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【AI開発に必須】Pythonでできること7選。機械学習はもちろん、データ分析やWebアプリ開発も!

Pythonでできること
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近年AI開発の分野で注目を浴びているプログラミング言語『Python』。

エンジニアからの人気も高いPythonは、AI開発のみならずさまざまな分野で活躍するプログラミング言語です。

この記事では、Pythonでできること7つからできないこと、活用できる仕事、具体的な学習方法までピックアップしました。

Pythonとは

Pythonは「読みやすさ」と「書きやすさ」が特徴のプログラミング言語です。

1990年代の始めに生まれたPythonは、その後のこまめなアップデートを経て、現在では学術用途からAI開発、さらにはWebアプリ開発まで幅広い分野で活躍しています。

Pythonの特徴として挙げられるのは、自身の機能を拡張できるライブラリ群の豊富さです。

ライブラリとは、汎用性のある機能群を他のプログラムから再利用できるようにまとめたものを指します。自分の開発環境に組み込むことで、便利な機能や処理を行えるようになるのです。ライブラリを活用してPythonを利用すれば、さまざまなことを手早く実現できます。

Pythonでできること

できること1. AI(機械学習・深層学習)

Python できること

▲出典:Google Home Mini

PythonはAI開発を得意とします。

未知の事柄について自ら判断できるAIを開発するためには、大量のデータをもとにした人工知能の機械学習が必要です。

それでもPythonなら、他のプログラミング言語よりも簡単に機械学習を行えます。なぜなら前述したとおり、Pythonには機械学習に役立つさまざまなライブラリが用意されているからです。

できること2. データ分析

Python できること

▲さまざまなライブラリを駆使しながらPythonでデータ分析をできるソフト『JupyterLab』(出典:JupyterLab

Pythonを使えば、大量のデータを表やグラフに集計しながら分析することもできます。Pythonでできるデータの分析は以下のとおりです。

  • データをもとにしたグラフの描画
  • 指定のデータ同士の相関関係の出力
  • データ中にある特異なポイントの抽出や除去
  • 欠損したデータの置き換え

Pythonの豊富なライブラリの中には、データ分析に役立つものも多く含まれています。それらを活用することで素早くデータを可視化し、傾向や特徴の抽出を行えるのです。

さらに、Pythonにはライブラリ等を活用しながら調査・研究を効率よく行える専用のソフトも用意されています。それらを利用すれば、より高度で複雑な分析もできるようになるでしょう。

できること3. 画像処理

Python できること

▲ ドイツのMeVis Medical Solutionsによって開発された医療用画像処理ソフトウェア『MeVisLab』(出典:MeVisLab

Pythonを使えば、さまざまな画像処理を行えます。

リサイズやトリミング、フィルターをかけて色調を変化させるなどといった画像の加工、さらには画像のパターンや特徴を抽出し、類似している画像とのマッチングを行う画像の分析も可能です。

これらの技術を利用すれば、顔認証で入退室を管理するセキュリティシステムの開発や、レントゲンやMRIで撮影した人の脳の画像から、特定の神経がある場所を抽出することも。

またPythonでの画像処理を駆使すれば、近年人気を集めている顔写真加工アプリを作ることも可能です。人の顔画像を目や鼻、口などの部位ごとに抽出し、加工を行うプログラムを実装することで、実際の写真より整った顔にしたり、顔の印象を変えたりできます。

できること4. Webアプリの開発

Python できること

▲ 出典:National Geographic

他のプログラミング言語と同じく、PythonでもWebアプリの制作・公開が行えます。

簡単なWebサイトから高度で複雑な処理を要するWebサービスまで、Pythonで開発できるWebアプリの種類はさまざま。

とくに、Pythonの有名なWebアプリ開発用フレームワークDjangoは人気があります。ワシントンポストやナショナルジオグラフィックなど、世界的に有名なニュースサイトの開発でも使われているフレームワークです。

一方、小規模かつシンプルなWebアプリを作る場合に便利なFlaskという軽量フレームワークもあります。Flaskを使えば、Web上で動作してデータベースの更新や参照を行うWeb API(※)の開発も簡単にできます。

(※Web APIとは、Web上で動作する小規模なアプリケーションのこと。Webサービスを構成する部品として使われる場合が多いです。)

できること5. Web上を自動徘徊して情報を収集するボットの開発

Pythonを使えば、Web上を自動で徘徊して情報を収集するボットを作ることも可能です。

このような性質のプログラムを「クローラー」と呼びます。

たとえばGoogleは「どのURLにどんなページがあるのか」を調べるために、Web上に情報収集用のクローラーを徘徊させています。このクローラーが自動的に情報を収集しているため、Googleは新しいWebページをすぐに検索結果に表示できるのです。

クローラーはGoogleなどの検索サービスのみならず、さまざまな場面で活用されています。

たとえば、Web上を徘徊しながら自社の機密情報がネット上に漏れていないかどうかを監視するクローラーや、Web上の情報についての統計や調査を行うクローラーなどがその例です。

できること6. ブラウザを操作してポチポチ作業を自動化

Python できること

▲ Webブラウザをプログラムから自動操作するソフトウェア『Selenium WebDriver』の通信イメージ(出典:Selenium

Pythonと『Selenium WebDriverというソフトウェアを組みわせれば、ブラウザを自動操作して、さまざまなタスクを自動化できます。

「Webページと通信する機能」は大半のプログラミング言語にあるものの、「Webブラウザを操作する機能」は用意されていない場合が多いです。しかしSelenium WebDriverを利用すれば、人が手で操作するかのようにブラウザを自動操作できます。

ブラウザでの自動操作ができるようになると、ブラウザ上の入力作業や、複数のWebページを訪問して行う情報収集などを効率化できます。毎日こなしているだけの繰り返し作業を減らしたい場合は、ぜひ参考にしてみてください。

できること7. WordやExcelを操作して業務を自動化

Python できること

▲ Excel操作が可能なPythonのライブラリ『xlwings』(出典:xlwings

Pythonを使えば、WordやExcelなどのMicrosoft Officeのソフトウェアを操作して、業務の自動化もできます。

WordやExcel業務の自動化といえば、『VBA』というMicrosoft Office用のプログラミング言語を用いてマクロを実装するのが一般的です。しかしPythonでも一部のライブラリを利用すれば、WordやExcel業務の自動化ができるようになります。

コードが分かりやすく可読性も高いPythonなら、VBAを使うよりも、WordやExcelの自動化ツールを簡単に作成できるケースもあります。

Pythonでできないこと

Pythonにはその特性上、できない、向いていないこともあります。

できないこと1. Webデザイン

PythonはWebデザインには適していません。

Pythonは、基本的に「処理作業を行うバックエンド」で使用されることを覚えておきましょう。

できないこと2. スマホアプリの開発

Pythonはスマホアプリやゲーム開発には適していません。これは処理速度が遅いため。また、スマホアプリ開発に使用できるライブラリが少ないため、開発する手間がかかるのも難点です。

そのため多くの場合、Pythonは使用せずJavaやSwift、C#(Unity)などが使用されます。

Pythonはどんな人に向いている?

AI開発に強く、他の分野でも汎用的に使えるPythonは、以下の条件に当てはまる人におすすめのプログラミング言語です。

  • AIを開発したい人
  • データの調査や画像分析をしたい人
  • Webアプリを作りたい人
  • 繰り返し作業をプログラミングで自動化したい人

Pythonは、数あるプログラミング言語の中でも「短く簡潔に、素早くプログラムを実装できる言語」です。そのため「たくさん実装しつつ、動いているプログラムを確認しながら勉強したい!」という方に向いています。

またデータ分析やタスクの自動化など、ある種のツールとしてプログラミングを使い倒したい人にもPythonはおすすめです。短時間でプログラムを実装できるPythonは、目的を達成するための強力なツールとして活躍してくれます。

一方で、少し手間がかかっても堅実なプログラミングがしたい方はJavaなどがおすすめです。目的に合わせて言語を選んでみてください。

Pythonを使う職種

実際にPythonを使う仕事には、どのようなものがあるのか見ておきましょう。Pythonは比較的多くのキャリアで使用されている言語です。

職種1. AIエンジニア

現在の需要も将来性もある「人工知能」の分野。その分野を支えるのがAIエンジニアです。

AIエンジニアの主な仕事内容は、AI自体のプログラミング開発。自社や企業、使用者のニーズにあわせ開発を行います。

たとえば現在、AIが使われている分野には検索エンジンや自動車の自動運転など。いずれも注目度が高く、将来的な発展が見込まれています。

Pythonを学んでおけば、これらAIの仕組みを知り、開発する側に移れます。いずれ、どんな分野でもAIエンジニアが求められるようになるのではないでしょうか。

職種2. Webアプリエンジニア

PythonはWebアプリ開発にも強い言語です。現在では、YouTubeやFacebook、InstagramなどのサービスがPythonで作られています。

Pythonは可読性が高く優秀なフレームワークもあるため、開発しやすい実用的な言語なのです。

Webアプリ開発において、Pythonは「バックエンド」を担当します。バックエンドとは、アプリの裏側の処理を司る部分です。

ユーザーが快適にアプリを使用できるよう、正確かつ迅速に処理結果を返せるコーディング能力が求められます。

職種3. マーケター

Pythonは、マーケターの業務と相性がとてもいい言語です。

SEOやSNSなどのWebマーケティングに使用できる自然言語処理やネットワーク分析、データの抽出に使えるスクレイピングや入力の自動化など、Pythonはマーケターの業務を効率化します。

機械学習に関する知識も、マーケティングで使用するツールを理解するうえで必要になるでしょう。

マーケターにPythonが必須とまでは言えませんが、学習することで他のマーケターにはない強みになります。

実際に、マーケターになるためにPythonを学ぶマーケティングスクールなどもあります。

職種4. データサイエンティスト

データ分析・活用の専門家であるデータサイエンティストもPythonを活用しています。

従来、データ分析にはRという言語が使われているたのですが、最近では、より学習しやすく機械学習から統計分析まで行えるPythonが多くの場面で使われるようになりました。

インターネット・ビッグデータの時代、データ分析はマーケティングにおける存在感を年々増しています。

Pythonはエンジニアとマーケター、2つのキャリアに活かせるため、つぶしがききやすい言語だともいえるでしょう。

Pythonを学習する方法

Pythonは比較的学習しやすい言語です。しかし、モチベーションを保つためにも学習する順序は大切。基礎学習から徐々にレベルアップしていって、開発できるようスキルを高めていきましょう。

ステップ1. Webサービスで基本的な知識を得る

Pythonをはじめて学習する際におすすめのサービスをご紹介します。それぞれレベル感が異なるため、複数のサービスを利用するのもおすすめです。

PyQ

PyQ

▲出典:PyQ

Python専門の学習サイト。有料ですが、かなり専門的な内容を学べます。

このサイトのみでWebアプリ開発からスクレイピング、機械学習まで学習可能。テスト方式の講座を繰り返し受講すれば、実践で使えるレベル感まで高めることも可能でしょう。

PyQ

Progate

Progate

▲出典:Progate

プログラミングの学習サービスとして人気の『Progate』 には、Python講座も用意されています。Pythonの全体感を掴むため、簡潔に教えてくれます。広く浅く学習できるサービスです。

そのため、実践的な学習には適していません。1度か2度講座を受講したら他のサービスに移行しましょう。

Progate

ステップ2. 対話モードでPythonのコードに触れてみる

Pythonは「対話モード」と呼ばれるプログラムの実行モードがあります。

対話モードとはその名の通り、対話するかのような感覚でプログラミングができる実行モードです。

コマンドライン上で対話モードを起動すると、Pythonのプログラムを1行書くごとにその行が実行され、結果が画面に表示されます。書いてすぐに結果を確かめられるので、Pythonにはじめて触れる人はまず対話モードを利用しながらの学習がおすすめです。

使い方はいたって簡単。対話モードを立ち上げ、公式ドキュメントを読みながらPythonの基礎文法を一通り書いていきます。

「どんな文法がどのような結果を出力するのか」ということを、一つひとつ自分の目で確かめながら学習を進めていけば、効率よくPythonの使い方に慣れていけますよ。

ステップ3. Webページから情報を取得する

対話モードでPythonの基礎に触れたら、次はPythonを使ってWebページから情報を取得するプログラムを書いてみましょう。

単純なWebサイトの情報を抜き出す(スクレイピングする)ところから始め、少しずつ難易度をあげてみてください。

Webサイト中にある特定の文字列を正規表現で抜き出してみたり、抽出した結果を配列に詰めてレポートとして出力するようなプログラムを書いていくうちに、Pythonを扱う基礎力が身につきます。

ステップ4. Flaskで簡単なWebアプリを作ってみる

次に、Pythonの軽量Webアプリ開発用フレームワーク『Flask』で簡単なWebアプリを開発してみましょう。

慣れないうちは、技術系のWebコンテンツを例に真似ながらコードを書いても大丈夫です。書いたプログラムの一部を自分なりに書き換えてみるのもいいですね。

みようみまねでWebアプリを開発・公開していくうちに、Pythonのスキルが着実に身につきます。

ステップ5. 資格取得を目指してみる

さらに興味のある方は『Python3 エンジニア認定基礎試験』の資格取得を目指してみるといいでしょう。

『Python3 エンジニア認定基礎試験』は、Pythonの基礎が一通り身に着いているかどうかを確認できる資格試験です。

出題範囲のほとんどはPythonの公式ドキュメントに書かれている基本的なことが中心。資格取得を目指して公式ドキュメントの内容を読んでいけば、Pythonの扱うスキルの土台をしっかりと鍛えられます。

番外編. プログラミングスクールを利用する

Pythonの学習を進めるにあたり、いまいち理解できない事象に直面することもあると思います。

そんなときに役立つのがプログラミングスクールです。分からないことがあれば、講師に質問しながら学習を進められます。

またプログラミングスクールのほか、Web上で利用できるプログラミング学習サービスもあります。

Webで利用できる学習サービスは、自分のペースに合わせて学習できるのでおすすめです。

まとめ

エンジニアから高い人気があるプログラミング言語Pythonは、AI開発を始めとするさまざまな分野で使えるプログラミング言語です。

可読性の面でも優れているPythonは、初心者にとっても学習しやすく、とっつきやすい特徴があります。

AI開発やデータ分析、タスク自動化、Webアプリ開発など、色々なことができるPythonにぜひ触れてみてください!

(執筆:sig_Left 編集:木村優美、泉)

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