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検索エンジンやリスティング広告を活用したマーケティング手法であるSEM(検索エンジンマーケティング)。目的をもってキーワード検索をするユーザーを確実に引き込むためには、なんといっても最新の情報が大切です。
今回は、SEMに関する海外の最新統計情報をご紹介します。データをとおして最新のユーザー動向を掴み、自社商品やサービスの認知拡大に繋げましょう。
目次
購買行動に影響を与える検索の重要性は、Dataportalによる調査からも明らかです。以下のデータからは、81%の人が製品やサービスについてインターネットで検索しているという事実が分かります。
そして74%がインターネットで、67%がアプリで買い物をした経験があると回答しています。
検索エンジン市場を支配しているのは、依然としてGoogleです。
NetMarket Shareの調査によると、デスクトップにおける検索エンジンのシェア率は、2020年がスタートした時点でGoogleが70.38%でした。Bingのシェアがわずかに増加したため、2019年の開始時の75.46%をわずかに下回っています。
多少の落ち込みはあるものの、Googleが検索市場のリーダーであることに変わりはありません。
しかしBingとBaiduもそれぞれ10%以上の市場シェアがあるため、こうした検索エンジンも意識する必要があるでしょう。
一方、モバイル端末における検索エンジンのシェア率は、Googleが93.87%。Googleがモバイルでの検索体験に注力しているため、利用者が増えていると考えられます。
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2019年半ばまでは、デスクトップとモバイルの検索数はほとんど拮抗していました。しかし2019年の6月にはスマートフォン検索が50.71%を占めるようになり、デスクトップは45.53%にまで落ち込みます。
COVID-19の感染拡大にあわせて一時的にデスクトップが盛り返したものの、2019年6月以降、デスクトップとモバイルの検索数が逆転したことはありません。世界中でスマートフォンの普及率が増えているため、PCでの検索数は今後も減少していく可能性が高いでしょう。
タブレットについてもPCと同様、検索シェアは2019年に入ってから減少しています。
検索習慣の変化は、SERPs(検索結果ページ)にどのような影響を及ぼしたのでしょうか?
SEMrushの調査によると、2020年10月時点において、デスクトップ/モバイル/タブレットすべてのデバイスで同じ順位を維持できているWebサイトはわずか13%しかありません。またデスクトップで1ページめに表示されるWebサイトの30%は、モバイルではトップ10にすら表示されていません。
SEMrushによると、71.76%のWebサイトが、デスクトップとモバイルそれぞれの検索結果で比較すると1位ずつ順位が変わるとのこと。52.16%は3位、29.16%は10位も順位が変わるようです。
1位や2位の変動があるのは大したことにではないかもしれませんが、モバイルユーザーはデスクトップユーザーとは異なる検索行動をするため、3位までに表示されなければトラフィックにも深刻な影響を与えかねません。
2020年は検索順位を単純にトラッキングするのではなく、可能なかぎりモバイル向けにタイトル/ディスクリプションを最適化し、モバイル順位に注目する必要があるでしょう。
2020年においてもオーガニック検索とリスティング広告の組み合わせは強力です。MediaPostの調査によると、追跡可能なWebサイトのトラフィックのうち68%がこの2つの戦術の組み合わせからきていることが分かっています。(オーガニック検索:40%、有料検索:28%)
SERPsのレイアウトが変更されたことを考えると、オーガニック検索の優位性が目立ちます。そしてユーザーはオーガニック検索で上位にある結果に、より強い信頼を寄せているようです。
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ところでマーケターなら、ダイレクトトラフィック(直接Webサイトにアクセスすること)の出所が気になりますよね。デイブ・チャフェイ氏は自身のブログで以下のように分析しています。
理論的にはダイレクト=ブラウザに直接URLを入力することですが、実際は追跡できない経路からWebサイトにたどり着いたユーザーを指します。ダイレクトトラフィックの経路は、メッセンジャーアプリなどで友人や同僚から送られたリンクをコピーしてWebブラウザに貼り付けたものです。俗に「ダークソーシャル(dark social)」と呼ばれます。
経験則としては、SNS経由でWebサイトにアクセスした3人あたり、追加で7人がダークソーシャルからアクセスしており、この結果がダイレクトトラフィックとして表示されています。
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検索結果の1ページ目が優位であることは周知の事実ですが、実際には1位〜3位にランクインすることが大切です。
非指名検索における3位までのオーガニックポジションは全体のクリック率の50%を占めており、指名検索ではその数字はさらに高くなります。SERPの上位に表示される有料広告との競合が多いことが、非指名検索のオーガニックCTRの低さの理由です。
Advanced Web Rankingの2020年7月調査によると、1位から20位までの間でクリック率が二次曲線的に減少していることが分かります。
たとえ自社コンテンツがSERPsの1ページめに表示されても、クリックが保証されるわけではありません。Googleにおけるゼロクリック検索は、過去3年で着実に増加しています。
SparkToroによると、デスクトップ検索の34.58%、モバイル検索の65.1%がゼロクリックであるとされます。
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スマートフォンやスマートスピーカーの普及率が増加したことにより、音声検索の需要が大幅に高まっています。音声検索を前提としたSEOは重要です。
Dataportalによる2020年7月の調査からも、世界で平均45%の人が音声コマンドまたは音声検索を使っていることが分かります。ただし日本は17%であり、他国に比べるとまだ広く普及していません。
これまで同様に、GoogleがSEMの鍵を握っている点に変化はありません。しかし音声検索の増加やSERPsのレイアウト変化など、無視できない変化が起こりつつあります。
モバイル端末の普及を考慮すると、今後はただブラウザ検索の順位を上げればよいというわけにはいきません。正しい情報をもとに、時代にあったSEMを心がけましょう。
(本文:Dave Chaffey 翻訳:Nakajima Asuka 編集:Kitamura Yuu)
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