独立・開業前に準備すべきこと・必要なもの! 10のチェックリスト

独立・開業前に準備すべきこと・必要なもの! 10のチェックリスト

会社員を辞めて独立・開業しようと考えているなら、準備すべき物を揃えたり必要書類を提出しておくことを忘れずに。

保険や税金周りの手続きまでをはじめのうちに完了しておけば、あとから高額な税金を請求されたり保険で損をする心配がありません。

フリーランスとして思いっきり仕事をするための準備、必要なものをまとめました。

開業前に必ずしなければならない手続き

1.  国民健康保険・組合保険への加入

海外通貨

stevepb / Pixabay

フリーランスになったら、今まで会社で加入していた健康保険から、国民健康保険・国民年金に切り替えます。

退職日の翌日に、健康保険の資格を喪失するので、退職日の翌日から14日以内にお住まいの市区町村役場で手続きを行いましょう。納付方法は、口座振替からコンビニでの支払いまで幅広く選ぶことができます。

国民健康保険について覚えておきたいこと

  • 医療保険
  • 保険料は全額自己負担
    (会社員時代は会社が保険料の半分を負担していたので、自己の負担は大きくなる。)
  • 世帯主と家族の医療費は3割負担
  • 加入には下記の書類が必要
    (離職票or健康保険資格喪失証明書、退職証明書、国民健康保険被保険者資格取得届)

日本に住んでいる限り、保険への加入はマスト。とはいえ、収入が低いうちは払い渋ってしまいますよね。そんなクリエイターにおすすめなのが、文芸美術国民健康保険組合です。

保険料が一律で、人によっては国の保険よりもお得になるのだとか。上記は芸術に携わる人やライター、フォログラファー向け。さまざまな業種に向けた組合保険があるので、チェックしてみてください。

2. 国民年金への加入

老夫婦

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会社員時代は厚生年金に加入していましたが、フリーランスになると自分で国民年金か、任意団体に夜組合保険に加入しなければなりません。年金の種類は2つあります。(2017.9時点)

制度 加入できる人 支払う月額
国民年金  日本国内に住む20歳以上60歳未満すべての人 16,490円
厚生年金 厚生年金保険の適用を受ける会社に勤務するすべての人 21,960円(月額の給与がおよそ240,000の人の場合)

個人事業主は、上記のうち国民年金に加入します。しかし年金の額は年々増加中。年に数百円単位で値上がりしているので、このままではお財布を圧迫しかねませんね。

国民年金について、覚えておきたいこと

  • 20歳以上60歳未満のすべての人が加入する保険。
  • 納付額は、会社員時代の厚生年金に比べて少ない。
  • 納付額が少ないので、受給額も少ない。
  • 加入に必要な書類がある。
    (年金手帳、退職証明書、国民年金被保険者資格取得届)

3.  開業届の提出

書類に記入している様子

AkhilKokani / Pixabay

開業時に必要な書類はいくつもあり、必須のものと、場合によっては必要なものがあります。個人の開業・廃業届と事業開始等申告書は必須書類。それぞれ提出先が違うので、下の表で確認しましょう。

また、提出する書類によっては納める税額に違いが出てくるので、事前に税理士に依頼して調べてもらうのもおすすめです。

個人事業の開業・廃業届出書

  • 提出先:税務署
  • 提出期限:開業日から1ヶ月以内
  • 提出の有無:必須

給与支払い事務所等解説届出書

  • 提出先:税務署
  • 提出期限:第1回給与支払いまで
  • 提出の有無:給与を支払う場合

源泉所得税の納期特例承認申請書

  • 提出先:税務署
  • 提出期限:納期の特例を受ける月の初日の前日まで
  • 提出の有無:源泉所得税の納期に特例を受ける場合

消費税簡易課税制度選択届出書

  • 提出先:税務署
  • 提出期限:選択しようとする年の前年の12/21まで
  • 提出の有無:消費税の簡易課税を選択する場合

青色深刻承認申請書

  • 提出先:税務署
  • 提出期限:開業から2ヶ月以内
  • 提出の有無:青色申告の承認を受ける場合

消費税課税事業者選択届出書

  • 提出先:税務署
  • 提出期限:選択しようとする年の前年の12/31まで
  • 提出の有無:消費税の課税事業者を選択する場合

事業開始等申告書

  • 提出先:都道府県税務事務所
  • 提出期限:都道府県による
  • 提出の有無:必須

 

4.  許認可のをクリアする

チェックリスト

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業種によっては、許認可が必要なものがあります。許認可には「許可」「届出」「登録」という3つのレベルがあり、取得しやすさも変わってきます。タクシー業・トラック運送業・飲食店・中古品販売には「許可」が必要です。

一方で美容院、クリーニング店、軽トラック運送業は「届出」でOK。旅行業は「登録」のみで許認可が取れます。それぞれ取り扱っている所管官庁が違うので気をつけて手続きを行いましょう。

許可が必要な業種

  • タクシー業:国土交通大臣
  • トラック運送業:運輸局長
  • 飲食店:保健所
  • 中古品販売店:公安委員会

届出が必要な業種

  • 軽トラック運送業:運輸局長
  • クリーニング店:保健所
  • 美容院:保健所

免許が必要な職種

  • 運行管理者
  • 整備管理者
  • 食品衛生責任者
  • 防火管理者
  • 旅行業務取り扱い管理者
  • 美容師  ……など

 

資金調達のためにしておくと便利な申請手続き

5.  創業融資の申請

握手をするビジネスマンの手

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ここまできたら、資金調達を実際に行っていきましょう。資金調達には様々な方法がありますが、最も早くて確実な方法は、日本政策金融公庫の創業融資です。

この創業融資は、個人事業の開業届を税務署へ提出した後に申請できます。また、資金計画をたてるうえで気をつけたいのが、借り入れた資金を使う時期です。融資が実行されてから2ヶ月以内に使いはじめるのが基本で、半年だと申請できません。

日本政策金融公庫での創業融資の手順

  1. 専門家へ相談→マーケティング調査と資料収集→事業計画書の作成
  2. 申込書、添付資料、推薦状の準備
  3. 正式申込み(審査期間は1週間ほど)
  4. 融資担当者と面談(3日〜3週間ほど)
  5. 審査結果通知(数日〜1週間)
  6. 金銭消費貸借契約書等の締結(2〜3日)
  7. 融資

なお、会社に在籍中でも申請できますが、その場合は2ヶ月以内に会社を辞めることが求められます。(会社に在籍したままでは企業ではなく副業なので、創業融資は受けられません)

また、退職金を自己資金のアテにしている場合は、退職金を入手した後でしか申請はできません。

6.  補助金・助成金申請

海外のコインとお札

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補助金・助成金は大きく分けて3種類。厚生労働省系の補助金、市区町村や都道府県等の独自の補助金、経済産業省系の補助金です。

厚生労働省系の補助金

人を雇用する際に申請できる補助金です。従業員の教育のために受給できます。
社会保険労務士に事前に相談しておくとよいでしょう。

市区町村や都道府県等の独自の補助金

各自治体で用意している独自の補助金。これは各都道府県、市区町村によって様々です。
Webサイトをつくるのに補助金を出している市町村もあれば、独立して間もない人に支
給しているところもあります。自分の所属する自治体の制度について調べてみましょう。

経済産業省系の補助金

これから事業を始める人を対象とした補助金で、受給申請にいくつか段階があります。
事前にすべきことと、審査通過の通知がきたらすべきことを分けて考えましょう。

事前にすべきこと

認定支援機間に相談と、事業計画書の作成を事前に行います。認定支援機関とは、国が認めた、企業財務や金融について一定の基準以上の知識と実力を持った支援機関のことです。まずはこの機関と連絡を取り、補助金についての説明を受けましょう。その後、認定支援機関に援助を受けながら、事業計画を作ります。最後に確認の印鑑をもらうのを忘れずに行いましょう。

審査通過の通知がきたらすべきこと

審査を通過したら、交付申請と完了報告を行います。補助金交付申請書を提出して、こちらから申請の手続きをしましょう。事務局が申請書を受理し、交付決定通知で正式な交付が決まります。補助対象の事業が完了したら、こちらから完了報告書を提出し、補助金交付となります。

その他準備すると便利なもの

7. 領収書の保管場所を作る

確定申告
はむぱん / 写真AC

フリーランスになったら、毎年確定申告を行わなければなりません。その時に必要なのが、領収書です。なぜ領収書を保管しておかなければならないかというと、経費として支払った代金の金額を証明するためです。

たとえばコピー用紙や掃除道具を購入するお金は、「備品代」として、バンドマンなら、美容院でヘアスタイルをチェンジした際の金額も「美容代」として経費扱いにできます。

とはいっても、すべての商品に領収書がついてくる訳ではなく、領収書の代用が多く存在しています。

領収書の代わりになるもの

  • レシート
  • クレジットカードの利用明細
  • 振込明細書
  • インターネット取引やメールの詳細画面コピー
  • 出金伝票(交通費や香典の証明)

8.  屋号を決める

まず、会社でいう「会社名」にあたる、フリーランスの屋号を決めましょう。

「必ず決めないといけない」ものではありませんが、個人名を言われるよりも屋号を聞くほうが、「この人はこういうことをやっている人なんだな」と顧客に早く理解してもらうことができます。屋号を決めるときの留意点をご紹介します。

各種法律に注意!

会社として登記しているわけではないので、「株式会社」や「合同会社」など、法律上で会社を表す言葉は使用できません。また、すでに商標登録されている言葉を使えば訴えられる可能性があるので、そういった言葉は使わないようにチェックしておきましょう。

不正競争防止法(他者への営業妨害の意図があって、悪い噂を流したり、真似をしたり、虚偽表示を行うことを取り締まる法律)にも注意が必要です。他の会社や屋号と同じような名前をつけたからといってすぐに罰せられるわけでありません。

しかし、向こうが営業妨害とみなした場合、訴訟を起こされる可能性もあります。このあたりの法律には十分注意して、屋号を決めていきましょう。

検索流入を意識して

屋号をつける際はSEO対策を意識します。インターネット検索でヒットしやすいよう、商品名やサービス名で顧客が検索しそうなワードを屋号にいれるなど工夫しましょう。

また、公式Webサイトやメールアドレスなどを取得する際、ありがちな言葉だとすでに誰かが取得済みということもありえます。おおかた決まったらそのワードで検索してみるなど、あらかじめ調査しておくと安心です。

9.  事業に必要な名刺・印鑑をつくる

名刺大の白いカードを持つ男性

TeroVesalainen / Pixabay

次に、事業をやっていうえで最低限必要な名刺を作りましょう。名刺は、挨拶回りや物件探し、金融機関との契約、仕入先との交渉、専門家探しなど、様々な場面で役立ってきます。

凝ったものを最初からつくるのも良いですが、まずは必要最低限の情報が書かれたシンプルな名刺から始めましょう。

名刺に最低限いれたい項目

  • 屋号
  • ロゴ(できていればいれる)
  • 名前
  • 郵便番号と住所
  • 電話番号、FAX
  • メールアドレス(フリードメインは避け、独自ドメインのメールアドレスにする)
  • 公式ホームページのURL(できていればいれる)

必要な3種の印鑑

  • 実印は、本人が市区町村役場で印鑑登録する正式な印鑑です。
    (不動産賃貸借契約書や、創業融資の契約書等に使用)
  • 角印とは注文書の取引などで一般的に使われる屋号が入った印鑑です。
    (領収書や請求書、注文書等に使用)
  • 銀行印は、事業用の口座を開設するために銀行に届ける印鑑です。
    (金融機関の取引に使用)

10.  事業用のクレジットカード・銀行口座をつくる

クレジットカード

Domas / Pixabay

クレジットカード

フリーランスや個人事業種はクレジットカードの審査に通りにくいため、まだ会社に勤めているときに事業用のクレジットカードをつくることをおすすめします。

銀行口座

個人口座とは別に、事業用の銀行口座を作りましょう。事業者本人の名前が入らずに屋号のみで口座を開設することは基本的にできません。

また、個人口座の開設時より添付する書類が多めだったり、窓口での手続きを求められたりする場合が多いです。このあたりは金融機関によっても違うので、より利便性の高い銀行を選んで口座を開設しましょう。

銀行選びのポイント

  • 拠点が都会であり、全国展開している金融機関がいい

→都市銀行(3大メガバンク等)がおすすめ。大企業、中小企業、個人と取引の幅が広く、大規模な投資も行っている。

  • 拠点が地方で、きめ細やかな対応を期待したい

→各都道府県に拠点を構える地方銀行、信用金庫がおすすめ。取引先は地方中小企業、個人など。とくに信用金庫でたいへんきめ細かい対応を期待できる。

  • とにかく安く、早く手続きを済ませたい

→ネットと郵便のみで口座開設ができるネット専業銀行がおすすめ。手数料が安く、銀行に出向く手間も省くことができる。

各種手続きが完了したら、いよいよ事業開始へ

ここまで、事業準備と書類提出の流れを確認してきました。全て完了したら、いよいよ事業開始です。屋号、名刺、ドメイン等の準備は万全でしょうか。

社会保険、銀行口座、税務と資金調達手続きは終わっていますか?これで事業準備は終わりです。

ここから実際に事業を回して、フリーランスとして活躍する未来を掴みにいきましょう。

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