エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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フリーランスエンジニアの平均年収は600万~800万円といわれています。一方で会社員エンジニアの平均年収は、『求人ボックス』によれば約481万円です。
では、フリーランスの年収に直結する「平均単価」はどのくらいなのでしょうか?
今回は、フリーランスエンジニアの平均単価と、単価を上げるコツや単価交渉のタイミングなどを解説します。
目次
フリーランスエンジニアの単価は、フリーランススタートが発表する『フリーランス市場月額単価の動向』から見ていきましょう。
同調査によると、2023年11月のフリーランス案件の月額平均単価は66.4万円、最高単価は240万円となっています。この平均月額単価を12倍すると約797万円となります。
月によって単価の変動はあると思いますが、おおむねこの数値がフリーランスエンジニアの平均単価と言っても過言ではないでしょう。
では、同調査をさらに詳しく見ていきましょう。まずは開発言語別の月額平均単価です。
月額平均単価の1位は「Scala」の82.9万円でした。2位は「Go言語」で80.1万円。そして3位が「Kotlin」の76.9万円です。これらの3言語はトレンドの言語なので、単価が高くなるのもうなづけます。
個人的に、上位3言語以外でとくに気になるのが、月額平均単価72.9万円の「Dart」です。
DartはJavaScriptの後継として設計された言語です。JavaScriptよりも高いパフォーマンスやセキュリティを発揮でき、大規模な開発案件で活用できるような機能も備えています。
日本語の参考書も充実してきているので、JavaScriptを習得されている方はもちろんのこと、それ以外の方でも比較的習得しやすい開発言語となるでしょう。
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次に職種別の月額平均単価を確認してみましょう。月額平均単価の1位は「VPoE」で89.8万円。2位が「コンサルタント」で85.6万円。そして3位が「CRE」で85.3万円という結果になっています。
VPoEとは、「Vice President of Engineering」の略称で、かんたんに言えばエンジニア組織のマネジメント責任者のことを指します。
エンジニアの配置や体制によってプロジェクトの成長度合いは異なってきます、また開発工数の増減にも関わってくるので、昨今では「VPoE」は重要な職種だと認識されています。
最後にフレームワーク別でも確認しておきます。フレームワーク別の月額平均単価1位は、「Flutter」で75.8万円。2位が「Ruby on Rails」の75.2万円。3位が「NuxtJS」と「RSpec」の75万円でした。
1位にランクインしている「Flutter」は、最近人気のフレームワークです。Googleが2018年にリリースした比較的新しいフレームワークで、人気を集める大きな理由のひとつとして、クロスプラットフォーム開発が可能な点が挙げられます。
これにより、iOSとAndroidアプリを同じコードで構築できるようになりました。
また、Flutterはネイティブアプリに匹敵するUI/UXを簡単に構築できます。UI要素やアニメーションのカスタマイズ性も高く、リッチデザインが作りやすくなったといえるでしょう。
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フリーランスエンジニアの単価相場をみてきましたが、ここからは単価をあげるコツなどを具体的に確認していきましょう。
フリーランスエンジニアの方が単価を上げるためには、まずは実務経験の積み重ねが大切となります。一般的に実務経験が増すにつれて、単価も比例して上がっていく傾向にあります。
3年、5年と経験年数が増えることで、専門性や信頼性も増し、高単価で仕事を請け負えるようになるでしょう。
また、失敗の経験から学ぶことも大切です。過去の反省点を活かして同じ失敗を繰り返さないようにすることで、高単価な案件へとつながるはずです。
単価をあげていくためには、流行っている言語やフレームワークなどの習得、高度な技術を積極的に学んでいくことも大切です。
今後はAI技術やクラウド技術、AR・VR技術などが今後もますます需要が高まることが予想されます。それらのスキルを習得することで、より高単価な案件を受注できるようになります。
さらに、プロジェクト内でリーダーシップを発揮できるポジションを目指してみるのも良いでしょう。
プロジェクトの規模が大きくなるにつれて、PMやPLがひとりでこなせる範囲にも限界が生じます。そこで、チームをまとめるリーダーとしての経験がプラスに働くはずです。
エンジニア経験が豊富で、かつマネジメントまでできる人材は本当に稀です。この点が高単価につながるポイントだといえるでしょう。
フリーランスエンジニアの単価をあげるためには、クライアントとの信頼関係構築も不可欠でしょう。
筆者の周りには、10年以上同じ企業からエンジニアの案件を受け続けているフリーランスの方が多数います。そういった方々は、クライアントから本当に信頼されています。
一度依頼を受けた企業から継続的に仕事を発注してもらうには、基本的なことですが「締め切りは守る」「早めに連絡する」「丁寧な報告を心がける」ことが大切です。
納期遅れがない安定した仕事ぶりを見せることで、「この人なら大丈夫」と評価され、単価アップも期待できるはずです。
付き合いのある企業から案件を受注できる場合はさておき、一般的にはフリーランスエンジニアは自分で営業活動を行い、案件を受注することになります。
ですが、自分で営業活動を行うのって、かなり大変ですよね。
自分で仕事を探すのが大変な場合には、フリーランスマッチングサービスやエージェントサービスを積極的に活用するのがおすすめです。
希望する単価や稼働日数、時間などの条件にもとづいて、自分に適した案件を素早く見つけられます。また、専任のエージェントが仕事を紹介することもあり、希望に沿った案件が見つからない場合には、高単価の単発副業に切り替えるのも選択肢のひとつです。
ここでは、特に高単価案件を探しやすいおすすめのフリーランス案件検索サイトを紹介します。
『Workship』は、「仕事を発注したい人」と「仕事を受注したい人」をマッチングさせるフリーランス・副業ワーカー向けマッチングサービスです。
高単価案件が多いプラットフォームで、時給1,500円~10,000円の案件のみを掲載。手厚いサポートを受けつつ、高単価案件にチャレンジしたい方には、とくにおすすめのサービスとなるでしょう。
エンジニア向けの開発案件が充実していることはもちろん、「週1~」「リモートワーク」といった希望するスタイルに合わせて案件を選べるのも特徴のひとつです。
『レバテックフリーランス』は、ITエンジニアに特化したフリーランス向けエージェントサービスです。
フリーランス利用者の平均年収は約876万円で、専属の担当者が契約更新手続きや営業活動をサポートしてくれます。また税務サポートやヘルスケア、会員向け特典なども用意されており、大手ならではの充実した福利厚生も強みです。
クリエイター向けには姉妹サービスである『レバテッククリエイター』も提供されており、得意分野に合わせてエージェントを選択するのも良いでしょう。
ITプロパートナーズでは、エンジニア・デザイナー・マーケター・プロデューサー向けの案件を多く取り扱われております。
直接クライアントと契約する「エンド直」案件が9割のため、高単価な案件が多数あります。また専属エージェントからも定期的にフォローやサポートを受けられるのも大きな特徴のひとつ。
スタートアップやベンチャー系の案件も多く揃えられており、新サービスの開発やトレンドの言語・ツールを活用した案件などにチャレンジしたい方にはとくにおすすめです。
フリーランスエンジニアは単価交渉も基本的には自分で行う必要があります。
ここでは単価交渉の最適なタイミングとして、以下の4つを解説します。
単価交渉のタイミングとして一番適当なのは、作業量が増えたときです。
1日あたりの作業時間が増えたり、週当たりの総作業時間が増えた場合には、「最近、依頼される案件の件数や1案件当たりの作業量が増えているので、単価の引き上げを検討していただけないでしょうか」と交渉するのが良いでしょう。
ただし、作業量だけでなく、作業の難易度なども考慮に入れて交渉するのが得策です。また、リーダーのポジションなどが与えられた場合も交渉の好機と捉えることができます。
継続的に案件を依頼されるということは、クライアントとの信頼関係が構築できている証です。継続打診のタイミングで、「これまでの実績をふまえて」や、「継続的な案件依頼に応える意味も込めて」などと前置きしたうえで、単価アップの交渉をしてみましょう。
加えて依頼以外の作業も伝えると、より成功のチャンスは広がります。自分の価値を正確に伝えて、単価交渉の成功率を高めましょう。
新規オファーを受けた場合には、提示金額を鵜呑みにせず、単価交渉してみると良いでしょう。スキルや要望以上の価値をアピールし、高単価での案件受注は目指すべきだといえます。
また、他のクライアントから新規オファーを受けた際には、その案件の単価が現在のクライアントの単価を上回っている場合、交渉材料に使うこともできます。
クライアントから高評価を得られた際には、単価交渉を検討しましょう。フリーランスエンジニアは成果物のクオリティはもちろんのこと、プロジェクトへの貢献度や人物面でも評価されます。
また、クライアントと良好な関係をキープすることで、別の案件でも比較的にスムーズに受注できるのではないでしょうか。コミュニケーションは積極的にとるように心がけ、良好な関係を構築することが、単価アップのカギとなるはずです。
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最後に単価交渉を行う場合の注意点も確認しておきましょう。
単価交渉をする前には、自分のスキルや経験に応じた最新の単価相場について情報を集めておくことが大切です。
IT業界における変化のスピードは格段に上がっています。前までは技術者が少なく高単価だった言語も、エンジニアが増えたり、廃れたりすると、単価相場も下がることが考えられます。
クラウドソーシングサイトやフリーランスエンジニアのコミュニティサイトなどから、同業者の平均的な単価相場について確認しておきましょう。自分が思っている単価が妥当なものかどうか判断することも重要です。
単価交渉時に自分のスキルや実績を示すものとして、スキルシートやポートフォリオなどは事前に準備しておきます。フリーランスエンジニアの単価交渉では、自分のスキルをアピールできるものは不可欠です。
言葉だけでアピールするには限界がありますが、実績を示すものがあればそれだけでも説得力が増すでしょう。逆に作成したスキルシートに不備や漏れがある場合、評価を下がる原因にもなるので、細部まで注意して作成することが求められます。
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自分が考えている単価や交渉プランに不安がある方は、信頼のおける他のフリーランスエンジニアに相談するのもおすすめです。
第三者からの意見をもらうことで、交渉内容が妥当なものかどうかの確認もできますし、交渉戦略のアドバイスももらえるかもしれません。
また単価交渉が苦手な方は、フリーランスエージェントに相談することも検討してみましょう。希望条件を伝え、交渉や高単価な案件探しをエージェントに一任することで、自分に合った案件を見つけることもできるでしょう。
今回ここで解説を進めてきたように、フリーランスエンジニアの単価相場は、使用言語や経験、スキルによって異なります。
加えて、単価の相場はプラットフォームやマッチングサービスの方向性によっても左右されるため、高単価案件をお探しの方はハイスキル層向けのマッチングサービスを利用するといいでしょう。
フリーランス・副業ワーカー向け案件プラットフォーム『Workship』は、高単価案件に強みがあるサービスです。
時給1,500円~10,000円の案件のみを掲載しているため、高単価案件にチャレンジしたい方には、とくにおすすめのサービスといえます。
(執筆:S-KAYANO 編集:齊藤颯人)