【社労士解説】ジョブ型雇用時代におけるフリーランスの生存戦略とは?
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みなさまこんにちは。フリーライターの少年Bです。
ライターのくせに「文章力には自信がない」と公言しているわたしですが、ありがたいことに定期的に書くお仕事をいただけています。それはたぶん、「書く仕事」の外に得意な分野を見つけたから。
仕事の範囲を広げて、本業の ”まわり” の部分で自分の得意を見つける思考法について、今回も書かせていただきたいと思います。よかったらぜひお付き合いくださいね。
たのしいことからふざけたことまで書くゆるゆるフリーライター。文章を書くのが得意ですが、食べることと寝ることはもっと得意です。(twitter:@raira21)
フリーランスである以上、「自分」を売り込んだり紹介してもらったりして、なんとかお仕事をいただかなくてはいけません。
でも、ちょっと待ってください。その「自分」はどういう人間なんでしょうか。
たとえば営業さんは、自社の商品について熟知していなくては務まりませんよね。中にはそうでない天才型の営業さんもいますが、基本的には商品の魅力やメリットをしっかり伝えることで、お客さまに信頼してもらえます。そしてフリーランスの商品は、自分自身です。あなたは自分の魅力や長所について、正しく理解していますか?
自己理解に自信がないという人は、まずはざっくり3つ、自分の「属性」「強み」「やりたいこと」を客観的に把握するのが近道な気がします。
たとえばわたしなら「30代男性・未婚・関東在住・フリーライター」の属性を持っていて、「企画が得意で・車の運転ができて・軽い文章が書ける」強みがあって、「エッセイやコラムの仕事を増やしたい」と思っています。
「属性」は、自分でなかなか変えられません。
わたしもいつかは結婚したい希望はあるのですが、じゃあ「恋人もいないのに1ヶ月後に結婚できるか」と言うと、ちょっと無茶ですよね。県をまたいだ引っ越しなども、そうそう気軽にできるものではありません。
反面、「強み」は自分でいくらでも付け足せます。「やりたいこと」も状況によって変わりますし、場合によっては我慢もできるでしょう。「属性」をもとに、「強み」「やりたいこと」の折り合いをつけつつ、その条件に合う仕事を探すのがいいような気がします。
仮にわたしのやりたいことが「家族のエッセイを書きたい」だった場合、配偶者も子もいないので、必然的に自分の親兄弟について書くしかありません。逆に、「エッセイ」という部分を省けば、どこかのご家庭にインタビューをする記事が書けるかもしれませんよね。
もちろん、どうしてもやりたいことがあれば、思い切って「属性」を変えるのも手です。
しかし基本的には「属性」を活かしつつ、「強み」を増やして「やりたいこと」をかなえるか、いまある手札でできることをやるか、の2択なんじゃないかなぁと思います。
わたしは取材がメインのライターですが、取材記事は工数が多いためなかなか本数を稼げません。在宅で完結できる仕事を増やしたいのですが、SEO記事よりはエッセイやコラムを書きたいなぁと思っていました。
そこで、ライターの仕事についての考えかたをまとめたコラムをnoteに書くことにしました。もちろん、自分の強みのひとつである「軽い文章」を意識しつつ。
また、100%それだけが目的というわけではありませんが、フォロワーの編集者さんたちに「一応こういうまじめな内容も書けるよ~!」とアピールする意図もありました。「自分の考えをしっかりまとめて提示できる」強みを足そうと思ったのです。
そしてじつは前回の連載『無理にフリーじゃなくてもいいじゃん』は、わたしのnoteをWorkship MAGAZINE編集長が見てくれたおかげで決まったわけです。ありがたいことですね。「仕事以外でまで書きたくないや」と思っていたら、きっとこのお仕事は来なかったんじゃないかなぁと思っています。
お仕事はクライアントあってのもの。「やりたいこと」の方向性は示せても、ゴールは自分で決められません。
でも、自分で完結できるのであればゴールがはっきりしますし、ふだんとちがう方向性も示せるわけですよね。
もし、たとえ書いたnoteが自分の周りでまったく反応がなくても、ほかの媒体にそれを持ち込んで、営業をかけることができる、という目論見もありました。
仕事じゃないのでお金は発生しませんが、自分のポートフォリオサイトやブログ、noteなどで成果物をつくっていくことは、「強み」を足すための最も確実な手段です。もちろん、それが商業として成立する内容かどうかは注意する必要がありますけども。
自分の要素を分析したり強みを足したり……そんなことをやる暇があったら目の前の仕事をがんばれ!と言うひともいるかもしれません。
しかしライターに限らず、ほかのフリーランスであっても、「こういうものが作れるよ~!」と周りにアピールするのは大切じゃないでしょうか。
なぜなら、発信しなければその人の魅力やできることは伝わらないからです。「強みに気づいてもらえない」は「できない」と同義だとわたしは思っています。「こういうこともできるんだ!」と気付いてもらわないことには、仕事を頼んでもらえませんよね。
自分がクライアントだったら、「この人ならできる」という確信がないまま仕事を頼むのはこわくありませんか。もしダメだったら責任問題になっちゃいますから。
やりたいことに近いことを形にして、それを「強み」にしていくと、きっと仕事の幅も広がっていくんじゃないかなぁと思います。
あと、単純にそういうものを作っていると気分転換やストレス解消にもなる気がするんですよね。
仕事外で作品を発表して「やりたいこと」に近いものを「強み」にしていったらどうかな? というお話でした。
そもそも「やりたいことを好きなように表現したい」気持ちは、いわゆる創作活動の原点ですよね。
自分の「属性」と相談しながら、「やりたいこと」を仕事にするために「強み」の手札を増やしていくと、ちょっとずついいサイクルができてくるんじゃないかなぁ? なんて思う気がします。
まぁ、「自分のやりたいことを書きたい!」って思うときって、だいたい仕事で追い込まれてるときがほとんどなので、noteを書きながら「あー! ほんとはこんなことをやってる場合じゃないのに~!」と思うことが大半なんですけどね。
(執筆:少年B 編集&イラスト:北村有、じきるう)
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