ロゴ作成って自分で出来る? 前田高志さんにコツを聞きながらデザインしてみた
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みなさまこんにちは。フリーライターの少年Bです。
ライターのくせに「文章力には自信がない」と公言しているわたしですが、ありがたいことに定期的に書くお仕事をいただけています。それはたぶん、「書く仕事」の外に得意な分野を見つけたから。
仕事の範囲を広げて、「本業」以外のところで自分の得意を見つける思考法について。今回は「仕事を取るための営業方法」について書いてみます。
たのしいことからふざけたことまで書くゆるゆるフリーライター。文章を書くのが得意ですが、食べることと寝ることはもっと得意です。(twitter:@raira21)
フリーランスが新規の仕事を取るためには、次の3つの方法があります。
「紹介」については第5回で書いたとおり、信用と信頼を積み重ねていくのが大事です。まだ読んでないってかたはぜひ読んでみていただけたらうれしいです。
「依頼」はもう、運ですよね。いい制作物を作って、それが人の目に触れて、クライアントに見つけてもらう、という。ただ、人の目に触れる可能性を上げるためにはマーケティングの観点が大事な気がします。Workship MAGAZINEにはTwitterマーケの連載があるので、そちらが参考になるんじゃないでしょうか。
今回書くのは残りのひとつ「営業」についてです。営業って、じつはいくつかの段階に分かれるんです。
一般的な営業というと「営業メールを出す」「テレアポをする」「異業種交流会に顔を出す」などが挙げられるでしょう。Webライターなら「Webメディアのライター募集に応募する」「編集者にコンタクトをとる」「クラウドソーシングに登録する」なども営業ですよね。
ちなみにお仕事初心者が営業する場合には、どうしたらよいでしょうか。「ライターになる第一歩はライターと名乗ること」みたいな話もよく聞きますが、個人的にはちょっとピンと来なくて。第一歩はやっぱり「自分の得意なものを作る」じゃないでしょうか。
たとえ募集条件に「未経験OK」って書いてあったとしても、ある程度の実力や知識が分かるに越したことはありませんよね。ライターを目指すのであれば、ブログでもnoteでも何でもいいんですが、得意なもの、仕事にしたいものについて書くといいでしょう。
「でも、わたし得意なものなんてないよ……」とお思いのあなた、ほんとうにそうですか? 映画が好きだ、旅行が趣味だ、PC機器はこだわってる……よくよく考えてみたら、それって「あなたの得意なこと」じゃありませんか?
営業って、知識 × 能力のかけあわせです。仮に、もしわたしが「いま見るべき映画5選まとめ記事を書いてくれ」と言われたら、文章はある程度整って書けるでしょうが、映画の知識がないので、内容は浅いものになるでしょう。もちろん最低限の文章力は必要ですが、ライティング経験がなくても映画を週1本見てる人のほうが、わたしよりよっぽどいいものを書けるはずです。
でも、その「知識」と「能力(最低限の文章力)」をアピールする場がなければ「ただのライター志望の素人さん」になってしまいますよね。そういう人がゼロから仕事を取るのは、やっぱりむずかしい。
なのでまずは得意なものを作って、その「得意」をアピールするのが、最初の「営業」じゃないかな、と思います。
続いての段階は、応募や営業メールです。わたしは意外と営業メールが得意で、いわゆる「お祈り」をされたことがありません。
なぜかと言うと、「自分が得意とするジャンルの記事を出している媒体」に絞って営業をかけているからです。わたしの場合は毎回、ポートフォリオのほか、媒体と親和性のありそうな自分の過去記事やブログを3つほど、タイトルをつけて提出しています。
これには理由があって、「採用担当さんもそんなに時間をかけていられないだろう」と考えているからです。ポートフォリオにまとめた記事のなかから、媒体カラーに合う記事を探して……なんて、自分だったらめんどくさくないですか? 「見てほしいのはこれとこれとこれです! あとはよかったらポートフォリオもどうぞ!」ってほうが、たぶん相手の立場だったらうれしいと思うのです。
あと、その媒体で採用されたら書くネタ案を5個程度考えて、それぞれ3行にまとめて送っています。こうすることで、相手には「あ、こいつやる気があるんだな」「ほう、こういうのが書けるんだな」と思ってもらえますよね。5個も出せば、1つくらいはそのまま通るネタもあるでしょう。この作業にはだいたい1時間程度かけているのですが、それで継続案件がひとつ取れるならぜんぜん安いもんです。
相手が知りたいのは「熱意や想い」もそうですが、それ以上に「ウチの媒体でどんなものを作ってくれるのか」じゃないでしょうか。それを最初に自分から提案できるってことは、間違いなく熱意も想いも持ってる人ですよね。
表立ってライターの募集をしていないメディアでも、こうやって提案をすることで、書かせてもらえた媒体もありました。想ってるだけじゃ伝わりませんが、想いをかたちにすることで伝わるものはあるのです。
今回、参考までに架空のぶどう専門メディア『Budoo!』への営業メールを書いてみました。普段わたしはこんな感じに営業メールを書いています。
メール件名:
【ライター志望】少年Bと申しますメール本文:
Budoo!編集部さまはじめまして。
████と申します。
普段は「少年B」名義でフリーライターとして活動しています。
この度は、ぜひともぶどう専門メディア・Budoo!さまで記事を書かせていただきたく、ご連絡をさせていただきました。代表作としては以下のような記事がございます。
・勝沼ぶどう郷に7年通った筆者がおすすめのぶどう狩りを伝授します
https://travel.spot-app.jp/budou_shounenb/
わたしもぶどうが好きで、勝沼に7年間毎年通っております。
ぶどう狩り未経験者に向けて楽しみかたを解説した記事です。・「寿司クロワッサン」は本当に流行るのか
https://raira21.hatenablog.com/entry/235313
意外な食べものの組み合わせに着目した記事です。
食べもの×おもしろのかけあわせで、さまざまな層へ食べものの魅力をお届けします。このような記事を書いておりますので、きっとBudoo!さまに合う記事が書けると思い、応募させて頂きました。
その他、ポートフォリオがございますので添付させていただきます。
https://note.com/syounenb/n/n7d36e354531e上記ポートフォリオの記事は、ほぼすべて企画から執筆まで行っております。
もしもBudoo!さまで書かせていただけるのでしたら、企画案として以下のようなものを考えています。・絶対にバレない!人前でこっそりぶどうを食べる方法5選
突然猛烈にぶどうが食べたくなってしまうことってありますよね。でも、人前でぶどうにむしゃぶりつくのはちょっと恥ずかしい……
そんな時、人にバレずにこっそりぶどうを食べるためのライフハックを紹介します。・おいしいシャインマスカットの見分け方を農家100万人に聞いた!
最近人気のシャインマスカット。でも、いったいどんなシャインマスカットがおいしいのでしょうか。
農家100万人に「おいしいシャインマスカットを見分けるポイント」教えてもらいます。これであなたも明日からバイヤーになれます!急なうえ、たいへん長い文章を添付いたしまして申し訳ございません。
もし、興味を持ってくださいましたら幸いです。
ご連絡をお待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。████(少年B)
わたしは「文章力」や「センス」に正解はないけども、「提案」の正解はあるんじゃないかな、と思っています。
ライターの例が多くなってしまいましたが、何の仕事であっても、「自分の強みと特徴はなにか」「どういう人材を相手が求めているか」「どうやったら相手が楽になるか」みたいなことを考えられると、営業がうまくいくんじゃないでしょうか。
たとえ口が回らなくても、文章が「ものすごくうまい」わけじゃなくても。想いを「相手が受け取りやすいかたち」にしようという気持ちと心遣いがあれば、それはきっと伝わると思うんですよね。
【今回のTips!】
- 最初の営業は「得意」をアピールするところから
- 応募や営業メールは「得意」の実績を作ってから
- ポートフォリオを送るのもいいけど、「その会社に合う」イチオシも添付しよう
- 熱意や想いは「自分はそこでどんなことができるか」に出そう
- Workship MAGAZINEの連載は役に立つので読むべし!(笑)
(執筆:少年B 編集:Kitamura Yu、Uchida Kazuyoshi イラスト:Uchida Kazuyoshi)
【連載】「仕事の範囲」を広げてみたら
本業の ”まわり” の部分
「文章力がある」ってなんなの? 〜明確な基準で勝負をするために〜
フリーライターは書くだけが仕事? ~本業70点に、付加価値20点を~
やりたい仕事をやるために ~属性・強み・やりたいこと~
わたしはなにを求められてるの?~四象限マトリクスでメディアカラーを正しく把握しよう~
信用と信頼、どっちが大事? 〜ひとから仕事をもらう、ということ〜
「伝えたい話」より「聞きたくなる話」を 〜客観視して話そう〜
書けるジャンルの増やし方 〜おもしろ記事を書いてたらグルメメディアから声がかかった話 〜
“祈られない”営業方法 ~提案の正解、たぶんこれです~
フリーランスのアンガーマネジメント ~ちょっと待て、その一言がブタのもと~
フリーランスの名刺論 〜それ、覚えてもらえる名刺ですか?~
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