「人間として終わってる」と言われたわたしが、愛されるようになったワケ 〜フリーランスの人間関係 〜

フリーランスの人間関係

みなさまこんにちは。フリーライターの少年Bです。

ライターのくせに「文章力には自信がない」と公言しているわたしですが、ありがたいことに定期的に書くお仕事をいただけています。それはたぶん、「書く仕事」の外に得意な分野を見つけたから。

仕事の範囲を広げて、「本業」以外のところで自分の得意を見つける思考法について。今回はフリーランスの人間関係について書いてみます。

少年B
少年B

たのしいことからふざけたことまで書くゆるゆるフリーライター。文章を書くのが得意ですが、食べることと寝ることはもっと得意です。(Twitter:@raira21

わたしの人間関係は、ボロボロでした

最近では「愛されキャラ」などと言われてTwitterでさんざんいじられているわたしですが、会社員時代の人間関係はそれはもうひどいものでした

介護業界でも建築業界でも、とにかく人間関係がうまくいかない。ぱっと思い出せるだけでも、「真剣さが足りない」「不真面目」「頭でっかち」「口ばっかり」……「人間的に終わってる」と言われたこともあります。どうでしょう、ボロボロですよね。

ところが、いまでは「おおらか」で「ユニーク」、発言は意外と「論理的」と言われるようになりました。自分はそんなに変わっていないはずなのに、どうしてこんなことになっているんでしょうか。

長所と短所は表裏一体と言いますが、わたしの場合はまさしくそうです。自分の本質は変わっていなくても、「おおらかでユニーク」は見ようによっては「真剣さが足りない」「不真面目」ともとらえられますよね。結局のところ、自分と相手の関係性によるところが大きいのだと思います。

会社員の人間関係、難しすぎでは?

思えば、会社員のころは上司や同僚と建前でばかり話していました。やる気なんてこれっぽっちもないのに、「死ぬ気でがんばります!」なんてこともよく言っていました。でも、そういうのって全部見えちゃうものなんですよね。

ただ、仕方のない部分もあります。かつて「アットホーム」を自称する会社で働いたこともあるのですが、「俺たちのことを家族だと思って」と初対面の人に言われても、「家族なわけねぇだろ」って思いませんか? 人間関係は少しずつ作っていくもの。相手がどんな人間かも分からないうちから、いきなり心を開けと言われても難しいですよね。

いざ本音で話したところで、新入社員がいきなり「いやー、マジ仕事だるいっすね! ほんと働きたくねぇっすわ!」とか言ってたら、間違いなく怒られの対象になります。こわいこわい。

職場結婚をしたり、職場で親友ができる人もなかにはいるでしょう。しかしそこまで心を開けなければ、同僚や上司とも、せめて争いが起こらない程度に調子を合わせなくてはいけません。

会社員にとって必要なのは、美しい言葉と “心からの” スマイル。すなわち心を開いているように見せつつ、本心はうまく隠してお付き合いできる人がいちばん利口なわけです。もちろん人間関係ができてくれば、少しづつ本音を出していっても受け入れてもらえるでしょう。残念ながら、わたしはそんなに器用じゃなかったのでダメでしたが。

「終わってる人間」が愛されるようになった理由

じゃあ、なんでいまは人間関係が改善したのでしょうか? 理由は2つあります。

まず一つめに、Twitterから関係性が始まったことが挙げられます。元々ライターをやるつもりもなく、匿名の一個人として趣味の話や雑談をするために作ったのが「少年B」というアカウントでした。

つまりTwitter上では格好をつけたり、建前で話す必要がまったくなかったわけです。同じ会社の人は見ていないので、「働きたくねぇ〜!!」なんてことも平気で言えちゃいます。いまでもちょいちょい言っていますね。

これは狙ったわけではないのですが、こういう「素でいられるアカウント」から偶然ライターとしてのキャリアが始まったので、本音ベースでのやりとりが基本になっています。友達と話してるような感覚でクライアントとも会話できるようになったんですよね。

依頼を受けるのはもちろん、こちらから営業をかけても、決定権があるのは発注側。仕事を始める前に、相手もわたしのSNSをチェックするケースは多いはずです。そこがOKな上でお仕事を頂けているので、人間関係も作りやすい部分がありました。見知らぬ人に「家族と思って」と言われても本音で話すのはむずかしいですが、こちらにもともと本音で好き勝手言ってるアカウントがあれば、相手も比較的心を開きやすいですよね。

そして二つめの理由は、フリーランスは「やることをやっていればOK」だから。会社員ではないので、周囲の士気にかかわる部分はあまり関係ないんですよね。たとえば企業常駐のフリーランスエンジニアなどは別かもしれませんが、リモートで働くフリーランスは担当者と顔を合わせるケースはそれほど多くありません。だらだらしていようが、締め切りまでに一定以上の成果物を納品すればOKです。

フリーランスはよくもわるくも実力主義。「変わってんな」は「おもしろいな」でもあるわけです。クライアントと相性が合わなければ仕事は打ち切られることもあるし、こちらにも断る権利があります。でも、初めから本音で話せていれば、仕事を始めてからミスマッチに気づく……というのは少ない気がします。

本音、出しちゃいましょう

「本音で話すのは怖いな……」と思っていた時期が、わたしにもありました。仕事用のアカウントでいろんな人にリプライで話しかけてわいわいするのは、マイナスにはなってもプラスにはならないんじゃないかと、裏アカウントの開設を考えたこともあります。

だけど、結局めんどくさくなって、いまもなにも変えていません。それでも「Bさんはいつも楽しそうですよね」と、担当さんもポジティブにとらえてくれていました。そう、意外と気にしてるのは自分だけだったりするんですよね。

合う人だけ来てくれればいい、と割り切るのもひとつの手。いい人間関係を作って仕事を取りたい人はSNSアカウントで「本音」を出してみてもいいんじゃないかなぁ、と思っています。もちろん、人に迷惑をかけたり、悪印象を与えない程度に、ですけどね。

<今回のTips!>

  • 長所と短所は表裏一体。環境を変えれば評価も変わる!
  • 相手のことが分からない状況で本音は出せない
  • 本音で話せば、相手も心を開いてくれやすい
  • 本音で発信をすることで、「仕事後のミスマッチ」を減らせる!
  • 本音で話すのは怖くない!

(執筆:少年B 編集:北村有 イラスト:じきるう)

【連載】「仕事の範囲」を広げてみたら

本業の “まわり” の部分

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