エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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こんにちは。トラベルグラファー兼ライターとして世界中を旅している、古性のちです。
現在もこの記事を、カンボジアのシェムリアップにある、カフェから執筆しています。ありがたや。
前回まで、Workship MAGAZINEさんでは「カメラの基礎知識」についての連載をさせていただいてました。
ドラマチックに一瞬を切り取る「シャッタースピード」の話【カメラの基礎知識を知る】
Workship MAGAZINE
そこから今回の連載「古性のち×世界写真さんぽ」シリーズでは、カメラの基礎知識からさらに踏み込んだ内容を、わたしの大好きな「旅」というテーマに絡めて、お話をさせていただきたいと思います。
初心者さんにも、ビギナーさんにとっても、有意義なお話をしていけたらと思っています。ぜひカメラの基礎知識と合わせて読んでいただければ嬉しいです。
目次
第1回目は「料理写真」についてのお話。カフェのラテアート、思わず笑顔になってしまうような盛り付けの料理や、友人と食べた思い出のスイーツ。日常的に料理に向かってカメラのシャッターをおろす機会は、iPhoneの登場と共にとても多くなったように感じます。
わたしも旅先で、ごはんや飲み物をよく切り取っています。だけれど、その写真たちって、一度も見返すことがないままお蔵入りしてしまうこと多くありませんか…?
「撮ったけれど見直さない」「結局消す」写真として、食べ物や建物の写真って、ナンバーワンな気がするんです。
そんなかわいそうな運命をたどる事が多い料理写真を、思い出に残る大事な1枚に変える為、考え方・構図・加工の3つの視点からポイントをお話したいと思います!
まず一番はじめに意識したいことが「自分がなぜ料理の写真を撮りたい!」と思ったのかを考えること。この料理のどんなところに魅力を感じたのか、一度じっくり堀り下げます。色がきれいだと思ったのか、それともボリュームに感動したのか、フレッシュに見えたのか。
料理写真も、恋愛と一緒。「なぜ好きだと感じたのか」を、自分の胸に聞いてみましょう。その感動ポイントやときめきを強調して写真を撮る意識を持ちます。
例えば、野外フェスで撮ったこちらの写真。
「カレーの赤と緑と黄色の野菜のコントラストが綺麗!」と感じ、シャッターを切りました。この色合いにフォーカスしたかったので、全部がしっかりと写せるように上からシャッターを切ります。こうすることで、目にぱっと飛び込んだ瞬間、赤・緑・黄色のにぎやかな色合いに目が止まりますよね。
次に、カンボジアのカフェで撮ったこの写真。
「料理のボリュームに魅力を感じる!」と思ったので、真横に近いカメラの位置で撮影し、アイスやクリームのたっぷり感を演出してみました!ボリュームを強調したい時は、その他にも何か比べられるものを入れる方法もあります。とりあえず、おいしそうだけど、カロリーが気になりますね…。
お次は京都の老舗で食べた絶品の抹茶アイス。
アイスがとろーり溶け出している、抹茶アイス。「料理のフレッシュさを伝えたい!」と感じ、とけてしまいそうな生っぽさを演出させるために、わざわざこの溶けている位置を狙ってみました。他には、野菜だったら水滴を強調してみたり、お寿司だったらネタの光沢を強調してみる方法もあります。
ストーリーをつけてあげることで、頭の中で考えるひと手間が増えてしまうけど、写真の質をグンッと上げることが可能です。
次は、自分が伝えたいポイントをしっかり自分の心に留めたあとの、実際にシャッターを切るポイントについて。実際に切り取るフェーズで意識したいのが、構図です。あとから色々な写真編集ソフトを使ってトリミングもできますが、まずは構図を意識しながら被写体を綺麗に撮りましょう。ここでは、代表的な構図を挙げていきます。
インスタグラムが流行り始めて増えてきた感があるこの構図。その名の通り、真上から写真を撮ることを指します。料理の全貌が見える人気の構図ですが、デメリットとして、のっぺりした印象になりすぎてしまう場合も。そんな時は、上の写真のように自然の光を横から入れてあげて、立体感を出してみるのもオススメです。
これも基本的な構図ですがナナメから。カメラの角度は45度くらいでしょうか。
料理以外でも良く使われる構図なのですが、人間の目線に一番近いので、自然に飾らなく見えるというメリットがあります。ちなみに写真のように後ろナナメ45度のところからの光で料理を照らしてあげると、素材の質感がよく出て、新鮮さが増すのでオススメ。光が綺麗に入る場所に料理を移動してあげましょう!
こちらの写真は真横から。ソフトクリームとか、パフェとか、ミルフィーユとか。真横からかたちや層を見せたい時などに有効な構図です。高さの違いを表現したい時にも使える構図ですので、覚えておきましょう。
意外と盲点なのがこの構図。お皿がかわいくなかったり、テーブルが汚なかったり…。旅先ではよく遭遇する場面。そんな時はもう料理に思いっきり寄って撮影してみましょう! 色合いや、光のあたり具合を意識しながら撮ってみると、意外とおいしそうに撮れちゃいます。
そしてこれは私の必殺技。自分のネイルを入れて撮影する方法です。「なんか色合いが寂しいな…」と思った時に発動させます。この写真では同じ色系統のテーブルクロスで雰囲気にあっていますが、もっとシンプルな料理や、テーブルだった時に、ネイルの色を差し色に使ってしまうこの方法は大分重宝します。女性はぜひ試してみてください。一時期、両手違う色のネイルを塗るなどして、合う方を入れたりもしてました。
そして最後は、撮った後の写真の加工の方法です。Photoshopや、iPhoneならsnapseed、VSCOなど専用ソフトを使って加工するできます。その中でも私の今いちばんのお気に入りはVSCO。ほぼこれ以外使っていません。
ここでは、その時気をつけているちょっとした加工のコツについてお話します。細かい部分が多いですが、写真の神は細部に宿る!細かいコツをつかんで、料理写真マスターへの第一歩を踏み出しましょう。
基本的に料理の写真は、暖色が良いとされています。左が暖色系の写真編集で、右が寒色系。(違い、わかりますか…?)編集ソフトによっては、寒色系や暖色系のフィルターがそれぞれあったり、細かいソフトでは色温度で方向性を変えることができます。最近では寒色系の料理写真も増えましたが、基本的に暖色系の方が美味しく見えることは知っておきたいポイントです。
さてこちらも違い、わかりますか…? 左は少し赤と緑の発色をあげて、彩度を高くしています。彩度の調整はまず分かりやすい簡単なものですが、ポイントは使いすぎないことと、少し上級者のテクニックになってしまいますが、必用な色の彩度だけを上げることです。彩度はついつい上げすぎてしまうのですが、調整し過ぎは禁物!素材のもとの色をしっかり頭にイメージしながら不自然にならない範囲で彩度をコントロールしましょう。ほんの少しの工夫が、あえて写真の良さを演出してくれるはずです。
だんだんレベルが上がってきました! この写真の違いはずばり、ハイライトです。ハイライトとは、呼んで字のごとく写真の中の明るい領域のこと。この領域をさらに強く上げることで、左の写真の様に立体感が生まれて、料理写真のおいしさレベルを高めてくれます。
代表的で基本的なこれらのコツ以外にも、写真撮影にはその時の撮影状況に合った沢山の小さなコツがあります。次回連載でも、勉強していきましょう!
旅に出て、料理も風景も撮ろうと頑張りたいけど、重いと肩がこるし、妥協してあまり写真を取らなかった……。そんな自分を、旅から帰ってきて後悔するなんて経験がありませんか。それでは、いったい旅にはどんなレンズが最適なのか。
私は断然、単焦点のレンズがオススメです。単焦点のレンズはズームレンズに比べて軽いのと、自分が動いて撮影することを忘れなければ、自由自在に色々な写真を撮ることができるからです。また、明るい(F値1.4くらいの)レンズも多いので、ボケもきれいで表現の幅が広がります。もし興味があればぜひ単焦点レンズを旅のお供に、楽しんで見てほしいな、と思います。
料理写真写真を撮り始めてから、その後の編集まで、ポイントは沢山あります。今回はそれぞれのステップの中、急ぎ足で色々とご紹介してきましたが、例えば料理写真の構図ひとつをとっても、これらの他にも沢山のパターンやコツがあります。
ひとつひとつを感覚的に取り込んで、旅の中で切り取った写真をいつまでも思い出として残せるようなものにしていきましょう!
それでは今日も、良い旅を!