【漫画】フリーランスは“103万円の壁”にどう向き合うか?
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みなさまこんにちは。フリーライターの少年Bです。
ライターのくせに「文章力には自信がない」と公言しているわたしですが、ありがたいことに定期的に書くお仕事をいただけています。それはたぶん、「書く仕事」の外に得意な分野を見つけたから。
仕事の範囲を広げて、本業の ”まわり” の部分で自分の得意を見つける思考法について、今回も書きたいと思います。よかったらぜひお付き合いください。
たのしいことからふざけたことまで書くゆるゆるフリーライター。文章を書くのが得意ですが、食べることと寝ることはもっと得意です。(twitter:@raira21)
前回の記事の最後に、「ただ書くだけ」がフリーライターの仕事じゃないと書きました。
じゃあ、ライターの仕事の目的とはいったいなんでしょうか。
いろいろ考えかたはあると思いますが、個人的には「メディアの価値を高めること」だと思っています。
そもそもメディアの目指すところって、どこなのでしょう。
いい文章がたくさん集まって
→評判になって
→サイトのPVが増えて
→メディアの価値が高まって
→収益化したり、メディアの運営会社の認知度・イメージアップに繋がったり……
というのが、だいたいのウェブメディアの考える成功モデルだと思います。
でも、いちライターが個人で運営会社のポジティブイメージをつくるのは難しいですし、収益化の戦略を練るのはさすがにライターの役割を超えすぎかなと。
なのでわたしは、そのひとつ前の「メディアの価値を高める」ことを目的にしています。「いい文章を書く」のはあくまでそこに至るための手段であって、目的ではないのですよね。だいたいのフリーランスは「こういう仕事をお願いします」と頼まれたら、それをこなすことはもちろんできるはずです。
でも、その仕事の本質は「作業すること」ではなく、その先にある「クライアントの目的を達成すること」ではないでしょうか。
そう考えると、「本業」以外の部分にも見えるものが増えてくる気がします。
以前、ある方が「紙媒体は書いたらそれで終わりなのに、ウェブだと追加で『記事をシェアしてください』と頼まれる」と仰っていました。「メディアは情報と読者を繋ぐ ”媒介” であるべきで、それをライター任せにするのはどうなの?」という主張でした。
もちろん、それは正しい主張だと思います。そもそもシェア代は原稿料に含まれているのか?とか、気にしたらいくらでも気になっちゃいますし。
ただ、わたしは記名で書いた記事に関しては毎回必ず複数のSNSでシェアをするし、ブログでも告知を書きます。シェアはライター個人ができる数少ない「読まれるための努力」です。つまり、メディアの価値を高めることに繋がるわけですよね。
「ライターは書くことが仕事」だと思っていれば、納得がいかないかもしれません。でも、わたしは「文章力でそこまで貢献できないぶん、こっちで協力しますよ」というスタンスです。
「書く」という専門分野でほかのライターさんに及ばなくても、総合力で目的達成を目指せばいいと思っています。
わたしは企画段階から記事制作に関わることが多く、記事のネタ出しも大半は自分から行っています。編集さんだって月に5も10も記事案を考えるのは大変でしょう。記事ネタを考えてくれるライターがひとりでもいれば、ずいぶん楽になるはずです。
編集さんがそのぶんの時間をほかにあてることができれば、メディアの価値を上げられますよね。
また、ライター不足で困っているメディアには、無償で知人のライターを紹介したこともあります。友人には「それ、ライターの仕事じゃなくない?」と言われましたが……。お互いに問題がなさそうな場合に限りますが、信頼関係のあるクライアントさんの相談には積極的に乗るようにしています。
もちろんわたしの側としても、「そこまでメディアの立場を考えるライターなら、そうそう首を切られないだろうな、しめしめ……」というずるい計算もあるわけですが。でも、結果的に全員にメリットがあるなら、それってめっちゃハッピーなことじゃありませんか?
ついついライターの話ばかりになってしまいましたが、そこまでやらなくても、たとえばレスポンスが爆速だとか、毎回締め切りの1日前には納品できるだとか……穏やかで話しやすいってだけでもいいんです。そういう「自分のできること」っていろいろあるはず。
「おれは自分のことだけきっちりやるんでぃ!」って職人肌のフリーランスもカッコいいですが、多少の実力差があっても、そういうプラスアルファの部分を活かして取れる仕事って、きっとあると思うんですよね。
実力がまったくなくてはお話になりませんが、フリーランスに求められるのは「総合力」のはずです。
本業のスキルが80点の人よりも、本業70点+20点ぶんの付加価値が付いてる人のほうが、重宝されると思いませんか。もちろん本業80点の人が+20点を獲得したら100点になるわけで、鬼に金棒ってやつですよね。
逆に本業が0点なら、付加価値がいくらあっても意味がありません。
本業の腕は地道に磨きつつ、得意なところで加点を狙っていくのが、お仕事をいただけるコツなんじゃないかなぁと勝手に思っています。
(執筆:少年B 編集:Kitamura Yu、Uchida Kazuyoshi イラスト:Uchida Kazuyoshi)
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