エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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こんにちは、古性のち(@nocci_84)です。
Webデザイナーから「Webライター」と呼ばれる職種の世界に転職をして、気づけば早3年が経過していました。
転職したばかりの頃は「ライターは文章を綴る人」「デザイナーはデザインする人」と、今よりも明確に役割分担されていたような気がしています。ですがここ1、2年の間でさまざまな職種をまたいで活躍する人が増え、職種に関係なく自分の思いや仕事内容、ノウハウを文章に乗せ、発信する方が増えてきました。
しかし、なかなか文章がまとまらなかったり、発信しても反応が薄かったり。「ねえねえ、書くコツ教えて」と尋ねられることも、最近はとても多くなりました。
そこで今回この記事では、私自身がこの3年間走りながら学んできた「書く上での考え方やノウハウ」を共有してみたいと思います。
この記事をお届けしたい相手はこのあたり。▼
もしひとつでも当てはまる方がいらっしゃれば、ほんの少しだけお付き合いくださると嬉しいです。
また、本編を語る上で知っておいて欲しいなあと感じているのは、ライターは必ずしも、最初から文章が好き・得意な人ばかりではないということ。
「書ける人」と「書けない人」で何かひとつ違うとすれば、それは「書く」ということに対して知識があるかないか、それだけなのだと思います。なので、どんな風に文章を組み立てるのか。どんな色を、どんな時に、誰に使うのか。そうした知識を持ち合わせることによって、届く文章は誰にも書けるものだと思っています。
今回は前編・後編2回にわたりお届けします。前編はライティングにおける基本的な「考え方編」、後編はそこから更に深掘りした「ノウハウ編」です。
「文章を書く」場合、必ずその先には相手がいます。まずは、この記事を受け取るのが誰なのかを明確にしましょう。
親に届けたいのか、友人に届けたいのか。恋人に届けたいのか、先輩に届けたいのか。以前、「【古性のち流】自分の世界をちょっぴり広げるためのSNS活用術(Twitter編)」でも同じようなことを書きましたが、記事は大切な人へのラブレターです。届け先が分からなければ、迷子になってしまいます。
また、記事を届ける相手は”ふんわり”ではなく”明確”にします。私の場合は実際の友達を想像して書く場合がほとんどですが、その相手が実在の人物ではなくても構わないかと思います。
ポイントは、とにかくできるだけ鮮明に思い描くこと・妄想すること。その人物が実際に記事に登場することはないかもしれませんが、前述したようにできるだけ細かく設定をしておきます。
例えば今回、この記事で想像しているのがこんな相手だとします。
こうして明確に人物像を描いてみると、例えば「朝の出勤で読めるように爽やかで、元気な気持ちになるような文体にしよう」とか「簡潔にまとめて、できるだけ図や写真の多い記事にしよう」など、書く際に「誰にどう届けるのか」の目標設定ができます。
次に記事を書き出す前にゴールと伝えたいことをしっかりイメージしていきます。
実は「書き始めたけれど進まない……」と途中で筆が止まってしまったり、「何だかいまいちしっくり来ない……」となるのは、ここがきちんと頭の中で整理されていない場合が多いと感じています。
ゴールが明確でない道を走り抜くことは困難です。逆に「今回のレースは42.195キロだからよろしくな!」と声をかけてもらったり「お前の走りを通じて人を元気にしたいんだ!」とゴールや愛を知ることで、どんなに苦しい道でも走り抜くことができます。
例えばこの記事では、以下をゴールと目的に置いています。
「ガチガチの記事レベルではなくて、日記レベルで書きたいなあ」みたいな時にも、こんな感じでゴールと伝えたいことを置いてあげると良いかもしれません。
ここが定まっているかいないかは、仕上がりや執筆スピードに大きく影響します。ゴールと伝えたいことをしっかりと設定して、自分も読者も迷子になりにくくしてあげましょう。
届けたい相手と伝えたい内容が定まったら、次は文章を書く際の道しるべを作っていきます。
「5W1H」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。5W1Hは、日常の場面から会社のプレゼンテーションなど、幅広いシーンに応用ができる基本のフレームワークです。この5W1Hを記事を書く際にも利用することで、情報の過不足チェックができたり「どう構成しよう」と迷った際に行き先を明るく照らしてくれます。
例えば「イラストレーターの私が教える!ささっと描けるイラスト小技集」という記事を書きたいとします。そうすると、項目はこんな風に埋まるかもしれません。
必ず全部埋まってから、前に進むのが良いかと思います。この項目に穴ぼこが空いてしまう場合は、いちど「この記事のゴール・伝えたいこと」に立ち戻って考えてみましょう。
「記事も頑張って書いたし、あとは公開するだけ!」とつい気を抜きたくなってしまうのですが、実は一番の要になってくるのがこのタイトルとアイキャッチの部分。全エネルギーの6割をここに注いでも良い、と言っても過言ではないかもしれません。
「アイキャッチに使う写真は自分で撮った方が良いのか」という質問をたまにいただきます。しかし、私はいつも「どちらでも良い」と答えます。
大事なのは「自分の記事がどのようにみられたいか」ということです。今は無料で出回っている素材写真もクオリティが高く、綺麗なものが沢山あります。ですが、クオリティの高いフリー素材写真であれば、自分以外にも「使いたい!」 と感じる人が多くいるのは当然のこと。そうなると、巷には同じアイキャッチ写真の記事が出回ることになります。
せっかく沢山考えて、自分のスペシャルフレーバーで味付けされた記事。もちろん素材写真も素敵なのですが、愛情込めた記事の看板を飾るのが、沢山出回っているアイキャッチ……というのは、個人的には何だか寂しいなあと感じます。まるで「美味しいけれどどこへ行っても味は一緒!」のチェーン店の看板のような。そんな印象を受けてしまうことがあります。
なので、フリー素材写真を使う場合は利用方法をきちんと読んだ上で、テキストやアイコンなどの自分色を加えてあげると良いかもしれません。
一番伝えたいのがここ。記事の最後の最後の部分なので、ついつい力を緩めてしまうのですが……めちゃくちゃ大事な部分。カレーで言う所のルー、パンで言う所の焼き加減な気がしています(逆に伝わりにくかったらごめんなさい)。
タイトルはとにかく、何パターンも出していきます。
気にしてあげると良いかな、と思う部分はこの辺り。▼
例えば、この記事を書いた時に出した最初のタイトルはこのあたりでした。
「ノンライター」はちょっと字面が美しくないし、「もっと楽しく」もちょっと印象としては薄め。もう少し何だか今風に「しっとり」感と「読んだらこれから書く事がワクワクしそう!」と思ってほしい。
そこで、「少ししっとり」と「読んだらワクワク」をキーワードに再建。
味付けや順番を変えながら、声に出して一番しっくり、納得感のあるタイトルを選びます。かといってあまりにも大げさにしすぎると読者に違和感を与えてしまうので、慎重に。
「時間かかりそうだなあ」と感じる方もいるかもしれませんが、実はその通り。私はタイトルこそ、一番時間をかけて構成するべき部分だと感じています。
【後編】「書く」をほんの少し背伸びする。現役Webライターの頭の中
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