起業すること自体がリスクテイクです。失敗しない絶対の方法はありません。しかし重要なポイントを意識すれば、失敗するリスクを下げられます。

この記事では、独立開業で失敗するリスクを避ける7つのポイントをご紹介します。

ポイント1. 「このサービスにお金を払いたい!」というニーズは本当にあるか調べよう

「いざ事業を始めたのに、作ったサービスを使う人が誰もいなかった……」というのは、よくある失敗パターンのひとつです。実際に失敗したスタートアップ社を追跡すると、製品を売る先の市場がなかった、または市場のニーズを見誤ったというのが最大の原因であるという調査結果もあります。

このような事態が発生する原因はさまざまですが、もっとも大きな要因のひとつに事前のリサーチ不足が挙げられます。

【事前リサーチ不足による失敗例】

  • 市場にニーズがあるか十分な調査をしていないために、誰にも必要とされていないサービスができ上がる
  • すでに似たようなサービスがリリースされており、競合に勝てない
  • 提供したサービスがFacebookやTwitter等の既存大手サービスで代用できて、わざわざ新しいサービスを使う必要がない

事前にニーズがあることをしっかり調査してから、事業作りに取り組みましょう。想定される顧客に、直接意見を聞くのも大切です。

ポイント2. 自分が売りたいものでなく、顧客が買いたいものを作ろう

「自分が売りたいものを売る」考え方を、プロダクトアウトといいます。「この商品は素晴らしい、この技術は素晴らしい、だから売れないわけがない!」という考え方です。

潜在化しているニーズを発掘できるのがプロダクトアウトの利点ですが、自分がどんなに売りたくても、買い手が実際に必要としていなければ買ってもらえません。顧客に買ってもらえるような商品を打ち出すためには、マーケットインの考え方も大切です。

マーケットインとは、顧客のニーズをから商品を創りだしていく考え方です。

【マーケットインの商品開発プロセス】

  • 顧客が何を必要としているのかを徹底的に調査する
  • 顧客が欲しいものを把握する
  • 商品開発を進める
  • 商品を販売する

失敗のリスクを避けるうえでは、顧客目線で考えるマーケットインを意識すると良いでしょう。

ポイント3. 商品やサービスを顧客に知ってもらおう

売り上げを伸ばすには、マーケティングがとても重要です。マーケティング戦略が十分でないと、売上が伸びず事業は失敗に終わります。商品やサービスは良いのに、それが顧客に認知されないために失敗してしまうのは、本当にもったいないことです。

以下では「オンライン集客」と「オフライン集客」についてご紹介します。

オンライン集客

【オンラインでの集客方法例】

  • Webサイトを軸としたSEO施策、運用型広告、LP、メルマガでアクセスを集める
  • Facebook、Twitter、YouTube等のSNSを活用して、インプレッションやフォロワーを集める
  • ECポータルサイトなどの各種Webサービス・Webアプリを活用し、商品を掲載してもらう

オンラインでの集客方法は必ずしもひとつに絞らなくて大丈夫です。さまざまな手法に挑戦し、自分の事業にもっともマッチする手法を模索してみましょう。

売りたい商品やターゲット層によって、利用すべきプラットフォームは異なります。総務省の調査によると、Instagramは、男性の28.4%、女性42.8%が利用しているとされます。SNSにはそれぞれ特徴があるのです。ターゲットの性別や年齢、属性を踏まえ適切な方法でアプローチしましょう。詳しくは以下の記事をご覧ください。

なおオンライン集客で大切にしたいのは、アクセス数(インプレッション数)です。人々に商品やサービスを見てもらえないと、購入の段階まで繋がりません。またアクセスだけでなく、CVR(コンバージョン率)を高める必要もあります。CVRを上げるための具体的な策については、以下の記事で紹介しています。

その他、SEO施策やLPデザインについては以下の記事が詳しいです。

オフライン集客

【オフラインでの集客方法例】

  • チラシやDM、新聞折り込みを想定顧客に送る
  • 自分の事業と関わりのありそうなお店に、ポスターやチラシを置いてもらう
  • 事務所の前に看板を設置し、お客さんの呼び込みを行う
  • 事業と関連するイベントに参加し、お客さんに手売りする

オフライン集客もオンライン集客と同じく、さまざまな手法を試し、自分の事業にあうものを探していきましょう。

またオフライン集客はオンラインと比べて、顧客と直接やりとりができるものも多いです。直接関わることでファンになってくれる可能性もあるため、オンライン中心の事業だとしても手を出しておいて損はありません。一方で、オフラインはオンラインに比べてリーチできる人数が少ない傾向にあるため、見込み顧客と効率よく関わる方法も模索していきましょう。

ポイント4. 勝つことではなく、負けないことを意識しよう

ビジネスにおいては「攻め50%、守り50%」の姿勢が大切。事業では勝つことを強く意識するよりも、継続して負けない方法を考えましょう。

「負けることなく、事業を継続させる」うえで気をつけたいシチュエーションが2つあります。

  • 知らないジャンルの仕事にチャレンジするとき:
    新しいジャンルの仕事を始めることは、ビジネスを広げるチャンスです。一方で、事業主として、それが本当に稼げるのか、自分にとってやりがいがあるのか、慎重に判断しましょう。
  • 知らない人と一緒に仕事をするとき:
    相手にとって都合のいいように使われたり、事業のノウハウだけ持ち逃げされたりする可能性も否めません。一緒に仕事をするときは作業内容を明文化し、契約書を交わすようにしましょう。

ポイント5. 取引先や事業を複数持とう

取引先がひとつの場合、そこから契約を切られたら、仕事を続けられなくなります。売上を増やすためにも、取引先をたくさん持っていて損はありません。

また、ひとつの事業だけを専門で行っていた場合、そのマーケットに何らかの問題が起きてビジネスが成り立たなくなれば、仕事を失います。事業をひとつに絞らず、複数の商品やサービスを組み合わせるなどしてリスクヘッジを行うことも大切です。

ポイント6. 事業が安定するまでは固定費を抑えよう

起業してすぐに家賃の高い事務所を借りたり、いきなり従業員を複数人雇ったりするなど、「いきなり多額のお金をかける」のは、起業して失敗する典型的なケースです。家賃や従業員の給与といった固定費は、一度導入してしまうとなかなか手放すことができずリスクが大きいです。

まずはお客様に価値を提供し、信頼を得て、仕事がだんだん増えてきてから、事務所や従業員を検討しましょう。

なお事務所については、最初から賃貸を借りるのではなく、コワーキングスペースやシェアオフィスも検討しましょう。賃貸を借りるよりは安く、また法人登記が可能なところも多いため、独立開業初期のころにはおすすめです。

なお従業員を抱える場合は、従業員の急な病気や、喧嘩別れなどで従業員が辞める場合もあります。リソース不足で万一仕事が回らなくなったときは、フリーランスや業務委託の人を採用するのもひとつの手です。

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ポイント7. 専門家や同業の先輩など、相談できる相手を見つけよう

独立開業したばかりのときは、ビジネスのやり方や事業の継続方法など、分からないことだらけだと思います。不安に押しつぶされないよう、相談できる専門家や同業の先輩を見つけておきましょう。

ここで大切にしたいのは、先輩と専門家のバランスです。先輩の情報は過去のものであることも多く、変化の激しいビジネスの世界で同じやり方をしても成功するとは限りません。創業融資や創業補助金も、1年単位で制度が変更されてたりします。法律や税金に関わる問題は、専門家にきちんと最新の情報を確認しておきましょう。

以下で、事業に関して相談できる機関や専門家をご紹介します。

【無料相談先】

  • 日本商工会議所
    各都道府県にある非営利の経済団体です。創業セミナーや経営相談などを無料で受けられますが、セミナーによっては有料の場合も。東京には23区に支部があるので、ぜひ活用してみてください。
  • DREAM GATE
    日本最大級の起業支援プラットフォームです。会社設立から資金調達、集客まで幅広いジャンルの専門家が揃っています。事業に関するマニュアルを、無料でダウンロードできるので、気軽に活用してみてください。

【頼りになる専門家】

  • 税理士:
    税務申告、会計、税務等届出、資金調達、創業融資
  • 社会保険労務士:
    従業員の雇用、雇用保険、厚生労働省系の助成金
  • 行政書士:
    許認可の必要判断、手続き依頼
  • 中小企業診断士:
    資金調達、創業融資
  • 認定支援機関:
    経済産業省系の補助金
  • 弁理士:
    特許相談、商標登録依頼
  • 弁護士:
    法律相談
  • コンサルタント、デザイナー:
    集客、広告

専門家に頼るのはもちろんお金がかかりますが、各種手続きについては自分でやるよりもお願いしたほうが早い場合も多いです。事業の発展を長い目でみて、いまどうすべきかを考えましょう。

また先述したコワーキングスペースやシェアオフィスは、そのような専門家や同業の先輩を見つけるのにもちょうど良いコミュニティです。一度覗いてみてはいかがでしょうか?

おわりに

独立開業は確かにリスクもありますが、自分の力でビジネスを成長させるのはやりがいがあり、上手くいけば将来大きな会社になるかもしれません。

お客様目線で考えることを忘れず、かつ取引は活発になるように、事業開発を進めていきましょう。

(執筆:Emily 編集:Sato Mizuki)

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