分類を把握しておきましょう。

キーワードは「情報型」「案内型」「取引型」の3つに分類できます。たとえばあなたが東京でWeb制作会社を経営していると仮定して、ロングテールキーワードを考えてみましょう。

情報型のキーワード

以下は案内型や取引型のキーワードを使わない、独立した情報型のキーワードの例です。

  • 「Webデザイン ヒント」
  • 「eコマース Webデザイン ガイド」
  • 「Web開発 戦略」

案内型・取引型のキーワード

いっぽう、案内型・取引型のキーワードの例は以下のとおりです。

  • 「Webデザイン サービス 東京」
  • 「東京 eコマース 制作会社」
  • 「Webデザイン 価格設定」

情報型・案内型・取引型はそれぞれ機能しますが、よりコンバージョンに近いのは案内型・取引型のキーワードです。

アクセス数を増やすこと自体を目的にせず、顧客を増やすことを目的にしてキーワードを設定しましょう。

失敗3. 誇大広告で顧客の気をひく

自社の製品やサービスを必要以上によく見せようとするあまり、実態に即していない内容を宣伝することは避けましょう。

ある調査によると、たった一度いやな経験をしただけで、顧客は製品やサービスから離れていってしまうそうです。誇大広告により顧客に失望されてしまったら、次のチャンスはないと肝に銘じましょう。

Digital marketing 5 mistakes

▲「15分で自動車保険料を15%以上削減」

アメリカで人気の保険会社『Geico』は、「15分で自動車保険を15%以上削減」というスローガンで、具体的な数字を出して効率のよさをアピールしています。

これが嘘なら誇大広告になりますが、フォーブス誌が8つの州で調査したところ、実際には州の中央値よりもGeicoの価格は20%近く安価だということが分かりました。

誇大広告で実態よりも自社をよく見せるのではなく、Geicoのように良い意味で顧客の期待を裏切るような広告を目標にしましょう。

失敗4. 社会的潮流を無視する

的外れなメッセージを発信しないためには、社会的潮流に対する理解が欠かせません。世界的な大企業であっても、社会の流れを無視すると失敗します。

その例がペプシです。

ペプシは、ケンダル・ジェンナー氏を起用した広告を発表したとき、人種など社会的な観点からの問題を指摘され、広告の停止に追い込まれました。社会的潮流に反して、抑圧や不平等とはなんの関係もない有名人を広告に起用したことが原因だったのです。

いっぽう、社会的潮流をつかむことで成功する企業もあります。ジレットはその好例です。

有害な男らしさ(toxic masculinity)と #MeToo運動 で取り上げられた問題に焦点をあてた広告は、メインターゲットである男性の心を大きく揺さぶりました。

ターゲットに認知してもらうことだけがマーケターの仕事ではありません。世の中の動きや企業との関連性を考慮しながら、適切なメッセージを選びとるのも重要な仕事です。

販売している製品やサービスの種類がなんであれ、顧客が求めているものや考えていることを把握するよう努めましょう。ソーシャルインサイトなどのソーシャルリスニングツールを使えば、自社だけでなく競合他社についても、消費者がどのような意見を持っているのか調査できます。

失敗5. PCからの閲覧を前提にしてマーケティング戦略を練る

アクセス数の半分以上をスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末が占めるいま、PCからの閲覧を前提にするのは非合理的です。

テレビを視聴していてCMが流れると、視聴者の多くはスマートフォンを見ます。こうした顧客の行動の変化にマーケティング戦略を対応させましょう。

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▲プライベートなメールを閲覧する端末に関するアメリカの調査。上からスマートフォン、PC、タブレット。青がアメリカ全体、緑が18歳から24歳、黒が35歳以上(出典:Blue Corona)

上のグラフからもわかるように、アメリカでは全年齢層がおもにスマートフォンでメールを閲覧しています。

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▲出典:Aviaro

コンテンツがモバイル端末に対応していることは、いまや「推奨条件」ではなく「必須条件」です。

たとえばメール広告も、モバイル版とデスクトップ版に同じデザインを使うのはNG。モバイル版では、テキストをより読みやすく、画像をより目立たせて、文章自体をコンパクトなフォーマットにすることが大切です。

失敗を知って成長につなげよう

マーケターには、新しい情報をつねに収集し、社会的潮流や顧客のニーズをつかむことが求められます。自分が発信するメッセージがどのように受け取られるのかを、しっかり考えましょう。

顧客になる見込みがあるターゲットに的を絞って、誠実にメッセージを発信すれば、よい結果に繋がるはずです。

(執筆:Smart Insights 翻訳:Asuka Nakajima 編集:北村有)

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