自社事業 vs クライアントワーク、それぞれのメリットとデメリットを解説。一人社長はどう生きる?

自社事業とクライアントワーク、どっちがいい?
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Web系の仕事には、「自社事業」と「クライアントワーク」の2種類があります。

私のメイン業務であるWebライターを例にとると、クライアントさんから発注を受けて原稿を書き、原稿料をいただくのがクライアントワーク。

他方、noteやはてなブログ、自社サイトなどでオリジナルの記事を書き、収益化するケースが自社事業にあたるといえます。

おそらくですが、世の中、よっぽどのカリスマ性を持つクリエイターでない限りは、クライアントワークで食い扶持を稼ぐケースが大半だと思います。ご多分に漏れず、夏野も99.9%がクライアントワーク。過去にめちゃめちゃバズったnoteがあるのですが、あれですら295円しか儲かってませんからね。我が家の家賃を払うには、あと337回バズらせる必要があります。どんなバズ職人だよ……。

アフィリエイト報酬

▲記事が1回バズったくらいでは、夢は見られないんですねえ……。

というわけで今回は、自社事業とクライアントワークのメリット・デメリットをまとめてみたいと思います。

結論から言いますが、どっちも楽しいですし、メリットがありますよ。

夏野かおる
夏野かおる

フリーランスの編集者・ライター。コンテンツマーケティングやディレクション、マネジメントに仕事の幅を広げ、2021年7月に1人会社を設立。高等学校教諭一種免許状(国語)保有。京都大学大学院博士課程指導認定退学(博士論文準備中)。趣味はゲーム。(Twitter:@Natsuno_Kaoru

自社事業のメリット

まず、自社事業のメリットは、以下の3点にまとめられます。

メリット1. 何もかもが自由

なんといってもこれでしょう。自社の資金で事業を興すわけですから、日本国の法律およびモラルに反さなければ何をやってもOK

真っ白なキャンバスに自分だけの絵を描けるような楽しさがあります。気分はさながら海賊王です。

海賊王

▲カッコいいから「海賊王」にたとえましたが、人様にご迷惑をおかけしないよう、真っ当に働いております。

メリット2. 利益を独り占めできる

自社事業ですから、考えたアイディアがヒットした場合の利益はぜ〜んぶ自分のものです。

とくにメディア事業(アフィリエイトサイト)などは、うまいことGoogleの寵愛を受けると予想以上のパフォーマンスを発揮するケースがあり、中にはこんな大金を稼いだ人も。夢のある話ですね。

メリット3. ノウハウをもとにコンサル事業を始められる

意外と大きいのがこのメリットです。

事業の一部分を委託されるクライアントワークと違い、自社事業では、サービスの立ち上げから規模拡大、果てはクローズまでを一貫して見届けることになります。その過程においては、これまでには考えてもみなかったトラブルに見舞われることもあるでしょう。資金繰りの悪化、キーパーソンの離職、競合サービスの誕生、法改正によってサービス継続が困難になる……などなど。予想できるものもあれば、予想だにしないファクターで事業終了に追い込まれる可能性もあるはずです。

しかし、たとえ失敗談であっても、こうした知見はオリジナルなもの。人によっては、「お金を出しても聞きたい」ニーズがあります。とくに、「あの〇〇を開発した人!」くらい名が知られると、いわゆるインフルエンサーになるわけで、コンサル事業だけで充分食っていけると考えられます。

しかも、最近では『ビザスク』のようなスポットコンサルサービスも登場。たとえ名が知られていなくとも、コンサルタントになるハードルは以前よりも下がっていると言えます。

自社事業のデメリット

次に自社事業のデメリットを挙げます。といっても基本的には、上記のメリットが反転したものと考えれば良いでしょう。

デメリット1. すべてが自己責任

自分のアイディアで、自分の意思で事業を興すわけですから、何が起こっても自己責任です。

「これは100%当たるやろ!」と社運をかけた事業が鳴かず飛ばずに終わっても、誰のせいにすることもできません。こうなると、お金はもちろん、メンタル的にキツいものがあります。事業センスがない事実を突きつけられるわけですからね……。

デメリット2. かけたリソースが無駄になることも

何を隠そう、私も小規模ながら自社事業をやろうとしたことがあります。もろもろの事情で立ち消えになってしまったのですが、この場合、かけたコストはパァ。どこからも回収することはできません。

気が小さいのが幸いして、せいぜい数万円程度の損失で済みましたが、そうはいってもお金はお金。キリキリ働いて得た収益が宙に消えた事実は動かしようがありません。でも、嘆いてもどうにもならないんですよね。自分の事業ですから。

飛んでいくお金

▲1円を笑う者は1円に泣く。少額だろうが粗末に扱ってはいけません

デメリット3. 悪名が轟くとあとに差し支える

「名が知られる」といっても、悪名が轟いてしまってはどうにもなりません。

ビジネスの世界では、たとえ法を犯していなくとも、知識不足ゆえに商慣習をぶっちぎってしまい、「この会社はヤベーぞ」と言われてしまうリスクがあります。万が一“炎上”してしまったら、クリーンなイメージを再度構築するのは非常に難しいと言えるでしょう。ネットの世界では、サジェストワードの浄化に躍起になればなるほど、「ヤバい」認定されるものです。

とくに一人会社の代表は、「履歴事項全部証明書」などに本名が記載されているので、「ペンネームを変えて再スタート」がしづらい傾向があります。悪事千里を走る。悪いことをして小銭を稼ぐのはやめましょう。もしも知識不足が心配なら、専門家に相談しましょう。

クライアントワークのメリット

続いて、クライアントワークのメリットを見てみましょう。

私の場合、クライアント様に割と大きな会社が多いのと、BtoBの仕事が多いという特徴があるので、クライアントワークすべてに当てはまるメリットかどうかは分かりません。あくまでも一例としてご覧ください。

メリット1. 未払いや倒産リスクを除けば、確実に収入になる

世の中に「100%安心」はありませんので、クライアントワークといえどもリスクはあります。しかし、収入面に限って言えば、自社事業よりも圧倒的に安心感があります。とくにクライアントが大きな企業である場合、万が一未払いを起こすと大問題につながるため、こちらが恐縮してしまうほど丁寧に取引をしてくださることも多いです。

また、大きな企業だと、半期単位・年単位で予算を組んでいることが多く、ひとたび受注すると数ヶ月は安泰、みたいなケースもあります。キャッシュフローが心細くなりがちな小規模事業者にとって、これほどありがたい話はありません。

加えて、地方だと、クライアントがひとたび「ウチは〇〇さんのところに頼む」と決めると、容易に他へ乗り換えないことが多いようです。その代表例が、記念写真カメラマンのお仕事なのだとか。新規参入がしづらいため、新米経営者には厳しいフィールドですが、固定客を掴めば安定しやすいのはひとつのメリットと言えるでしょう。

メリット2. 自社では不可能な規模のプロジェクトに携われる

一人会社って、予算も、人員も、採用力も、信頼性も、何もかもが小規模です。おそらくですが、どれだけ睡眠時間を切り詰めて頑張ったところで、責任を持って受注できるのは数十万円〜数百万円規模かなと。それ以上になると失敗リスクが高まるため、少なくとも私の会社では、怖くて受注できないな、という印象です。

一方でクライアントワークだと、クライアントによっては、数千万円規模の大型プロジェクトに携わることができます。数十万円の仕事と数千万円の仕事では進め方が大きく異なりますので、自社事業では得られなかった知見を得るチャンスになります。

また、意外と勉強になるのが、契約や受注、予算決定のフロー“自体”。「なるほど。こういう文面でリスクを回避しているのか」「コンプライアンスにはこう配慮すればいいのね」など、経営自体を学ぶことにもなります。小さな会社はこのあたりが行き届かず、意図せずして大きなリスクを抱えていることが多いので、お仕事をいただきながらコンプラを強化できるのは非常に大きなメリットです。

勉強する夏野

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メリット3. “大手の仕事を受注できた”事実が信頼度アップにつながることも

コーポレートサイトを見ていると、大企業のロゴがズラッと並んでいることがあります。あれを見るたびに「『ポケモン』のジムバッジみたいだな」なんて思うのですが、これ、あながち的外れなたとえではないと思うんですよね。

上記で述べたとおり、大きな企業から仕事をいただくには、それなりの体制とノウハウを持っておく必要があります。それこそ、請求関連ひとつとっても「○日付で御見積書をいただいた上で、○日付の御請求書を発行してください。その際、〇〇の欄には〜」と細かくご要望をいただくのが普通。これに対応できるかどうかで、受注できる案件の規模が変わってくるところがあります。

ひとつでも大手のクライアントワークを経験すると、次のクライアントを見つけるのはそう難しいことではない……はず。少なくとも、自社事業しか営んでおらず、クライアントワークの経験ゼロよりはずっとラクだと思います。クライアント数=安定した収入基盤になるので、ぜひチャレンジしたいところです。

クライアントワークのデメリット

収入につながりやすいクライアントワークですが、もちろんデメリットもあります。具体的には、以下のようなデメリットです。

デメリット1. いつかは契約を切られる

どれだけ滅私奉公しても、ひとたびクライアントが「この事業は伸びないから畳みます」と決断したら、二度と発注はもらえません。

また、クライアントがより低価格・高品質な事業者と出会った場合、そちらに切り替えられる可能性があります。もしくは、「自社で〇〇部門を立ち上げることにしたから、外注はやめます」というパターンもあるでしょう。

悪質な場合だと、「お打ち合わせ」名目でノウハウだけ抜き取られ、発注はしてもらえないケースがあるとも聞きます。今のところ、私の周りでは見たことがないですが……。でも、「火のないところに煙は立たず」と言いますから、広い世の中では実際に起こっているのでしょう。自衛していきましょう!

デメリット2. 実績例として紹介できないことも

「この仕事は私がやりました!」と発表していいかどうかは、クライアントによって異なります。有名な企業のオウンドメディアでも、部分的には外部の編集プロダクションに委託しているケースが多いのだとか。こうした仕事で「編集:夏野かおる」とクレジットできるかどうかは、クライアントの意向次第です。

私に関して言えば、クレジットが出るかどうかにはそこまで強いこだわりがないので、さして大きなデメリットとは感じていません。ただ、「クレジット不可」の仕事って、けっこう規模が大きかったり、ゴージャスだったりして、「本当は紹介したいのにな〜!」ってパターンも多く、ジレンマを感じることはあります。もちろん、絶対に漏らしませんけどね。

デメリット3. 意に沿わない仕事を頼まれるかも

クライアントワークですから、自分のポリシーやこだわりを反映させる余地はありません。たとえあなたがソウルフルな広島人で、「『広島焼き』って呼び方にはガマンならねえ!」と思っていても、クライアントが大阪人なら「広島焼き」と書くよう求められることもあるかもしれません。その場合は奥歯が割れるほど噛みしめながらでも、「広島焼き」とタイピングするほかありません。

もちろん、自分の会社ですから、受注段階でお断りするのは自由です。でも、ひとたび納得して受託したのであれば(そして、受注条件に相違がないのであれば)、「やっぱりガマンならねえ!」と投げ出すのは避けたいものです。とくにBtoBの業界はけっこう狭く、無責任な仕事をすると、あとあとに響いてしまうので……。

どちらがいいかはあなた次第!

仮にあなたが副業・複業で起業した場合、「自社事業をやりたいからこそ起業したんだよ!」というケースも多いでしょう。本業で生活の基盤を確保できているのなら、副業・複業では自由に活動したっていいと思います。

一方で会社経営を生業としている場合は、クライアントワークもそこそこ混ぜておくことをおすすめします。どれだけイケてるビジネスアイディアがあったところで、資金がなければ廃業するほかないからです。あれだけ有名な株式会社はてなですら、結構な数の受託開発(クライアントワーク)をしています。

自社事業/クライアントワークは一長一短あり、どちらもやりがいのある仕事です。自分の会社なのだから、決めるのは自分自身! それぞれが安心して事業を営めるスタイルを見つけてくださいね。

(執筆:夏野かおる 編集:少年B イラスト:あずさ)

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