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時代を超えて使われているマーケティングモデル12選

マーケティングモデル
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企業の方向性を構造化し、従業員に戦略を伝えていくのに欠かせないマーケティング。長い年月をかけて、これまで数多くのマーケティングモデルが開発されてきました。

成功したマーケティングモデルを真似したい!と思っても、どれを参考にしていいか分からない方も多いでしょう。

そこでこの記事では、時代を超えて使われているマーケティングモデルを12個ご紹介します。自社の状況にあったマーケティングモデルを見つけるのに、ぜひ役立ててみてください。

1. マーケティングミックス(7P)

「7P」が指すのは、以下の要素です。

  • Product(プロダクト)
  • Price(価格)
  • Place(場所)
  • Promotion(プロモーション)
  • People(人員)
  • Process(プロセス)
  • Physical Evidence(物的証拠)

7P分析

7P分析は、企業が商品をどのように市場に出していくのかをシンプルに捉えられます。そのため、マーケティング担当者以外の人に、自社のマーケティング戦略を説明するのに役立ちます。

一方で、7P分析は現代的なデジタルマーケティングのアプローチには向いていません。「SNSマーケティングをとおしてエンゲージメント率を高めたい!」といった施策とは相性が悪いので注意が必要です。

2. USP(Unique Selling Proposition)

Unique Selling Proposition(ユニーク・セリング・プロポジション)は、企業独自の強みを明確にし、他社との差別化をはかるマーケティングモデルです。

USPの特徴は「自社の強みを顧客に提示する」という、シンプルで強力なコンセプトを有している点にあります。自社と他社の現状把握をしたいときに活用してみましょう。

3. BCGマトリクス

ボストン・コンサルティンググループが開発したマーケティングモデルです。

BCGマトリクスは、市場成長率と市場占有率の分析に基づいて、プロダクトを以下の4種類に分類します。

  • 負け犬(犬):成長率、市場占有率ともに低いプロダクト
  • 問題児(?):高い成長率があるものの、市場占有率が低いプロダクト
  • 花形(星):成長率、市場占有率ともに高いプロダクト
  • 金のなる木(牛):成長率は低いものの、市場占有率が高いプロダクト

Marketing Models

ビジネスの成長機会や投資項目を発見したり、プロダクトの優先順位を見極めたりするのに役立ちます。

4. ポジショニングマップ

ポジショニングマップは、市場における競合他社との相対的な位置関係を視覚化するマーケティングモデル。マトリクス図などを用いて行われます。

ポジショニングマップによって、顧客が自社企業をどのように捉えているかを理解できます。Webサイトを比較する際に、ユーザーテストの一環として用いられることも。

Marketing Models

5. ライフタイムバリュー(LTV)

ライフタイムバリュー(LTV)は、製品と顧客の関係に基づいて、顧客が将来的に企業にもたらす利益を評価するマーケティングモデルです。

LTV(ライフタイムバリュー)

1件のコンバージョンあたりにかかる広告費や、CPA(顧客獲得単価)などを計算する際に役立ちます。

以下の記事でもLTVをご紹介しているので、ぜひこちらも参考にしてみてください。

6. アンゾフの成長マトリクス

アンゾフの成長マトリクスは、市場と製品をそれぞれ既存と新規の軸に当てはめて捉えることで、成長戦略を立てるマーケティングモデルです。

アンゾフの成長マトリクス

アンゾフの成長マトリクスの歴史は1960年代にまで遡りますが、デジタルマーケティングにおいても広く用いられています。

単純に市場浸透を目指すのではなく、市場や製品を開発する新しいチャンスを考慮することで、既存の枠組みにとらわれないデジタル戦略が実現します。

7. ロイヤリティのはしご

ロイヤリティのはじごとは、顧客のロイヤリティの段階をはしごに見立てたマーケティングモデルです。このマーケティングモデルでは、顧客の状態は以下の順で変化していくとされています。

  1. 見込み顧客(prospect)
  2. カスタマー(customer)
  3. クライアント(client)
  4. サポーター(supporter)
  5. 支持者(advocate)

生涯価値という観点において、先述のライフタイムバリュー(LTV)とも関連しています。ブランドロイヤルティを高めたいときにぜひ参考にしてみてください。

8. PESTLE分析

PESTLE分析は、以下6つの言葉の頭文字を取ったマーケティングモデルです。

  • Political:政治的
  • Economic:経済的
  • Sociological:社会的
  • Technological:技術的
  • Legal:法的
  • Environmental:環境的

この6つの指標を用いれば、マクロ環境要因が製品や企業に与える影響を可視化できます。

9. ファイブフォース分析

マイケル・ポーターの著書『競争の戦略』で一躍人気になったマーケティングモデル。

その名のとおり、以下5つの力(フォース)によって企業を分析します。

  • 売り手の競争力
  • 買い手の交渉力
  • 競争企業間の敵対関係
  • 新規参入業者の脅威
  • 代替品の脅威

10. プロダクトライフサイクル(PLC)

プロダクトライフサイクル(PLC)とは、以下の4つのステージによって製品を捉えるマーケティングモデルのことです。

  • 導入期
  • 成長期
  • 成熟期
  • 衰退期

成長ステージにあったマーケティング施策がとれているかを確認したり、数年後にとるべきアクションを想定したりするのに役立ちます。

11. STPマーケティング

STPは、以下の3つの段階の頭文字をとったマーケティング用語のこと。

  • Segmentation(セグメンテーション)
  • Targeting(ターゲティング)
  • Positioning(ポジショニング)

選択したターゲットグループにあわせた戦略を実行する前に、どのような顧客グループが存在し、どのセグメントの製品がもっとも適しているかを分析していく手法です。

STPマーケティング

顧客に関連がある製品/サービス/コミュニケーションを提供し、価値を創出することに焦点をあてています。

12. SOSTAC®

SOSTAC®とは、PR Smith社によって開発されたフレームワークのこと。デジタルマーケティング戦略を立てたり、SEOやメールマーケティングなどのスポットで使う戦略を立てる際に役立ちます。

SOSTACは、以下の用語の頭文字からきた言葉です。

  • Situation(状況)
  • Objectives(目的)
  • Strategy(戦略)
  • Tactics(戦術)
  • Action(行動)
  • Control(統制)

SOSTAC®

SOSTAC®を使うことで計画・目標の進捗状況を合理的にトラッキングできるので、ぜひ活用してみてくださいね。

おわりに

今回ご紹介したマーケティングモデルは、知名度も歴史もあるものばかり。マーケティングには多様な切り口がありますが、モデル同士には関連性が高いものも多々あります。

ひとつだけではなく、ぜひ組み合わせて活用してみてください。

(執筆:Dave Chaffey 翻訳:Nakajima Asuka 編集:Kimura Yumi)

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