「見え方もまた、本質のひとつ」澤山モッツァレラが語る”数字の裏にある企画力”

澤山モッツァレラ×花柳のぞみ

※この記事は2020年3月上旬に取材したものです


はつこ:……ん? あの、すみません、あなたは……?

澤山:全知全能の神、澤山モッツァレラ(以下、神)です。

はつこ:澤山先生!? た、たしか澤山先生は男性では……?

神:私、神なので、こうやってかわいい女の子に変身することも容易くできるんですよ。

はつこ:は、はあ……そうなんですね。あまり深くつっこまないほうがいいのかな……。

今日は、編集者やコピーライター、SNSプランナーとして数々の実績をもち、Twitterフォロワー数1.6万人をかかえる澤山モッツァレラさんに「フォロワーを増やす秘訣」を伺いたいのですが。

神:……ハア。

はつこ:ため息!?

神:なんでそんな簡単なことも分からないのかな、みんな。

はつこ:……え?

澤山モッツァレラ
澤山モッツァレラ

SNSプランナー&コピーライター。元編集者。ヤフートップ15回、1億PV、バズ記事・投稿たくさん。ポータルサイト経て現在フリーランス。Twitter:@diceK_sawayama

聞き手:はつこ
聞き手:はつこ

ライター。Twitter運用を学ぶイベントに行き、登壇していた澤山さんと出会った。それ以来、勝手に澤山先生と呼んでいる。久々に会った先生は神の姿になっていた。Twitter:@8chyadeofficial

伸びている人は「守破離」の「守」を徹底している

澤山:クレジットを「神」にしたのは、電気グルーヴのオマージュです。飽きたので戻します。

本題に戻ると、Twitterを本格的に運用しはじめたのは最近のこと。ここ半年くらいかな。いまのアカウントは2011年から使ってて、それまでは現在とまったく違うことをつぶやいてました。

▲「昔は ”バズる” って表現もなかったよねぇ……」

はつこ:あ、ありがとうございます。まさにTwitter歴から聞こうと思っていました……。

あの、先ほど「フォロワーを増やすことは簡単」と仰っていましたが?

澤山:ああ、その話ね。

はつこ:詳しく教えてください!

澤山:そもそもフォロワーが多い人って、特別なことをやってるわけじゃないと思うの。基本を忠実に守ってるだけ。

はつこ:基本、ですか?

澤山:そう。守破離って聞いたことある?

はつこ:聞いたことあります! 「守」は基本の型を忠実になぞること、「破」は型を破ること、「離」は型から離れてオリジナリティを出すこと。……で、合ってます?

澤山:うん、大体そんな感じ。フォロワーの多い人やツイートがバズる人っていうのは、「守破離」の「守」を徹底してることがほとんど。なんの秘訣も裏技もないと思う。

はつこ:澤山先生が徹底してきた「守」って、たとえばどんなことでしょう?

澤山:そんなの、「Twitter フォロワー 増やし方」とかで検索したらゴロゴロ出てくるよ。私もTwitterノウハウの記事を読んだり、伸びているTwitterアカウントを研究したりして学んでる。このあいだ出てたみる兄さんの記事も参考になるよね。

「ノウハウ」という文脈でいえば、足りてるよね。ネット上にたくさん転がってるので。足りないのは実行の量と質なんです、どんなジャンルでも同じだけど。

▲「当たり前なこと言わせないでよね」

フォロワーの数も、一種の本質

はつこ:澤山先生は現在1.6万人以上のフォロワーがいますが、フォロワー数が多かったりツイートがバズったりすると、メリットも大きいですよね?

澤山:数字の力が大きいのは事実だよね。人って、先入観なしじゃ相手のことを判断できない悲しい生き物だから。最近流行った「錯覚資産」って言葉はご存知ですか?

はつこ:「錯覚資産」ですか?

澤山:そう。フォロワー数が多いと「なんか凄い人かも」って思ったり、外見が良いと中身も良いって勘違いしちゃったり。「ハロー効果」とも言うけど、要は外見や見え方をコントロールすることで錯覚資産をつくるのも、一種の本質ってことね。

はつこ:よく「外見よりも中身が大事」って言いますが……。

澤山:中身を磨くことなんて当たり前、大前提! それを踏まえた上で、中身と一緒に外見も磨くのが本当のブランディングだと、私は思う。

「外見は本質じゃない」なんて言われたら、毎日毎日がんばってメイクしたりヘアセットしたりなんかしないでしょ。ある程度はコントロールできる以上、見え方もまた本質の一つだと思います。

▲「 ”澤山モッツァレラは超絶美女” という錯覚を植え付けたい」

はつこ:なるほど、そうですね……!

じゃあ見え方をブランディングするためにフォロワーを伸ばしたいと思ったら、いったいどうすればいいのでしょう?

「バズらせる」ではなく「良い発信をする」

澤山:あなたはどう思う? フォロワーを伸ばすために何をしたらいいのか。

はつこ:私ですか? そうですね……。まずは趣味や価値観の合いそうな人をフォローして繋がりを増やしたり、有益だと思ってもらえるようなツイートをしたり、ですかね?

澤山:うん、良い線いってる。「フォロワーを増やす」とか「バズを狙う」とかそんなことよりもね、大切なのは「良い発信を届けよう」っていう気持ちなの。良い発信をするための企画力を磨けってことよ。

▲「企画が先、バズは後」

澤山:私の投稿はちょいちょいバズってますけど、140文字制限の中でいかに読んでもらうかを考え、企画し、ツイートに落とし込んだ結果にすぎないんですよね。何ら特別なことはないというか。

はつこ:す、すごい……。ちなみに、澤山先生の企画力が発揮されたツイートってどんなものがありますか?

澤山:たとえば、この「わかりやすい文を書く方法」ってツイートは400万人ぐらいに見てもらえたんですね。やっぱり「いい文章を書けるようになりたい」って欲求は、普遍的なものだからね。

澤山:こっちは、あえてターゲットを絞ってツイートした例。

「リモートワーク」って単語を冒頭に持ってくれば、自ずと受容できる人や職種が限られるじゃない? まあ大体これくらいの数に落ち着くかなっていう予想どおりの伸び方ね。

澤山:こういう感じに、「刺したいターゲット」にはどんな「ニーズ」があって、どんな「メッセージ」なら反応してもらえるかを考えるのが企画力ってこと。ただバズらせたいじゃなくて、どんな問題意識があるかを考えることが大事。それをしっかり突き詰められれば、数字もついてくるよね。

はつこ:すごすぎます……! ここまで狙ってバズらせることができるのは、編集者やコピーライターとしての経験も関係してますよね。

澤山:そうかもしれないけど、経験がなくても努力はできるよね。誰しも最初は0フォロワーからスタートするので、条件は一緒。

まずはツイートしてみて、全然反応されない現実を知って、「自分はダメだ! イケてない!」って打ちのめされてからが本当のスタートよ。

▲「一度打ちのめされろ!」(※取材に同席してなぜかシュークリームを顔面にぶつけられるWorkship MAGAZINE編集長・じきるう氏)

Twitterよりも、まずは本業を頑張ろうよ

はつこ:Workship MAGAZINEはフリーランス向けメディアなのですが、フリーランスの方が「これから仕事獲得のためにTwitter運用を本格的にしていこう!」と思ったら、まず何から気をつけたらいいでしょうか?

澤山:まずは本業を精一杯頑張ること。

Twitterのフォロワーが多ければ、仕事の依頼は来ます。けれど、本業での高いパフォーマンスが出せないと、仮に仕事を受けてもお互いに不幸になりますよね。見え方は本質のひとつと言ったけど、当然ながら内面の充実も本質。

はつこ:た、たしかに……!

澤山:本業頑張って、知識も経験もどんどん積んで、それをツイートに落とし込んでいけば、フォロワーなんて自然に伸びるから。

▲「本業頑張ってないやつ、シュークリームぶつけにいくよ?」

はつこ:はい、が、頑張ります!

「守破離の守を徹底すること」
「ターゲットに刺さる企画力を磨くこと」
「まずは本業を頑張ること」

今日からできるアドバイスばかり……。本当に、ありがとうございます!

ちなみに、澤山先生は今後どんな風にTwitter運用をしていくんですか?

澤山:そうだなあ……。Twitterをどうするかってことよりも、いまは「自分がどうしていきたいか」を考えてるかな。

Twitterはあくまでもツールにすぎないから。Twitterを使い始めた動機も「新しくて面白いSNSが出てきた」だったし。ツールに縛られてちゃ、本末転倒だと思ってる。

まあ、Twitter自体は大好きだからしばらくは続けるけどね。

▲「Twitter、すき。」

はつこ:他に注目してるSNSって、あったりしますか?

澤山:そうね、TikTokとか。YouTubeも検討したけど、私には瞬発力で勝負できるTikTokのほうがむいてそうだなって。

はつこ:え! 澤山先生がTikTok!? 見たい! 見せてくださいよ~!

澤山:だめだめ、まだ見せられる段階じゃないから!

はい、もう喋ることは喋ったから帰るわ。じゃあね~。

(執筆:北村有 企画構成:はつこ 編集:内田一良@じきるう 撮影:内田一良@じきるう、澤山モッツァレラ 出演 <澤山役>:花柳のぞみ

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