「覚悟がないから、のびのび副業できるんです」 Webディレクター×ライターでスキルと繋がりをひろげる - 千鳥あゆむ

千鳥あゆむ

副業解禁の流れを受け、世の中に副業ブームが巻き起こりつつある昨今。

しかし「わざわざ本業以外で仕事をしたくない……」という意見も多く、”副業=本業以外の収入源” 程度にしか認識していない人はたくさんいます。

そんな中、今回お話をうかがった千鳥あゆむさんは「副業は嬉しいことしかない」と語りました。収入アップだけではない、副業をとおして世界をひろげる魅力をご紹介します。

千鳥あゆむ(Chidori Ayumu)
千鳥あゆむ(Chidori Ayumu)

新卒2年目のWebディレクター。副業でライターをしている。執筆媒体はヌートン、コエテコなど。Twitter

小学校の頃から読み物サイトが好きだった

本日はよろしくお願いします。
早速ですが、千鳥さんは本業でどのようなお仕事をしていますか?
会社では Webディレクターをしています。いまメインで担当しているのはアプリの機能追加や不具合の改善ですね。もう少し具体的にいうと、仕様をまとめて、デザイナーさんやエンジニアさんに依頼したりディレクションする仕事をしています。あとは、障害が起きたときの対応だとか、ちょっとした運用みたいなこともやっていますね。
ちなみにそこそこ大きな会社なので、チーム内にディレクターが15人くらいいます(笑)。
本業をしっかりこなす中で、現在は副業でWebライターもしているとお聞きしました。どんな経緯でWebライターを始めたのですか?
Webライターをはじめたのは大学院生のころです。小学校高学年の頃からWebメディアが好きで、学校から帰ったらエンタメ系ウェブメディア『デイリーポータルZ』とか『僕の見た秩序。』を一日中見てる子供でした。それで大学生くらいのときに、はじめてWebライターって職業の存在を知って。
ちょうど当時、自分でもブログも書いていて、デイリーポータルZの読者投稿コーナーに記事を送っていたら、5〜6回くらいピックアップされたんですよね。当時はWebライターになりたいとか、そういう気持ちはあんまりなかったんですけど、ピックアップされたのがとにかく嬉しくて。
根っからのWebメディアっ子じゃないですか!
そうですね(笑)。
そしてそれを実績に『ヌートン』というエンタメ系メディアにWebライターとして応募してみたら、なぜか通ったんです。それがWebライターになったきっかけですね。いま思うと、ブログでもいいから実績ベースで応募してたのが、良い方向に働いたのかなと思います。
そしてそのまま、社会人になったいまも副業としてライターを続けているという感じです。

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いまはどんなメディアで記事を書いていますか?
ヌートンみたいなエンタメ系メディアでも書いてますが、『コエテコ』のような教育系の真面目なメディアでも書いてます。プレスリリース記事とかもやりますね。
かなり幅広いジャンルで活動されているんですね! どうしてエンタメ系から真面目系まで書こうと思ったのですか?
もともと学校の先生になりたくて教育系の大学院に行ってたので、教育に関する知識はそれなりにあるんですよね。なので、これまでに培ってきた知見や経験を教育系メディアで活かせるなと思って。結局は先生の道を選ばなかったのですが、いまそれがWebライターの副業に役立ってるので楽しいです。
ただ、自分の場合はそれを専業にしてしまうと面白的な文章センスが失われてしまう気がして……エンタメ系の記事は趣味感覚で楽しむこともあります。

本業での経験は副業に、副業での経験は本業に活きる

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最近は「副業解禁」なんてことが叫ばれていますが、会社は副業に対してどのような姿勢をとっていますか?
私の職場は副業に寛容なほうですね。申請は必要ですが、ライターから同人活動まで広く認められています。
それならやりやすいですね。本業の経験が、副業に活きたこととかってありますか?
Webディレクターって、プロジェクトの進行とか調整がメインの仕事なので、編集者の仕事と近い部分があると思うんです。なので自分がライターやってるときは、編集者の方の気持ちが以前より分かるようになりました。
締切も強く意識するようになって、やり取りが円滑になったと思いますね。大学院生のときは色々な部分がテキトーになってたので(笑)。
確かに編集者とディレクターは近いものがあるかもしれませんね。
逆に、副業の経験が本業に活きたことはありますか?
ありますね。本業のWebディレクターでも、ユーザー向けのインフォメーションとか、障害が発生したときのお知らせ記事とかを書いたりするんです。その他にも、こういう新機能が出ますよとか、アプリのプッシュ通知のテキストとかも書きますね。
また社内でチャットツールを使って他職種の人とやり取りするときとかも、デザイナーさんやエンジニアさんに言いたいことが伝わるように、言葉を整理して書くように意識していますね。
そうした文章をまとめ上げる力は、副業でライターをやっていたおかげで以前よりは身に付いたのだと思います。

覚悟がないからこそ、のびのびと副業できる

副業でライターの仕事をする良さって、どのあたりに感じていますか?
いまライター一本で食べていくのって、よほど実力がないと難しいじゃないですか? 正直に言って、私にはライターだけで稼ぐ覚悟がないので。それにライターを専業にしてしまうと、稼ぐためにはどうしても自分の好きじゃないことも書かなきゃいけない場面が出てきそうで……。

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だからこそ、ライターとは別に本業があることで、収入を気にせずのびのびと好きな記事が書けるんです。これは大きなメリットだと思いますね。副業で好きな記事を書いてたら、なんか収入が増えている。嬉しいことしかないですよね(笑)。
本業じゃないからこそ、のびのびと好きなことを書ける。これ、けっこう本質的かもしれませんね(笑)。
あと会社で辛いことがあっても、Twitterで自分の記事が褒められてるのを見たら嬉しくなります。会社の人間関係以外で、自分の居場所ができたような感覚がありますね。本職でミスして落ち込んだとしても、別のところに拠り所があるみたいな。
逆に副業をしていて辛かったことは何かありますか?
普通に仕事が忙しいときとかは、単純に疲れてることが多いので、そういうときは辛いですね(笑)。学生のときに比べると、どうしても時間も体力もなくなってきているので……。あと本業がある以上、昼間の取材がなかなかできないのは辛いですね。
あとは他のフリーランスのライターさんたちがたくさん記事を書いてるのを見ると、ちょっともどかしい気持ちになったりはします。「自分ももっと書きたいのに〜〜〜!!」って(笑)。
本業がある以上、ある程度の制約はありますよね。
最後に、これから副業をはじめてみたい人にメッセージをお願いできますか?
副業は、いま会社での仕事にマンネリを感じていたり、「本当にこのままでいいんだろうか」と思う人ほどやって欲しいですね。副業をすることで会社以外にも付き合いが広がるので、それだけ視野も広がると思いますし、色んなコミュニティーからの評価も多角的に得られます。いまは世の中的にも副業に対して寛容になってきてるので、どんどんチャレンジされたらいいと思いますね。
ありがとうございました!

千鳥あゆむ5

(執筆:Murakami Kan 企画・構成・写真:じきるう)

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