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「C++とC言語ってなにが違うの……?」
一度はそんな風に考えたことのある方は多いでしょう。C++は一見C言語と似ていますが、じつは全く異なる言語なのです。
C++は、主に業務システムの開発などに使用されている言語。この記事では具体的にどのようなものが開発できるのかをご紹介します。
C++(シープラスプラス)は、C言語の機能をさらに拡張させたプログラミング言語です。
用途はC言語と変わらず、一般的なアプリケーション開発やシステムの構築に利用されるケースがほとんどです。
C++は、インターネットが普及するよりも前から存在している歴史あるプログラミング言語。インターネット通信を前提に動作するというよりも、ハードを制御することを目的に開発されているため、ハード関連の開発に強い言語といえます。
C++という名称に込められている「+」から読み取れるように、C++はC言語を機能拡張したプログラミング言語です。
一番のポイントは、C言語はハードウェアを直接扱う「低水準言語」だったのに対して、C++はこの低水準言語に加えて「高水準言語」もサポートしていること。つまり、アプリケーションソフトウェアの開発にも一部利用できることが最大の特徴です。
これを実現させるために、C言語のプログラムを見直し、オブジェクト指向プログラミングが取り入れられています。
そのため、たとえば「Hello World」を実行するプログラムも若干記述が異なります。
■C言語の場合
#include <studio.h>
main()
{
printf("Hello World");
}
■C++の場合
#include <iostream>
int main()
{
std::cout << "Hello World" << std::endl;
return 0;
}
では、そんなC++を習得することで、何ができるようになるのでしょうか。C++で開発できるものを具体例を挙げながら紹介します。
最も多い用途の一つとして挙げられるのが、ある業務に特化した業務用システムの開発です。
古くから利用される業務システムは、歴史の長いC言語での開発がベースとなります。
そのC言語と互換性があり、オブジェクト指向に対応しているC++を利用して改修が行われるケースが多いため、業務システムの開発に用いられています。
C言語やC++には処理速度が高速という特徴があります。
これを活かして、高速な処理が可能なWebアプリケーションの開発ができます。
世界的に利用されているWebブラウザーの『Chrome』もC++で開発されており、そのChromeで利用できる拡張機能もC++で開発されています。
前述したように、C言語やC++はハードウェアと密接な関係にあります。
AIやロボットなど、実際に何かが物理的に動くものの開発(機械工学)には、C++が主に利用されています。
IoTとは「Internet of Things」の略称で、いわゆる「モノのインターネット化」を指しています。
これもモノとインターネットを結ぶセンサー部分の処理が必要となることから、C++で開発できます。
たしかにC言語やC++は必要な言語ですが、現在では「C言語やC++を使わなければならない開発物」というのは限られています。
そのため、「プログラミングをこれからはじめたいから、とりあえずC言語から学ぼう!」くらいの理由で、C++の学習を始めることはおすすめしません。また、C++は習得が比較的難しい言語でもあります。
今からC++を学習するとしたら、「機械・ロボット」や「プログラミング言語・OSそのもの」を開発したい方におすすめの言語といえます。
スマホアプリ、人工知能、Webアプリ、それぞれに特化している言語があるので、C++でないと開発が難しいものを開発したい方は学習してみてください。
繰り返しになりますが、C++は記述が難しいので、高度な専門書から手を付けると理解しづらい言語です。
Progateをはじめとしたプログラミング言語の学習サービスにも、需要や業界のシェアを考慮してあまり取り扱われていません。この点でも学習ハードルが高いと言えるでしょう。
個人的には、初心者向けの専門書で学習することをおすすめします。C++の理解をさらに深めるためにも、C++の専門書と合わせてオブジェクト指向に関する本も合わせて購入して学習に臨みましょう。
C++を使う上で必ず習得しておきたい考え方こそがオブジェクト指向。専門書では『オブジェクト指向でなぜつくるのか』という本がおすすめです。
オブジェクト指向の考え方を習得しながらC++を学習する専門書としては、『新・明解C++ 入門』がおすすめです。
C++をこれから学びたい方は、Microsoft社が無償で提供している『Visual Studio Code』の利用をおすすめします。
個人的な意見ですが、C++のみを扱うプログラマーというのは少なく、利用するエディターはなるべく統一させたいところ。さまざまな言語に対応しているエディターの中でも、簡単にデバッグやファイル管理ができるソフトこそVisual Studio Codeだと考えています。
ただし、このソフトはインストールしただけでは利用できませんので、必ず『Code Runner』というプラグインのインストールも行いましょう。
今回の記事ではC++の基本的な情報から、C++で何ができるのかについて解説しました。
ロボット開発などに使われるのが世間的なイメージだとは思いますが、5Gの普及により今後はIoTの需要がどんどん増えてきます。
これからはC++を習得している人の需要が高まっていくと想定されるため、将来性を考えれば学習すべきプログラミング言語でしょう。
(執筆:セイタモ 編集:齊藤颯人)
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