日本では「ネットショッピング」の言葉で親しまれているEコマース。

インターネット上でのショッピングの起源は、1979年まで遡ります。元々はイギリスの発明者が、改良したテレビにコンピューターを繋ぎ、電話線を通して商取引を可能にしたことがEコマースのはじまりです。

とっておきのオシャレな洋服を買ったり、タクシーを予約したりなど、今やたくさんのことがインターネット上でできます。そして現代、成功している起業家のほとんどがEコマースビジネスに手を出しているのです。

多くのマーケターはこのEコマースのトレンドに乗って、売上を伸ばすためにさまざまなマーケティング戦略を立て始めています。しかしトレンドや戦略の中には、明確でトライしやすいものもあれば、多くの調査や努力が必要なものもあるでしょう。

今回は、たくさんあるEコマースのトレンドの中から、今後のEコマース業界において見逃せない重要なトレンドを8つご紹介します。

1. 個人に最適化された(パーソナライズド)サービスの提供

今後、個人に最適化された「パーソナライズドサービス」の提供が、Eコマース業界の要になることは間違いありません。

アクセンチュア調査によると、アメリカの消費者の43%が、パーソナライズドされたサービスを選ぶ傾向にあるようです。また同調査では、41%の人が「信頼が置けない」または「パーソナライズドされていない」ことを理由にサービスを切り替えていたことも明らかになりました。

そして48%の人が、パーソナライズドされた情報を受け取った時にサービスを購入する傾向にあり、また74%の人が、自分の好みに合わないサービスやコンテンツを提供されると気分を害することが分かっています。

これらの数字からも分かるとおり、パーソナライズドサービスは消費者ニーズのコアといえるのです。しかし、多くのマーケターがこの個人に合わせたサービスの提供ができておらず、売上にマイナスの影響を与えています。

米国調査会社ガートナー社によると、パーソナライズドサービスをEコマースビジネスに上手く導入できれば、2020年までには15%の利益向上を見込めると述べています。

2. 複数のチャネルを使ったショッピング体験(オムニチャネル)

46,000人を対象にしたハーバード・ビジネス・レビューの調査によると、73%の人がショッピングに複数のチャネルを用いると述べています。私たちの周りを見ても、購入前にさまざまなチャネルで購入を検討する様子が見られると思います。この傾向は、今後も大きくなっていくでしょう。

調査会社Canalysの調査によると、北アメリカの小売企業の22%が「オムニチャネル(店舗やネットなどのチャネルを問わず、あらゆる場所でユーザーと接点を持とうとする戦略)」にフォーカスしています。なお、社内のリソース不足でオムニチャネル展開できないと答えている企業は30%でした。

今後は多くの小売企業が(十分なリソースを手に入れさえすれば)期待値の高いオムニチャネルを取り入れ、Eコマース業界も大きく変わることが予測されます。Forbesの調査でもまた、小売企業うちの73%が複数のチャネルの重要性を感じているとしています。

3. カスタマーサポートの自動化

自動化が進む現代では、顧客とのやり取りであるカスタマーサポートも今後は自動化されていきます。

米国ソフトウェア会社Zendeskによると、2020年までに85%のカスタマーサポートは自動化されると予測されています。そして42%の人は質さえ高ければ、その自動化されたサービスを繰り返し使うとされています。

カスタマーサポートは迅速な対応が求められますが、スピード面では人間ではなく自動化されたものの方が優れています。そのためカスタマーサポートの自動化システム開発は日々進んでおり、2020年までには25%のカスタマーサポートにAIが導入されるようになると試算されています。また2018年のレポートによると、ライブチャットでのユーザーからの質問の45%は、AIが対応できるようになると予測されています。

4. 仮想通貨が決済に使われる

ビットコインで知られる仮想通貨ですが、すでに金融業界を大きく変え始めています。Eコマースもまた、決済方法がクレジット・デビットカードから、仮想通貨に変わる可能性もなくはないでしょう。実際にPayPalの代表は、「ビットコインは今後よく使われる決済手段になる可能性が高い」と予測しています。

特に、ビットコインなどの仮想通貨は手数料が約0.3%と少ないこともあり、2021年にはEコマース上にて(全体の内16.5%の割合で)もっとも使われる決済手段になるのではとも言われています。

5. モバイルサイト・モバイルアプリ内のEコマース

Business Insiderは、2020年までにモバイル端末からの売上がEコマース全体の売上の45%(約31 兆円)を占めると述べています

すでに、スマートフォンを使って購入商品を調べる人が56%にのぼることを考えると、この予測は不可思議なものではありません。


実際にウォルマート(Walmart)では、モバイルサイトのデザインを変更し最適化しただけで、モバイルサイトでの売上が98%向上しています。アウトドア用品会社のExxelもまた、モバイルサイトを最適化することでコンバージョン率が272%が向上し、そしてモバイル経由での売上が前年比で93%向上しています。

6. 当日お届けオプション

商品の当日配送は、77%の企業でロジスティックの関係上難しいと言われている中、38%のユーザーが大手企業に当日配送を希望しています。実際に当日配送のオプションがあれば、72%の人はそのサービスを使ってショッピングをもっと多くすると答えているのです。

当日配送の事例として、米国大手百貨店メイシーズ(Macy’s)があります。メイシーズは2015年に、配送サービスのDelivと提携し、たったの5ドルで当日配送できるサービスを始めました。その結果、2016年にはオンラインのアパレルサイトとして2位まで登りつめています。これは、当日配送がオンラインビジネスに持つ影響を証明しています。

7. ドローンでの超速達配送

前述した当日配送がEコマースの売上に与える可能性を考えると、Eコマース業界でシェアをとるためには配達方法を進化させていく必要があります。

Walker Sandsの調査によると、米国消費者の79%が、(商品を1時間以内に受け取れるのであれば)ドローンでの配達を選ぶと答えています。


また2020年には、40%の商品が2時間以内に配達されるようになると予測されています。そして同調査の73%の人が、当日配送のドローン配達に10ドルまで配送料を支払うという結果も出ています。

8. 動画を多用する

過去数年の間に、ユーザーがアクセスする動画コンテンツ量が急増しています。このトレンドはEコマースでも活用可能です。

Marketing Insider Groupの調査では、60%の人が商品説明を文章で読むのではなく、動画で視聴したいと答えています。また64〜85%の人が、商品説明を動画で見た後に購入する傾向にあるという結果も出ています。

興味深いことに、58%の人は動画での商品説明があるブランドの方が信頼できると答えています。さらに、動画がついた商品説明ページの方が、動画がないページよりもカート投入率が37%高いことも明らかになっています。

多くの企業で動画が商品説明に使われているのは、裏付けのある話のようです。

まとめ

今回紹介したトレンドは、すでにEコマース業界を大きく変え始めています。そして多くのマーケターがこれらのトレンドをこぞって取り入れ、業界トップの座に立とうとしています。

Eコマースビジネスを今後大きくしていこうとしている人は、ぜひこれらのトレンドを取り入れて、競合よりも一歩先へ足を踏み出しましょう。

(原文:Jeff Bullas 翻訳:Reina Onishi)

 

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