エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
- ITエンジニア
- 副業
もはや言うまでもありませんが、近年はSEMやSNSマーケティングなど、デジタル分野でのマーケティングが盛んになってきています。
しかしそのようなデジタルリテールに満足している顧客は、たった22%にとどまっているというデータもあります。
インターネット経由での販売は、顧客からの質問に対して店員がリアルタイムで答えるのが難しいです。回答までに時間がかかると、比例して顧客の満足度は低下してしまいます。
そこでこの記事では、「カンバセーションマーケティング(会話型マーケティング)」というマーケティング手法について解説していきます。オンライン上でも、顧客との迅速なコミュニケーションを実現したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
「カンバセーションマーケティング(会話型マーケティング)」とは、ライブチャットやチャットボットなどを通して、企業と顧客が商品/サービスに関する対話を行うマーケティング手法です。
消費者が求めている商品やサービスは、日々めまぐるしいスピードで移り変わっています。そのため、1,2年後に結果が出るような戦略を練っていてもあまり意味がありません。そのため消費者のいまのトレンドをキャッチして、そこから半年後になにが必要とされているのかを考えていく必要があります。そうしたトレンドを把握するには「顧客との継続的な会話が必要」であるため、近年カンバセーションマーケティングという手法が注目されているのです。
カンバセーションマーケティングを構成する要素は、以下の3つです。
ここからは、それぞれの要素についてデータを参考にしながら解説していきます。
パーソナライズされたサービスは、顧客の趣向や行動に合わせてサービスを最適化することによって生まれます。これまでの購買履歴をもとに「あなたにおすすめな商品はこちら」と示してくれるサービスもその一例です。
しかし「パーソナライズされたサービス」とは、決して高度で複雑なものとは限りません。
OneSpotの調査では、マーケターの78%が「メールに顧客のファーストネームを含める」といった、基本的なパーソナライズ戦略を採用しているとされます。
ではなぜ、デジタルリテールにおける顧客の満足度が、冒頭で述べたような低い数値になってしまうのでしょうか。
それは、多くのブランドが「自分たちのパーソナライズには何も問題がない」と考えてしまっているためです。
下のグラフを見てみましょう。自分たちの商品/サービスが、顧客に高い満足感を与えられていると感じているCEOは80%にものぼります。一方で、実際に高い満足度を感じている顧客は8%です。
企業がパーソナライズしていると主張するサービスは、顧客から見たらまったくパーソナライズされておらず、それによって顧客の満足度が低くなってしまうのです。
逆に言えば、パーソナライゼーションに力を入れることによって、大きな利益を得られる可能性があります。
下のグラフは、パーソナライズされたサービスを提供した場合、顧客がその後どのような行動をとるかを示したデータです。
44%の顧客が「もう一度その商品/サービスを購入する」、そして39%の顧客が「親や友人に商品/サービスを勧める」と回答しています。
パーソナライズされたサービスを追求すると、販売した後も高い効果が得られることが分かりますね。
いまの時代は、何をするにしても迅速さが求められます。簡単な質問への回答を、24時間どころか、10分待つことすら苦痛に感じる人も多いはずです。
現代の顧客の約3割以上が、SNSで企業に連絡した場合、30分以内に返答があることを期待しています。カスタマーサービスに関する問題としてもっとも多く取り上げられていることからもわかるように、スピード不足は死活問題なのです。
以下のグラフでは、カスタマーエクスペリエンスを向上させるために重要な要素を示しています。75%の顧客が迅速なレスポンスを求めていることが分かりますね。
また、不満を抱えた顧客は、約15人に対してその商品やサービスの不満を漏らすというデータも。現代は口コミが重要視される時代ですから、レスポンスの遅さに不満を持つ顧客を生み出さないことが重要になります。
商品やサービスをオンラインで購入する過程で、顧客はさまざまな疑問を覚えます。そのような状況になった場合、顧客はわざわざ運営元にメールを送ったり、電話をかけたりしようとしません。
現代はインターネットがあるため、顧客は可能なかぎり自分自身で問題を解決したいと考えています。実際に、商品やサービスに対して何らか疑問を抱いた場合、73%の人が「インターネットで調べてみる」と回答しています。
顧客がインターネットを使って商品やサービスを調べるときは、FAQのページやYouTubeの動画、検索した際に出てくる情報が役立ちます。
反対に、上記で挙げたようなソリューションを顧客に対して提供できていない場合、顧客の購入意欲が下がってしまうことも。
こうした事態を未然に防ぐために、顧客が自分自身で情報を得られるようなコンテンツを充実させておきましょう。
デジタルマーケティングの流行と、2019年末からのCOVID-19流行の影響で徐々にオンライン化が進みつつありますが、小売取引の大部分はまだ実店舗でおこなわれています。
これは、販売スタッフとの会話やサポートの需要があるためです。
約90%の顧客は、マンツーマンで購入を支援してくれる人がいると、購入する意欲が上がるというデータもあります。顧客が求めているのは、マーケティングされた末にある買い物ではなく、人とのつながりを伴った体験なのです。
これまでは、このような体験をデジタルチャネルで提供することは不可能だと考えられていました。しかしテクノロジーの進化は、こうした状況を徐々に打破しつつあります。とくに、ライブチャットやチャットボットの成長が問題解決を後押ししました。
あらゆる規模の企業が、24時間体制でパーソナライズされた1対1のサポートを、すべての顧客に対して提供できるように。いまの時代は、顧客が回答を得るまでのタイムラグがほんの数秒まで縮まり、顧客と企業のリアルタイムの対話が実現しています。
こうしたカンバセーションマーケティングのアプローチは、Webサイトや販売ページ、SNSなど、従来一方通行だったマーケティングチャネルを、双方向の対話に変化させたのです。
B2Bのカンバセーションマーケティングの一例として、Driftのケースを見てみましょう。
「どのような用途でサービスを使いたいですか?」「社員数は何名ですか?」といった質問を、チャットボットが投げかけています。顧客のデータを収集し、よりパーソナライズされたサービスを提供をしているのです。
また以下の例では、MarvelがJumper.aiを活用してカンバセーションチェックアウトを作っています。
ユーザーが希望する映画館、時間、座席などの指定を、すべてチャットによって行うという仕組みです。
これにより、複数チャネルにまたがるマルチステッププロセスを、3分間のチャットで代替することが可能になりました。
カンバセーションマーケティングでは、顧客は以下のようなものを得られます。
カンバセーションマーケティングは、業界や規模の大小に関係なく、顧客にワンランク上のサービスを提供できるのです。
ライブチャットやチャットボットなどのカンバセーションマーケティング手法は、まだ世に出てからそれほど経っていないにもかかわらず、すでにカスタマーサポートにおいて重要な役割を果たしています。
現に、リアルタイムでメッセージのやりとりができるFacebook Messengerアプリは13億人、WhatsAppは16億人以上のユーザーを有しています。
こうしたコミュニケーション方法が現代の顧客に好まれているのは自明であり、企業がニーズを適切に反映しているということでしょう。
そして顧客のこのような傾向に気づいている企業は多く、2015年から2018年のあいだに、ライブチャットの利用数は400%も増加しました。
信じられないほどのエンゲージメント率とコンバージョン率に後押しされて、いまも利用数は増加中。こうした傾向は、以下のような実例にもあらわれています。
Marvelは、実際にJumper.aiという会話型のコマースプラットフォームを利用することで先述の成果をあげました。
また、Jumper.aiの共同創設者であるニハ・シュリー氏は、カンバセーションマーケティングについて、以下のように述べています。
「カンバセーションマーケティングは、直感的で合理化されています。顧客が関わっているチャネルにシームレスにフィットして、購入経路を整理してくれるのです。顧客は、数回のクリックやタップで、望んでいるものを得られます」
カンバセーションマーケティングは、未来のマーケティングです。一方通行になりがちだったデジタルチャネルにおいても、実店舗のような対話を可能にしてくれます。
カンバセーションマーケティングを実装するのが早ければ早いほど、コンバージョンも増加するはずです。
カンバセーションマーケティングのソリューション、アプローチ、戦略、戦術は無限大です。
B2B企業とB2C企業では販売する商品やサービスが異なりますが、顧客とのより良いコミュニケーションはどちらの企業も追求する必要があります。
どのソリューションが効果的かを理解するためには、なんといっても顧客と対話するのが一番。どのようなソリューションを求めているのか、顧客に聞いてみましょう。
それをきちんとサービスに反映できれば、自ずと結果もついてくるはずです。
(執筆:Smart Insights 翻訳:Nakajima Asuka 編集:Kimura Yumi)
チャットボット vs メールマーケティング。顧客のフォローアップに向いているのはどっち?
Workship MAGAZINE
音声認証技術が止まらない。視覚が要らなくなった時、UIデザイナーは何をする?
Workship MAGAZINE
次世代EC「ライブコマース」とは?おすすめアプリ&サービス8選
Workship MAGAZINE