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未経験からWebデザイナー転職を成功させる「ポートフォリオ」の作り方

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「ポートフォリオの提出と言われても、実務経験がないから提出できる作品がない」
「良いポートフォリオがどういうものか分からない」

Webデザイナーとして転職を考えるとき、ほぼ確実に必要となるのがポートフォリオ。実務未経験から転職すると考えると、そもそも掲載する作品がないためポートフォリオ作成に苦労してしまうかもしれません。その場合、まず何から始めたらいいのでしょうか?

そこで今回は、実務未経験でもWebデザイナーへの転職が成功するようなポートフォリオの作り方を説明します。おすすめのサービスもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ポートフォリオとは

ポートフォリオとはクリエイターやアーティストが自身の作品をまとめたものです。ひと目で実績を相手にアピールできるため、主に転職や就職活動の選考、SNSにおいて自身の活動をアピールするのに用いられます。

また個展を開くときには、会場に対して実績を示す意味でポートフォリオブースを設けることも多いです。

紙版とサイト版どちらを選ぶべき?

ポートフォリオには紙版とサイト版の2種類があります。紙版は、大きめのファイルや紙を使って作成すれば、PCやタブレットの画面よりも細部の表現を見せられるのが特徴です。DTPデザイナーやグラフィックデザイナーなど、一枚の絵で迫力たっぷりに作品を見せたい人にも向いています。

対してWebサイト版は、URLを送るだけで簡単に自身の作品をアピールできるのが特徴です。検索エンジンやSNSなどから不特定多数の人に自分を知ってもらう機会も得られます。デザイナー以外の職業の人にも向いているため、自身のWebサイトと合わせてポートフォリオを用意すると良いでしょう。

よってWebデザイナーの場合、作成すべきなのはWebサイト版のポートフォリオと言えます。

未経験Webデザイナーがポートフォリオを作るメリット

未経験Webデザイナーがポートフォリオを作るメリットをご紹介します。

メリット1. 自身のスキルを伝えられる

Webデザイナー初心者が、転職や就職活動において唯一スキルを証明できるのがポートフォリオです。

たとえ作品の質に自信が持てなくても、堂々とポートフォリオを作りましょう。初心者のWebデザイナーを採用する企業は、これまでの実績や現状ではなく、将来性を見て判断するものです。

メリット2. 自分を知ってもらう機会になる

サイト版ポートフォリオは、SNSや検索エンジンに引っかかるなど不特定多数の人に知ってもらえる機会を得られます。実務経験がなくても、作品を評価されればそれが実績となり得ます。

また他人に自分の作品を見てもらうことは、客観的な意見を得られ改善点の洗い出しにつながることも。より自身のアピール方法に磨きをかけられます。

ポートフォリオを作る前にすべきこと

ポートフォリオを作る前にすべきことをご紹介します。

すべきこと1. ポートフォリオに載せる作品をつくる

ポートフォリオはそもそも作品がなければ作れません。もし未だひとつも作品がないならば、誰にポートフォリオを見せるか、何のためにポートフォリオを作るのかを考えたうえで、制作を始めましょう。また他の人のポートフォリオを参考にすることで、「一般的に評価される作品」と「自身のスタイル」とのすり合わせができます。

また作品数が少ないと悩んでいる人は、試しにいまある作品だけで仮のポートフォリオを作成してみましょう。ポートフォリオに乗せる作品は数より質を重視して、無駄のない構成にするのが大切です。仮に作成してみて、人から客観的な意見を得ることでよりよいポートフォリオになります。

よりよいポートフォリオを作成するコツとして、以下の記事も参考にしてみてください。

すべきこと2. 自身の経歴や現状を洗い出す

ポートフォリオ上でしっかり自分をアピールするために、これまでの経歴やスキルを洗い出しましょう。

しかし具体的に自分がどれほどのレベルにあるのか、客観的に理解するのは難しいもの。その指標のひとつとして、資格を取るのもおすすめです。資格取得で、ある程度の基準値以上のスキルを証明できます。

ぜひ次の記事を参考に、自身に合った資格の勉強をしてみてはいかがでしょうか。

ポートフォリオに入れるべき内容

ポートフォリオに入れるべき内容と作成にあたってのポイントをご紹介します。

ステップ1. プロフィール作成

ポートフォリオの肝となるひとつの「プロフィール」です。プロフィールには次のような内容を載せます。

  • 名前
  • 生年月日
  • 顔写真
  • 過去形歴(着目してほしいポイントや成果)
  • スキルセット(ソフトや言語、作成したクリエイティブ本数、ジャンルなど)
  • 資格・使用可能ツール
  • 自身の強みと具体的なエピソード(自己PR)

プロフィール作成のポイントは、簡潔に分かりやすくまとめること。メリハリをつけたデザインを意識しましょう。またパッと目に付く位置に置くプロフィールは、ポートフォリオ全体の印象を左右します。見栄を張ることなく、自分らしさや人となりを表現して自然な範囲で自分の魅力を印象付けましょう。

心がけたいのが、見せる相手によって内容を変化させること。相手に合わせて自分のアピールポイントを変え、より印象に残るプロフィールを目指しましょう。

ステップ2. デザインスキル一覧作成

Webデザイナー未経験 ポートフォリオ

▲出典:fuyuna.net

自身のデザインスキルやプログラミングスキルを載せましょう。

ポイントは図などで視覚的に表現することです。ひとめで分かるように工夫すると、強調したいスキルや各スキルのレベル感もクライアントや採用側に伝えやすく、取引上でのミスマッチも防げます。

ステップ3. 作品のまとめページ作成

これまでの作品のまとめページを作成しましょう。掲載作品数は10個以内が現実的な掲載数です。

量を増やすよりも、丁寧に作品を説明する方が大切。以下が載せておきたい内容です。下記項目別に解説していきます。

  • 作品のメインビジュアル
  • 作品の概要説明(作品タイトル、プロジェクト名、コンセプトなど)
  • 制作担当

作品のメインビジュアル

まとめページ全体の構成とテイストがひと目で分かるビジュアルを載せましょう。細部のデザインについては作品ページで記載します。

メインとなるビジュアルのキャプチャ以外にも、PCの画面にはめ込んだイメージや、縮小したページの全体像を載せることも有効な表現方法です。

作品の概要説明(作品タイトル、プロジェクト名、コンセプトなど)

担当したプロジェクト名を記載します。WebサイトであればURLも記載して、実際の画面を確認できるようにしましょう。

万一サービスが終了している場合でも、その旨を記載すれば問題ありません。

制作担当

自身がプロジェクト内で担当した項目を記載します。

担当項目によって、その人がデザインだけでなく、コーディングやプログラム領域も任せられる人材であるかなど、採用側がその人の力量を計る要素になります。

ステップ4. 作品ページ作成

作品ページでは次の項目が必要です。

  • 作品のメインビジュアル
  • 作品の概要説明(作品タイトル、プロジェクト名、コンセプトなど)
  • 作品のコンセプト・見どころ
  • 作品作成時の工夫点

各作品ごとの履歴書のようなイメージで作成します。できるだけ簡潔に、作品の魅力や作成裏側のエピソードを伝えることがポイントです。

作品のコンセプト・見どころとは、その作品やデザインが、誰に向けてどんな点を意識して作られたものなのかを示す項目。ビジュアルだけでは判断できないポイントを読み手に伝えましょう。

また作品作成時の工夫点とは、問題解決のために実施した施策、デザインでこだわったところなど工夫した点を指します。ユーザーにどのような価値を提供するデザインなのか、またデザインの目的や考え方を載せることで、自身のデザイン能力のアピールにつながります。

ステップ5. 連絡先やSNSの掲載

最後に連絡先を記載しましょう。自分の作品を気に入ってくれた企業から案件が舞い込んだり、知人からフィードバックを受けたりすることもできます。

作成したポートフォリオに対する愛のあるフィードバックを参考に、より良いポートフォリオを目指しましょう。

ポートフォリオ制作でおさえるべきコツ

ポートフォリオ制作で抑えるべきポイントをご紹介します。

ポイント1. デザインスキルを見せる

作品をたくさん載せるだけでは、十分にデザインスキルを示せません。企業が見るのは以下のようなポイントです。

  • どんな勉強をしてきたか
  • 最新のトレンドを取り入れているか

以上の点を踏まえ、まずはデザインのスキルをアピールすることを意識しましょう。

ポイント2.「 伝える力」があるかを見せる

企業は、デザインに対する問題の解決方法、そして思考プロセスを総合的に見て「伝える力」を測ります。次の2点を意識して作成しましょう。

  • 課題に対するコンセプトの立て方と、デザインにおけるアウトプット方法
  • 課題から解決までの思考プロセス

企業で働くクリエイターはアーティストではありません。クライアントや自社の課題を、デザインで解決できる人材を求めています。箇条書きでも構わないので、工夫や改善点を分かりやすく伝えましょう。

利用したいサービス(ポートフォリオサイト作成編)

Webデザイナーがポートフォリオサイト作成時に利用したい、初心者目線でおすすめなサービスをご紹介します。

Jimdo(ジンドゥー)

2007年にドイツでサービスが開始された、無料Webサイト制作サービスです。編集画面がプレビュー画面になっており、ドラッグで写真の位置を変更できたり、クリックして文字の変更ができたりするなど、直感的な操作性でポートフォリオサイトが作成できます。

無料コースにおける機能的な制限はありません。サーバーの容量や帯域幅に制限がありますが、就職や転職活動には十分でしょう。

Jimdo(ジンドゥー)

Strikingly(ストライキングリー)

クリエイターのポートフォリオだけでなく、ブログやECサイト等も作成できます。無料でもページ制限はありません。

カジュアルなデザインのテンプレートが用意されており、実際にモデルとして作成されたサイトが掲載されています。その中から気に入ったデザインのテンプレートを使って自身のポートフォリオの作成も可能です。

Strikingly(ストライキングリー)

Match box(マッチボックス)

マイナビクリエイターがクリエイター集団「PARTY」と共同開発したポートフォリオ作成サービスです。

特徴はWeb・紙どちらにも対応していること。画像のみならず動画・音声作品の紹介もできます。また、履歴書も同時作成が可能です。

Match box(マッチボックス)

利用したいサービス(ポートフォリオ添削サービス編)

ポートフォリオ作成時に利用したい添削サービスをご紹介します。自分以外の人にポートフォリオを見てもらい客観的な意見を取り入れるのは、より良いポートフォリオを作成するコツのひとつです。

Web・ゲーム業界向けポートフォリオ相談会(マイナビクリエイター)

マイナビクリエイターでは定期的に、Webやゲーム業界への転職を希望されているクリエイターの方向けに、個別ポートフォリオ相談会が実施されています。

参加費は無料。転職のためのポートフォリオ作りのポイントはもちろん、添削までの相談も可能です。

マイナビクリエイター

Portfolio Sensei(Yourmoon)

Webデザイナー 未経験 ポートフォリオ

▲出典:Portfolio Sensei

Portfolio Senseiは、WebメディアEuphoricを運営するユアムーン株式会社が提供するポートフォリオ作成添削サービスです。

現役デザイナーがポートフォリオの添削指導をしてくれるため、よりリアルに流行やニーズを加味したアドバイスを受けられます。

Portfolio Sensei

利用したいサービス(Webデザイナー転職活動編)

Webデザイナーとしての転職活動に利用したいサービスをご紹介します。

レバテックキャリア

レバテックキャリアはエンジニア・クリエイターに特化した転職エージェントです。

IT・Web業界を専門に転職支援を行なっているため担当者の方々は業界情報に詳しく、IT・Web業界に絞った転職活動をされる方々におすすめなサービスです。

レバテックキャリア

リクルートエージェント

リクルートエージェントには1,000件以上のWebデザイナーの求人があります。その他、絞り込み検索でグラフィック・CGデザイナー等を条件づけられるなどより分野に特化した求人検索も可能です。

Web面接対応のデザイナー求人も300件ほど掲載されているため、コロナ禍での転職に適しているといえます。

リクルートエージェント

まとめ

今回は、未経験からフリーランスWebデザイナーになるために役立つ、ポートフォリオ作成のコツについてご紹介しました。

未経験だからと諦めずに、ぜひ就職や転職の参考にして自分らしいポートフォリオを作ってみてください。

(執筆:上塚千恵子 編集:北村有)

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