何もせずともTwitterで言及されまくる少年Bは、一貫して「友達」ベースの考え方だった

どうしてライター・少年Bは、Twitterで言及されまくるのか?

少年Bとじきるう 会話

じきるう:少年Bさ~ん!

少年B:は~い!

じきるう:今回はTwitterマーケティングの取材にご協力いただき、ありがとうございま~す!

少年B:いえいえ、とんでもないで~す!

じきるう:なるべくソーシャルディスタンスを意識した取材にしたくて、遠いところから失礼しま~す!

Twitterスクショ

▲Twitter上で勝手に言及されまくる少年Bさん

じきるう:今回はおもしろ系を中心にライターとして活躍されている少年Bさんが、なぜ何もせずともTwitterで言及されまくるかについてお話を伺えればと思います!

少年B:は~い! わたしは全然だいじょうぶで~す! これ、今日ずっとこんな感じですか~~?

じきるう:はい〜! 少々不便かもしれませんが、よろしくお願いしま~す!

少年B:いえいえ~! (本当に、だいじょうぶかな……?)

少年B
少年B

インタビューや体験レポート、コラムやエッセイ記事など幅広く手掛けるWebライター。
友人からいきなり100人前のポップコーンが送られてきたり、勝手にLINEスタンプを作成されたり、はたまた少年Bさんを教祖とした宗教パンフレットが作られたりなど、数々の伝説を持っている。取材時のTwitterフォロワー数は1400人ほど。Twitter:@raira21

聞き手:じきるう
聞き手:じきるう

Workship MAGAZINE編集長。少年BさんのLINEスタンプを勝手に作ったことがある。Twitter:@kazzikill

フォロワー数がとても多い……わけではない少年Bさんが、なぜここまで周りの人たちに愛され、言及されまくるのか? Twitterに対する心構えにヒントがあるのではないか、そう考えたWorkship MAGAZINE編集部が突撃しました!

「友達がほしい」から始まったTwitterライフ

じきるう:少年Bさんは、Twitterをいつから始めたのですか?

少年B:2009年くらいからですね。一緒に遊んでくれる友達がほしくて始めました。とはいえ最初の頃はほとんど放置していて、ちゃんと使い始めたのは2015年くらいからですね。

当初は野球アカウントや音楽アカウントだった時期もあったんですが、徐々に日常アカウントにシフトしていきました。気付いたらライターになってたので、お仕事のツイートも多少はしますが。

少年B 遠くでポーズ

じきるう:もともとは介護や建築業界にいたそうですが、ライターになったのは何がきっかけでしたか?

少年B:面白い人と友達になりたいな~と思って、いろいろなイベントに参加していたのですが、そのなかでツマミ具依さんという方に出会ったのがきっかけです。

彼女は当時会社員で、「ライターになりたい」って仰ってたんですが、それからどんどんライターとして活躍して……イキイキして見えたんですよね。やりたいことに一生懸命な姿がかっこいいなぁと思って。それを見て、わたしもライターという職業を意識しはじめました。

ただ、当時はライターになりたいとも、なれるとも思ってなくて、単におもしろい文章を書きたかったって気持ちでしたね。

まず始めたのがブログです。最初は周りの10~15人くらいの友達に楽しんでもらえる記事を書こうって意識してました。少しずつ読んでくれる人が増えるたびに、「もっと喜んでくれるような、おもしろい記事を書こう!」ってやる気がわいてきました。

少年Bさんのブログ

▲少年Bさんのブログ『Low cost, Low price & High return

少年B:当時のTwitterフォロワー数は200人くらいでしたし、「たくさんの人に読んでもらえる記事を書こう!」というよりは、「仲の良い友人がおもろがってくれる記事を書こう!」という気持ちで、ここまで続けてきました。

もしフォロワー数万人だったら、いまの状況はつくれていなかった

じきるう:ツイートするときに、何か気をつけてることってありますか?

少年B:たとえ愚痴や文句を呟きたくなったとしても、できるだけ見てくれる人がおもしろがってくれるような、明るいネタに変換するようにしてます。愚痴やネガティブなことを書いても、見てるほうは決して気持ちよくないじゃないですか。

じきるう:たしかに。少年Bさんは愚痴をいうにしても、笑えるネタに変換するのがうまいですよね。

少年B:あとは不特定多数の人に向けてツイートするというよりは、友達数十人くらいに読んでもらって、笑ってほしいな~と思いながらつぶやいてます

じきるう:記事の方針と、基本的には同じなんですね。

少年B:ライターとしては、もちろん多くの方に記事を読んでもらうに越したことはありません。でも、わたし個人にとっては多くの人に反応してもらうより、仲のいい人たちに楽しんでもらえるほうが、幸福度が高いんですよね。

少年B 遠くでピクニック中

じきるう:ライターになりたての頃から繋がっている友達は多いんですか?

少年B:そうなんです。そもそもTwitterを始めたのは、濃く繋がれる友達が欲しかったからなので、ずっと仲良くしてくれるのはありがたいですね~。Twitterがなかったら出会えてなかったかもしれませんし。

付き合いが長い友達はとくに、わたしが新しいメディアで書くたびに一緒に喜んで、見守ってくれているので。もう感謝しかありません。

じきるう:少年Bさんのことは、自然と応援したくなってしまいますし、思わず言及したくなるんですよね。少年Bさんのことをつぶやくと、ほぼ確実に拾ってくれますし(笑)。

少年B:わー!嬉しいです……! 自分への言及は、可能なかぎり拾うようにしていますね。話題にしてもらえたらうれしいし、話題にしてくれた人だって、反応があったら喜んでくれると思うので。

少年B:きっと、わたしが「フォロワー数万人」みたいな大きな存在だったとしたら、こんなありがたい状況にはなってなかったんじゃないかなあ。フォロワーが多すぎると、全員と関わるのはなかなか難しいですよね。

Twitter上でフォローし合うだけの関係よりも、濃く繋がれる、仲良くできる友達がほしい。その考えは、昔からブレてないですね。

ほしいのはフォロワーやファンよりも「友達」

じきるう:少年Bさんにとって、Twitterのフォロワーはあくまで「友達」なんですね。

少年B:はい! Twitterをやる目的や方法は人それぞれだと思いますし、「頑張ってフォロワーを増やそう!」っていろいろなノウハウを試すのも、アリだとは思います。

でも、わたしはフォロワーやファンよりも、顔のわかる、濃く繋がれる友達を増やしたいんです。

少年B 遠くでメガホン

少年B:最近はそうでもないんですが、とくにライターになる前はどういうひとと繋がるか、すごく考えていた時期がありました。以前はフォロー/フォロワー数がともに100~300人ずつくらいの人を意識してフォローしていましたね。

じきるう:お、それはなぜですか?

少年B:ファンでいるなら片道フォローでいいんですが、友達になるためには相互フォローにならないと始まらないですよね。でもフォロワーが何千何万といる人は、たぶんわたしのことなんて相手にしてくれないじゃないですか! (笑)

またフォロー数が何千何万といる人は、たぶん相互フォローにはなってくれると思うんですが、おそらく一人ひとりをはっきり覚えてないですよね。

「何千人のうちのひとり」より、「100人のうちのひとり」のほうが、タイムラインにツイートが表示される割合も高くなりますし、仲良くなれる可能性が高いなと思ったんです。

フォロワー数の関係

じきるう:たしかに。フォロー数にしてもフォロワー数にしても、多すぎると埋もれてしまいますよね。

少年B:濃い関係性をつくっていくためには、お互いにしっかり認識し合った相互フォローじゃないと、難しいと思うんですよ。

そして、フォローした相手の発信内容はしっかり見る。せっかくフォローしてるのにツイートが追えないと、交流もできないですしね。

じきるう:確かに。でもフォロー数が4桁くらいになってしまうと、なかなかすべてを追うのは難しいですよね。

少年B:そうですね、最近はそこが悩みで……。また本当はツイートだけじゃなく、記事やnoteもすべて見たいんですよね。時間的に難しいんですけど。

少年B 聞き耳を立てる

少年B:Twitterに限らず、人に興味を持って「仲良くなりたい!」と思ったら、まずはどういう人なのかもっと知りたいと思いますよね。そして、それを知ったうえで、さらに仲良くしたいかどうかが決まる。どういう人かも分からないのに「友達になって!」とは言えないですし。

これは、逆もしかりだと思ってます。明らかにわたしのことを知らないのにいきなり近寄ってこられても、「なんで???」ってなっちゃいますからね。

みんなを身内にしちゃおう

じきるう:そういった丁寧なやり取りがあるからこそ、少年Bさんには濃い繋がりを持つ友達(フォロワー)が多いんですね。

そして少年Bさんが何もせずとも、勝手にLINEスタンプやパンフレットが作られたり、ラジオが始まったりするという……。

少年B:わたし自身、いったい何が起こってるのか分からないときもありますけどね!

じきるう:Twitter上でのコミュニケーションにおいて、具体的に気をつけてることってありますか?

少年B:わたしは極力、ツイートを読んだ上で「いいね」を押すことを心がけています。いいねする基準はゆるいのですが、「ウケる」「大丈夫?」「それな」「うまそう」みたいに、気持ちが動いたときにはガンガン押します。そうすることで、わたしがどういう人かというのも伝わる気がするんですよね。

「少年Bさん、おいしそうな写真見たらすぐいいねするよね!」ってよく言われます(笑)。

じきるう:少年Bさん、ごはんの画像上げたらマジで爆速でいいねしてきますよね。何なんですかそのセンサー。

少年B:(笑)。

リプライも、距離感に気を付けて話しかけています。顔が見えないので、できるだけ丁寧に。あなたと仲良くなりたいです、関係性をつくっていきたいですって気持ちが伝わったほうが、嬉しくないですか?

じきるう:かなり丁寧なやりとりをされてますね。でも、そうやって丁寧なリプライをもらえると、相手も嬉しいですよね。

少年B:わたしも嬉しい、相手も嬉しい、そして周りの人から見てもおもしろいっていう、三方良しの状態がいちばんの理想だと思ってます。みんなをまとめて身内にしちゃうというか。

少年B 爆笑

少年B:あと仕事の観点で言うと、プライベート用と仕事用でアカウントを分けている方も多いと思いますが、わたしはおすすめしませんね。

記事の告知をしたら、仲のいい友達が読んでくれたり、応援のためにシェアしてくれることもあります。すでに関係性があるのに、わざわざ分けるのはもったいないですよね。「こっちのお仕事用アカウントもフォローして!」ってお願いするのも申し訳ないし。

アカウントは分けない。リーチできる層を幅広くもつ

じきるう:お仕事の話が出てきましたが、ライターとして働くなかで、Twitterをしてて良かったなって思うことはありますか?

少年B:いろんな層の方に記事を読んでもらえることと、友達繋がりでお仕事をいただけることですね。

わたしのフォロワー層はバラバラで、野球ファンや音楽ファン、文章好き、ライター、マーケ関係、アーティストなどなど、さまざまな人がいます。せっかく書いた記事ですから、できるだけたくさんの人に読んでもらえる可能性があるのは、ありがたいことです。

じきるう:いろんなタイプの人にリーチできるのは、少年Bさんの強みですよね。

少年Bライターをやるうえで、リーチできる層を幅広くもつのは大事なこだと思います。層が固まっていると、決まった層にしかリーチできず、せっかくの記事も広く読んでもらえませんし。

わたしのフォロワー層が単一でないのは決して狙ったわけではなく、結果的にそうなっただけで、ただのラッキーなのですが……。

少年B 黄昏

少年B:わたしをきっかけに、いろんなところに記事が届いたらうれしいです。そのために、がんばっておもしろい記事を書かなきゃなぁ、って思ってます。

仲のいい編集さんに教えてもらったのですが、わたしの記事はフォロワー6000人くらいのライターさんとおなじくらいのPVやUGCが出ているそうです。実際のフォロワーは1400人くらいなんですが、4倍の数字が出ていると。いろんな友達と分け隔てなく関わってきたから、そういう結果が出ているんじゃないかなと思っています。

少年B じきるう撮影

少年B:それと、思いも寄らないところからお仕事の話をいただけることもあります。

最近で言うと、普段は恋愛相談やぶどう狩りのおすすめスポットについてのやり取りをしている友達から、「メディア編集者に転職した! 仕事をお願いしたいんだけど」と連絡をもらったりしました。びっくりしましたけど、人として信頼してもらえたのかな~と思うと、やっぱり嬉しいですよね。

じきるう:もともとは、友達がほしくて始めたTwitterが、きちんと仕事にも繋がってるんですね。

ここまでお話を聞いてきましたが、最初から最後まで「友達がほしい」という軸は一切ブレていないですよね。それが少年Bさんの魅力だし、少年Bさんについて話したくなる理由なのかなと。

少年B:わたしの友達にはもう、感謝しかありません。

少年B 階段上がってくる

少年B:これからも、あくまで少年B個人の日常アカウントとして、見てる人たちが面白がってくれるようなアカウントにしていきたいと思ってます。

ライターらしい有益なことはあまり呟きませんが、「Bさんなら仕方ないよね!」って思ってもらえたらラッキーですよね。

<記事のまとめ>

  • ネガティブな話も明るいネタに変換する
  • すべては友達ファースト。友達に喜んでもらうのが第一
  • 濃い関係性をつくるには、相互フォローで丁寧なやりとり
  • リーチできる層を広げるため、あえてアカウントは分けない

(執筆:北村有 編集/撮影:Uchida Kazuyoshi)

これからのTwitterマーケティング

UGC創出のためのハック術

SHARE

  • 広告主募集
  • ライター・編集者募集
  • WorkshipSPACE
マーケター副業案件
Workship