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「WordPressのサイトの読み込み速度が遅い場合はどうすればいいの?」
「WordPressを高速化するとどんなメリットがある?」
「WordPressを高速化させる方法を教えて欲しい!」
WordPressでサイトやブログ運営をする上でコンテンツの内容ももちろん大切ですが、ユーザビリティを高めることも大事です。
ユーザビリティを向上させるためには、サイトの高速化が欠かせません。サイトの表示速度が速くなるとユーザーの離脱率が低くなり、SEOにもよい影響を与えます。
そこで本記事では、以下についてお話します。
<本記事の内容>
- WordPressを高速化するメリット
- WordPressの表示速度を測る方法
- WordPressでサイトを高速化させる方法とおすすめプラグイン
目次
WordPressを高速化させるメリットは大きく2つあります。
<高速化させるメリット>
- ユーザビリティを向上できる
- SEO的なメリットがある
以下で詳しく解説します。
Webサイトをパソコンやスマホで見ているときに、サイトの読み込み速度が遅くてイライラした経験がある人も多いと思います。サイトの読み込み速度が遅いと、多くの人が我慢できずにそのサイトを離れてしまいます。
Googleの調査によると、サイトの読み込み速度とユーザーの離脱率の関係は以下のようになっています。
- 読み込み速度が1秒→3秒に増加:離脱率が32%増加
- 読み込み速度が1秒→5秒に増加:離脱率が90%増加
- 読み込み速度が1秒→6秒に増加:離脱率が106%増加
- 読み込み速度が1秒→10秒に増加:離脱率が123%増加
私たちが想像している以上に、ユーザーは時間に厳しく、読み込み速度がたった2秒遅いだけで離脱率は32%も増加します。いかにサイトの高速化が大事なのか分かりますね。
逆に1秒でもWordpressサイトを高速化できれば、コンテンツを見てくれるユーザーの数も増加するでしょう。
サイトの高速化はSEO(検索エンジン最適化)にも効果があります。
ユーザーは早く適当な検索結果にたどりつきたいと考えており、この要素もGoogleのアルゴリズムに取り入れられています。事実、Googleのウェブマスター向けの公式ブログでは、次のように言及されています。
「検索ユーザーはできるだけ早く質問に対する回答を見つけたいと考えています。
そこで 2018 年 7 月よりページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素として使用することを本日みなさんにお伝えしたいと思います。」
(▲引用:Googleウェブマスター向け公式ブログ)
サイトの評価は、Googleのクローラー(ロボット)によって判定されます。クローラー(ロボット)がサイト巡回をしている際にサイトの読み込み速度が遅ければ、クローラーがサイトのランキングを下げてしまうのです。
SEO対策をしているWebメディアやブログにとって、WordPressの高速化は必須と言えるでしょう。
「自分のWebサイトの表示速度はどれくらいなの?」
所有しているサイトが平均の表示速度よりも速いのか、遅いのかを知りたい人も多いと思います。
まずはサイトの表示速度が速いのか遅いのかを判断した上で、対策をしましょう!
Webサイトの表示速度を測るには、Google公式のツールである『PageSpeed Insights』が便利です。
PageSpeed Insightsにアクセスするとこのような画面になるので、検索ボックスに「WebサイトのURL」をコピーアンドペーストします。
「分析」ボタンをクリックすると、サイトの表示速度を下記のように点数化して評価してくれます。
スコア | 速度評価 |
0〜49 | 遅い |
50〜89 | 平均 |
90〜100 | 速い |
スコアが0~49の場合は表示速度の改善が必要です。
下の方にスクロールすると、Googleがサイトの表示速度を改善するための方法と、どれくらい表示速度を短縮できるのかを教えてくれます。
たとえば上記例の場合、画像の最適化をすると表示速度が改善されることが分かります。
PageSpeed Insights以外のサイトスピード測定ツールについては、以下の記事をご覧ください。
サイトスピードを上げる4つの方法&スピード測定ツール10選まとめ
Workship MAGAZINE
次にWordPressを高速化するためのポイントを解説します。ポイントは大きく以下の2つです。
<WordPressを高速化するためのポイント>
- サーバーからのデータの送信を速くする
- 画像やデータの読み込み速度を上げる
以下で詳しく説明します
Webサイトが表示される仕組みは、以下のようになっています。
つまりサーバーとブラウザの処理を最適化すると、結果的にサイトの表示速度が速くなるのです。
まずサーバーからのデータの送信が遅い原因として、以下の3点が挙げられます。
ブラウザ上の読み込み速度を最適化することで、サイトの表示速度が改善されます。
ブラウザが読み込むデータとしては、HTML/CSS/JavaScriptファイル、画像/動画ファイルがあります。
これらのファイルのサイズが大きいと、Webサイトの表示速度が遅くなるので以下の方法で最適化する必要があります。
とりわけサイズが大きい画像は、Webサイトの速度を著しく遅くする原因となるので、圧縮させましょう。のちほど画像圧縮プラグインを使った方法を紹介します。
WordPressのサイトを高速化させるには、サーバーの送信とブラウザ読み込みの最適化が必要であると解説しました。
ブラウザ読み込みを最適化させる対策方法は、以下のとおりです。
- サーバーの見直し
- EWWW Image Optimizerで画像を圧縮
- 画像の遅延読み込み(LazyLoad)の使用
- 余分な下書き、リビジョンを削除
- 余計なプラグインを削除
- 余計な広告を削除
まずは、誰でも簡単に高速化ができる方法を解説します。
使っているサーバーの「CPU、メモリ、ディスク(ストレージ)」などのスペックが原因で、サイトの表示速度が遅くなっている可能性があります。
実際にこちらの記事によると、使っているサーバーやプランの違いによって表示速度に違いがあることが検証されています。
WordPressでサイト運営をするなら『エックスサーバー』のX10プランがおすすめです。他にも『ロリポップ』『さくらのレンタルサーバ』などの有名なサーバーを使っていれば、そこまで大差はありません。
サイトスピードが遅いなら、まずはサーバーのスペックを調べ、サーバーの乗り換えを検討しましょう。
WordPressの表示速度が遅くなる原因として、画像サイズの大きさが挙げられます。
しかし画像をアップロードするたびにわざわざ圧縮ツールで圧縮するのは面倒ですよね。すでにアップロード済みの画像を再度圧縮してアップロードするのも、非常に手間がかかります。
そこで便利なのが『EWWW Image Optimizer』というWordpressプラグインです。EWWW Image Optimizerを使うと 画像のアップロード時に自動で画像を圧縮してくれます。
すでにアップロードされている画像も一括で圧縮してくれる機能があるので、画像が多いサイトを運営している場合はぜひ活用してみてください!
一般的なWebサイトは、ファイルや画像をすべて読み込んでからブラウザに表示される仕組みとなっています。
画像の遅延読み込み(LazyLoad)を実装すると、画像ファイルをすべて読み込んでからサイトを表示させるのではなく、ユーザーがスクロールしたと同時に画像を読み込む仕組みになります。
つまり画像が遅れて読み込まれるので、実質的なサイト表示速度はUPします。
なおこのLazyLoadですが、先述したPageSpeed Insights内でも推奨されています。
LazyLoadを実装するのにおすすめのWordpressプラグインが、Google公式の『Native LazyLoad』です。設定いらずで画像の遅延読み込みができるので、試しにインストールしてみましょう。Google公式という安心感も大切ですね。
知らない間に、投稿の下書きが100件たまっていたり、リビジョンがたまるのはよくあることです。
これはデータベースに負荷がかかり、サーバーの通信速度が遅くなるので注意しなければなりません。
投稿やリビジョンをゴミ箱に移動させるだけでは意味がなく、完全に削除する必要があります。
『Optimize Database after Deleting Revisions』というWordpressプラグインを使うと、以下の処理をしてくれます。
結果、データベースの負荷が軽減され、サイトを高速化できます。
プラグインはWordPressに機能を追加してくれる非常に便利なものですが、その分稼働するシステムが多くなるため、プラグインを入れすぎてしまうと表示速度の低下に繋がります。また、セキュリティ面でも弱くなります。
WordPressのプラグインの数は、10個程度を目安に間引きするようにしましょう。
広告バナーやGoogle Adsenseなどの広告が原因で、サイトの表示速度が遅くなる場合もあります。
広告が多いサイトは表示速度だけでなく、ユーザーを不快にさせてしまうので、貼りすぎはよくありません。
とくにGoogle Adsenseの広告は自分が意図しないユーザーに合わせた広告が表示されるので、動きのある広告や大きな画像データを含む広告が表示されるとサイトが重たくなります。
Google Adsenseを設置している場合は、管理画面からクリック率の低い広告を削除するようにしましょう。
次に、中上級者向けにWordPressでサイトを高速化させる方法とおすすめプラグインをご紹介します。
- ブラウザのキャッシュやサーバーのキャッシュを活用する
- JavaScriptやCSSを最適化する
- PHPのバージョンを最新のものにする
これらの方法について詳しく解説します。
キャッシュを利用すると、サーバー処理の負荷が軽減しサイトの高速化ができます。
『WP Fastest Cache』を使うと、サーバー上で事前にページを生成し、キャッシュとして保存しておくことができるので、ユーザーのリクエストに対して速くページを表示できます。
WP Fastest Cacheの概要や導入方法について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
WordPress高速化用プラグイン『WP Fastest Cache』の設定方法
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またエックスサーバーなどお使いのレンタルサーバーの管理画面からキャッシュの設定ができるので、表示速度の向上や転送量の軽減を行えます。
Webページの見た目を整えたり、動きをつけるためのファイルとしてJavaScriptやCSSファイルがあります。
JavaScriptやCSSファイルは、一般的にWebサイトの動作を豪華にするほどサイズが大きくなり、サイトの表示速度を遅くする原因になります。
これらのファイルを『Autoptimize』プラグインで圧縮すると、サイトの表示速度が最適化されるのでぜひ試してみてください。
WordPressはPHP(ピーエイチピー)と呼ばれるサーバーサイドのプログラミング言語で開発されており、PHPは定期的にバージョンアップされます。
PHPのバージョンが古いままだと、処理速度が低下し、サイトの表示速度が遅くなります。
PHP 7.3とPHP 5.0を比べても、新しいバージョンのPHP 7.3の処理速度は、古いPHPの2倍以上となっています。もし古いバージョンのPHPを利用していれば、管理画面の設定から変更するようにしましょう。
WordPressを高速化することで、ユーザビリティとSEOの向上が見込めます。
高速化するポイントはサーバーからのデータの送信を速くすることですが、具体的には以下の方法が有効です。
(執筆:HikoPro 編集:Sato Mizuki)
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