エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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withコロナ、アフターコロナを見据え、アプリ開発の副業を考えている方が増えてきています。最近では、本屋に行ってもアプリ開発についての書籍も充実してきており、経験の乏しい方でも勉強さえすれば自作アプリを開発することは、以前と比べると容易にできるようになりました。ですが、そのアプリをマネタイズできるかどうかは別問題です。
自作アプリでマネタイズするのが難しいならば、受託案件で副業収入を得ていくのも選択肢のひとつです。今回はこのアプリ開発の副業事情について解説していきます。
目次
まずはアプリ開発のおもな種類について確認しましょう。おもに2種類のアプリ開発があります。
ひとつは「Webアプリ開発」です。これはChromeやEdgeなどに代表されるブラウザ上で使用できるアプリの開発で、フロントエンドではHTML、CSS、JavaScriptを使用し、バックエンドではPHPやJavaなどを使って開発することが多くなります。
副業でWebアプリを開発するとなると、WordPressのカスタマイズやホームページの作成といった個人のクライアント向けの案件が多くなってくるでしょう。
もうひとつはスマホアプリ開発。ひとり1台スマホを持っている時代になったため、AndroidアプリやiOSアプリ開発の副業案件は年々増加傾向です。
開発言語はAndroidアプリがKotlin、iOSアプリはSwiftが今の主流となっています。インストールが必要なアプリなので、ネイティブアプリ開発とも言われています。
次に、有料アプリ配信・広告収入・受託開発といったアプリ開発のおもな収入源について確認しましょう。
アプリ開発によって収益を得るためのオーソドックスな方法は、有料アプリの配信です。有料アプリには、ダウンロード時に料金を支払うタイプと、月額課金が発生するサブスクリプションタイプの2種類があります。
有料アプリの配信で得られる収入の目安は、Android・iOSともに配信価格の約70%程度。残りの30%はマーケットに手数料として支払うことになります。
ただし、充実した機能を提供している無料アプリも数多くリリースされているため、個人開発のアプリを購入してもらうには差別化が必須。まずは無料アプリとして配信し、追加コンテンツやより多くの機能を利用する場合には有料にする、といったアプローチをとる方が現実的かもしれません。
自分で作ったアプリ内に広告を掲載して広告収入を得る方法もあります。アプリの広告収入は、おもに「クリック単価」と「クリックされる回数」によって決まります。
ユーザーが広告をクリックしてくれる確率は、1.25%~2.5%と言われています。つまり、1000人のユーザーのうち広告をクリックする人数は、約12人~25人となります。クリック単価が約40円だとすると、広告収入は約480円~1,000円となる計算で、マネタイズするには即金性が低く難易度もかなり高くなります。
また、アプリ内広告はユーザーから敬遠される傾向にあるので、たとえ数万人のユーザーが利用しても広告収入はさほど見込めないのが現実です。
受託開発とは、企業から案件を受託して開発を行うことを指します。最近では業務アプリといった企業向けのアプリ開発の需要も高まっているほか、企業向け案件は単価も高く、安定した収入が得やすい方法と言えるでしょう。
既存アプリの機能追加や不具合修正などの案件では、1件あたり5,000円~10,000円程度で募集があったりします。作業量によっては、約50,000円前後の案件もありますし、新規開発でスタート段階から任されるような案件では、30万円以上のものもあります。
しかし、副業で30万円以上を超える案件を行う場合、難易度や作業時間の制限が厳しくなるため、慎重な検討が必要です。
また、時給換算だと、2,000円~5,000円程度の案件が多くなります。副業だと土日のみの稼働になることが多くなり、クライアントも「この人は短い時間でどれぐらいのパフォーマンスをしてくれるのか」によりシビアになるため、経験者しか募集していないところが多いです。受託開発で案件を獲得するには、やはり実績が大事といえるでしょう。
以下、アプリ開発における副業案件相場です。
アプリ開発案件 | 案件相場 | 概要 |
モバイルアプリ開発 | 300,000円~2,000,000円 | iPhone・Androidアプリ開発、アプリ改修など |
デスクトップアプリ開発 | 70,000円~300,000円 | Windowsアプリ開発、Macアプリ開発など |
Excelマクロ作成・VBA開発 | 3,000円~200,000円 | Excelを活用したツール開発、VBA開発など |
Webアプリ開発 | 3,500円~7,000円/時間 | Webサイトの機能改修、Webベースの業務アプリ開発など |
参照:ランサーズ
先ほどは「なかなか収入につながらない」と言ったものの、
「アプリ開発で一攫千金を狙いたい」
「アプリ開発を皮切りに起業したい」
といった思いがあるなら、個人でアプリ開発にチャレンジしてみる価値は十分にあります。『GREE』や『価格.com』、『メルカリ』といった今の時代を牽引するサービスは、個人のアプリ開発から始まった一例です。
しかし、全体から考えると、こういった成功をおさめた個人アプリはほんのひと握りになります。まったく稼げない、もしくは数百円、数千円程度稼げてサービス終了となるパターンがほとんどです。
また、企業案件と違って個人で開発する場合は納期などもなく、個人の力だけで0から1を作るのはかなりハードです。ただ、完成させた先にはお金以外に「自信」「知識」「経験」「作品」などが残るので、次につながる力は身につくかもしれません。
もちろんアプリを開発するうえで一番不可欠なスキルはプログラミングスキルでしょう。アプリ開発のためにおさえておきたいプログラミング言語は後述するとして、それ以外で必要であろうスキルについてまずは確認しておきましょう。
アプリ開発をする場合、UI/UX(ユーザー・インターフェース/ユーザー・エクスペリエンス)のスキルが必要となります。
UIとは、ユーザーがアプリの画面を見る時の画面デザインのことを指します。アプリでは、見やすい・操作が簡単など、ユーザーが欲しい情報をすぐに見つけられるようなデザイン構成が重要となります。
一方UXとは、ユーザーが実際にアプリを体験してみた時の印象のことを指します。ユーザーが使いやすいアプリだと感じれば、おのずと満足度の向上にもつながります。
アプリの画面をデザインする時には、画面サイズに合わせたシンプルなデザインを心がけ、「タップ」「スワイプ」「ピンチ」「フリック」などの操作性を重視すると良いでしょう。
個人で開発したアプリをリリースして、収益をあげたいのであれば、マーケティングのスキルも不可欠です。
ユーザーにダウンロードしたいと思われるようなアプリを開発するためには、ターゲット層のペルソナなどを設定し、ニーズに合うようなアプリを開発する必要があります。
とくにスマホアプリはダウンロードされないことには収益になりません。そのため、ユーザーにダウンロードしてもらえるよう、ある程度のマーケティング戦略は必要となります。
IT業界の技術進歩は日々進化しております。とくにWebアプリやスマホアプリ界隈は顕著だといえます。
さまざまな新しい技術やツールなどが登場している昨今では、情報をすばやく収集する力がないと、時代遅れのアプリをリリースすることにつながりかねません。
個人開発であろうと、そこは常に情報を収集することを心がけ、向上心をもってスキルアップをしていくことが不可欠でしょう。
アプリ開発の案件獲得のためには、やはりプログラミング言語の習得は必須となります。おさえておきたい言語について確認しましょう。
iOSアプリを作る場合に必須となるプログラミング言語が「Swift」です。アップル社が2014年に発表したオープンソースのプログラミング言語で、ひとクセあるObjective-Cに「読みやすさ」「書きやすさ」を加えて改良された言語でもあります。そのため、習得難易度はそれほど高くないとも言えます。
オープンソースであるため、基本的にはSwiftで開発されたアプリケーションのソースコードは自由に参照可能です。また、作ったアプリはAppStoreで配信できますが、配信には審査が伴います。
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Objective-Cとは、C言語をベースに開発されたオブジェクト指向型のプログラミング言語です。Objective-Cの長所でもあり、短所でもあるのが、C言語をベースとした言語であることです。
C言語は古くさいと言われますが、ライブラリ類などは今も多くのシステムで使用されています。しかし、C++に比べてもわかりにくい表現が多数あり、習得までなかなか一筋縄ではいかないのも事実です。
初期のiOSアプリの多くがObjective-Cで書かれており、Objective-Cで開発されたアプリは現在も使われています。ですので、修正案件などでiOSアプリを触る場合は、Objective-Cを見る機会は多くなります。しかしiOSアプリ開発の言語を今から習得するなら、Objective-CよりもSwiftを選択する方が良いかもしれません。
Kotlinとは、GoogleがAndroidアプリ開発の公式言語に採用したオブジェクト指向型のプログラミング言語です。Javaをより簡単かつ安全に記述できるように改良された言語で、Javaとの完全な互換性を持ち、JavaとKotlinを相互に混在させたプログラミングも可能です。
Kotlinを採用したアプリはGoogle Play上に多いため、Androidアプリ開発をやってみたい方は習得必須になってくるでしょう。
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プログラミング言語の代表格がこのJavaです。Javaの特徴はとにかく汎用性が高いことです。上述のKotlinが正式採用されるまでは、AndroidアプリのほとんどがJavaを使用して開発されていました。
基本的にはWindowsやMacなどのOSにこだわらず開発でき、また大規模システム開発やWeb開発、アプリ開発、ゲーム開発などに用いられるため、Javaでプログラミングができれば、案件獲得に困ることはまずないでしょう。
ただし、習得難易度はやや高めです。プログラミング初心者が独学でJavaを習得するのはかなりハードです。早く習得したければ、スクールなどに通う方が良いでしょう。
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ここからは副業の案件を獲得するのに活用すべきサービスについて解説します。
『Workship』は、「仕事を発注したい人」と「仕事を受注したい人」をマッチングさせるフリーランス・副業ワーカー向けマッチングサービスサービスです。
エンジニア向けのアプリ開発案件が充実していることはもちろん、デザイナーや人事労務、営業など幅広い職種の方が登録しており、「週1~OK」「在宅ワークOK」といった希望する副業スタイルにあわせた案件も選べるのが特徴です。
また、高単価案件が充実していることも特徴で、時給1,500円~10,000円の案件も多数。手厚いサポートを受けつつ、高単価案件にチャレンジしたい方におすすめのサービスです。
代表的なクラウドソーシングサービスには、『クラウドワークス』があります。
手始めに副業でアプリ開発の仕事をしてみたいと思っている方は、クラウトワークスからスタートしてみるのも選択肢のひとつ。
案件数も非常に多く、案件によってはすぐに取り組めるものもあります。一方で、個人や匿名で発注を行っている案件が多いのも特徴のひとつで、単価はやや低めに設定されているケースもチラホラ。
そのため大きく稼ぎたいならば、クラウドワークスなどでアプリ開発の実績を積んでから、別のプラットフォームなどを探すのも選択肢の一つです。
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『ココナラ』は、自分が持っているスキルや特技を売れるクラウドソーシングサービスです。
クラウドワークスやランサーズとは異なり、仕事を依頼したい側が案件を出して募集するのではなく、仕事を請負う側が「こんなことできますよ!」と提案するカタチで契約が成立する流れとなります。
価格設定も自分で行えるため、他者と差別化できる開発スキルがあるケースでは、強気な価格設定でも依頼がくるかもしれません。ただし、スキルを出品した際には、各決済別の支払額に「販売額の22%」の手数料が発生します。
クラウドワークスなどで実績を積んだ後に、企業案件もしくはココナラを活用して高単価なアプリ開発にたずさわるのも選択肢のひとつとなるでしょう。
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ブログやSNSを活用して案件を獲得する方法もあります。
ブログだと自分のポートフォリオを展開しやすく、特定のスキルを持ったプログラマーを探しているクライアントはけっこう多いため、ダイレクトメールをもらえる可能性も十分にあります。
ですので、ブログやSNSをやっているのならば、更新は頻繁に行っておきましょう。更新が止まっていては、せっかくのチャンスを逃してしまうことにつながりかねません。
フリーランスエンジニアはブログを書くべき? 何を書けばいい?
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最後にアプリ開発の副業を行ううえで、最低限注意しておくべき事柄について確認しておきます。
政府が副業を促進していることから、社員の副業を認める企業も増えてはきていますが、本業への影響を危惧する企業もまだまだ多いのが実情です。
そのため、まずは本業で働いている会社の就業規則をきちんと読んで、副業が禁止されているのかどうか確認するようにしましょう。
就業規則の内容によっては、副業ができないケースもあります。また副業が可能であっても、上長の許可が必要なケースも。事前にしっかりと確認しておくことをおすすめします。
副業禁止は憲法違反!? 副業禁止が認められるケースと、副業がバレたときの対処法【弁護士監修】
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ついつい高単価な案件に目を奪われ、自分のスキル以上の案件に飛びついてしまった経験はありませんか?
できもしないことを「できる」といってしまうと、結果としてクライアントに成果物を納品できないことが想定されます。そうなれば当然ですが信頼関係は失いますし、二度と発注してもらえないでしょう。
そこは単価ばかりをみるのではなく、あくまでも今の自分の経験やスキルに見合った案件を引き受けることが大切です。
副業で収入を得た際には、「確定申告」を行う必要があります。
副業で得た金額によっては免除されるケースもありますが、一般的には「年間20万円以上」の所得を本業以外で得た場合は確定申告が必要です。
一方でこの「20万円」は、売上から経費等を差し引いた金額となりますので、たとえば副業で使用するためにPCなどを購入した際には、経費として計上することは可能です。
副業はいくらから確定申告すべき? 所得20万円ルールと所得税計算方法を解説【FP監修】
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今回はアプリ開発の副業事情について解説してきました。受託案件は納品すれば収入が発生しますが、仕様などは固められているので、自由度はそこまでありません。
個人でアプリ開発を行うならば、仕様などは自分で好きなように決められるので作っていて楽しい反面、それで稼げるかどうか未知数です。自分にとってどちらの副業スタイルが合うのかを早く見つけて、アプリ開発を通じて今よりも収入アップを実現していきましょう。
(執筆:S-KAYANO 編集:Workship MAGAZINE編集部)