Webサイトは、カッコよければそれでいい?

たしかにWebサイトは、視覚的な魅力で良し悪しが判断されます。しかしいくら魅力的なデザインでも、それがビジネスへの成果につながらなければ意味がありません。

クリエイティブな要素でユーザーの目をひきつつ、ビジネス情報を効果的かつシームレスに伝えるのが、デザインの役割です。

今回は一見魅力的に見えても、じつはビジネスに悪影響を及ぼしてしまう「過剰なデザイン」について、5つのよくある失敗で解説します。

失敗1. あっと言わせるような要素

デザイナーは、クライアントを感動させ、あっと言わせるような要素(”wow factor”と呼ばれる)を、デザインに組み込みたいと思っています。

こうしたデザイナーの考え方は、ときにユーザビリティよりも視覚的な美しさを優先させてしまうことがあります。

デザインが視覚的に魅力的であることはもちろん重要ですが、「wow factor」を追い求めるあまり、UXをおざなりにしてしまっては元も子もありません。

デザインをとおして伝えたい情報を整理し、ユーザーに注意を向けさせる方向を見誤らないようにしましょう。

失敗2. 一般的なコンバージョンファネルからの逸脱

Over Designing Risk

コンバージョンファネルとは、「ユーザーがコンバージョンに到達するまでに実行する一連のステップ」を表したものです。

たとえばEコマースのWebサイトの場合、ユーザーの理想的な目標到達(コンバージョン)プロセスは、以下の3ステップです。

  1. 製品の検索
  2. 製品をカートに追加
  3. 支払い(コンバージョン)

コンバージョンまでの道のりをユニークなものにすることで、目立とうと考えているWebサイトもありますが、こうした工夫はユーザーを混乱させてしまいます。

多くのユーザーは特定の購買フローに慣れているため、パターンから外れるとコンバージョン率が低下してしまうのです。

ステップごとに必要な情報を提供し、ユーザーがコンバージョンにたどり着けるように配慮しましょう。

失敗3. ショートタームエフェクトとロングタームエフェクト

Over Designing Risk

デザインに対する魅力度は、ユーザーがデザインを見る時間と反比例しています。つまり同じデザインを繰り返し目にしていると、ユーザーはそのデザインに対して魅力を感じなくなっていきます。

一方でデザインと関わる時間が短い場合には、視覚的な魅力が活きてきます。たとえば「ユーザーが1〜2回だけアクセスしてくれればよい」という場合には、印象的なビジュアル要素を入れることでビジネスの価値を高められるでしょう。

しかし「定期的にWebサイトへ訪問してほしい」という場合には、可読性やナビゲーションなどのUX要素の強化のほうが大切になってきます。

失敗4. 複雑すぎるビジュアル構造

Over Designing Risk

デジタルプラットフォームは通常、ユーザーについての調査と情報設計(IA)のうえに成り立っています。またプラットフォームの分かりやすさとナビゲーションの存在も欠かせません。こうした要素に視覚的な魅力が加わると、強力なプラットフォームができあがります。

しかしデザインによるビジュアルヒエラルキーが複雑になりすぎると、ユーザーがWebサイト上で迷子になってしまう可能性も。見た目を重視しすぎた配置や、冗長なマイクロアニメーションは、ナビゲーションシステムを複雑にしてしまいます。

情報へのアクセスが難しくなることによって、ユーザーにフラストレーションを感じさせないよう、注意しましょう。

失敗5. カスケード効果

Over Designing Risk

最後にご紹介するのは、連鎖的な影響をあらわす「カスケード効果」です。

たとえば食品配送会社が「Webサイト」「モバイルアプリ」「ダッシュボード」という3種類のデジタルプラットフォームを作ったとします。その際、一貫性とシームレスさを保つために、すべてのプラットフォームのUIを統一するケースが多いでしょう。

ここで過剰なデザインのUIベースを作ってしまうと、すべてのデジタルプラットフォームが複雑になってしまいます。

おわりに

「デザイン」というと、もっとも重要なのは「見た目」だと思われがちです。

しかしビジネスにおけるデザインでは、常に何かしらの目的があります。

視覚的な美しさだけを追い求めるのではなく、ビジネス上の目的を達成するためにデザインをうまく活用しましょう。

(執筆:Pineapple 翻訳:Nakajima Asuka 編集:Sato Mizuki)

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