エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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乃木坂46の曲名にもなるほどに市民権を得た言葉「インフルエンサー」。もはや「インフルエンサーってなに?」と疑問に思われる方は少ないでしょう。
だからこそ「インフルエンサー」という言葉が独り歩きし、「とにかくバズろう!」「フォロワーを増やそう!」のような手段ばかりが目立つ現状もあります。
SNSフォロワー数万人以上のインフルエンサーに憧れる! けれど、いまから何をすればインフルエンサーになれるんだろう? そもそもインフルエンサーって、どういう存在なんだろう?
この疑問に答えられるのは、生粋のインフルエンサーであり、インフルエンサーの申し子、そして存在そのものがインフルエンサーである、あの人に話を聞かねばなりません……。
命題を引っさげ、私たちは東京の奥地へと───
ライター/株式会社アマヤドリ代表取締役。家族とのほっこりエピソードが人気を呼び、アルファツイッタラーと呼ばれる人気インフルエンサーに。人気ツイートを元にしたコミックエッセイ『ぼくの嫁の乱暴な愛情』(KADOKAWA)刊行、オンラインサロンなどの運営など精力的に活動している。本業は整体師。Twitter:@meer_kato
フリーライター/株式会社GIG社会人インターン。書く仕事をもらえるようになったのは、5歳さんのオンラインサロンに入ったおかげだと吹聴してまわっている。Twitter:@yuu_uu_
北村:
ほのぼのとした家族ツイートでバズり続け、一躍インフルエンサーになった5歳さん。いまはライティングや広告などのお仕事をされており、株式会社アマヤドリの代表取締役でもありますよね。
そんな5歳さんは、最近の「インフルエンサー」についてどう感じておられますか?
5歳さん(以下、5歳):
インフルエンサーって、定期的に入れ替わってると思うんですよ。過去にドカンと花火を上げた人は、すでにいなくなってることが多い。そして代わりとなる新しいインフルエンサーが次々と生まれてる印象がありますね。Twitter、Instagram、YouTube、どのプラットフォームでも長く息の続いた活動をしてる人って、思った以上に少ないんじゃないかなあ。
5歳:
たとえば「インフルエンサーといえば誰?」って聞かれたときに、最初に浮かぶ人っています? パッと浮かぶほど定番になってる人って、よくよく考えたらいないよね。
「ルネッサ~ンス!」のギャグで有名になった髭男爵の山田ルイ53世さんも言ってたんですけど、一度デカすぎる花火を上げちゃうと、それが自分の最高点になっちゃうんですよ。それ以上高い山を登れなくなっちゃう。キツいと思うよ、それって。新しいことをやろうとしても、本人にイメージがついちゃってる以上、周りからは「うわ~また奇をてらったことやろうとしてる~」って目で見られちゃいますしね。
北村:
せっかくインフルエンサーになっても、長く活躍できる人が減ってきてるってことですね。原因はどこにあるんでしょうか?
5歳:
大きくバズった印象を上塗りできなくて、活動を続けたくても叶わない人が増えてるんだと思います。そもそもインフルエンサーって飽きられやすいし、寿命も短いからね。次から次へと球を打ち続けないと、すぐに誰も見てくれなくなっちゃうんですよ。
北村:
たしかに……。同じような球を打ち続けても飽きられる、奇をてらっても変な目で見られるって……思っていた以上にインフルエンサーを続けていくのは難しそうです。
5歳:
何事も続けていくのは大変ですよ。僕だって正直ね、これ、あんまり大きな声で言っちゃいけないと思うんだけど……「インフルエンサー」ってものに飽きちゃってるんです(笑)。
5歳:
家族エピソードをツイートしたのがバズって「アルファツイッタラー」なんて呼ばれるようになりましたけど、ツイートを見てくれてる人たちもいい加減家族ネタには飽きてるはずなんですよ。実際、ここ一年ほとんど家族ツイートはしてないですからね、僕。
まあ、いまでも1日8時間以上はTwitterを見てるんですけどね! 9000人くらいフォローしてますけど(2021年4月時点)、全部のツイートをチェックしてますよ。
北村:
9000人分のツイートを毎日チェックするって、すごいですね……! それでも若干飽きてきているとのことですが、いまの5歳さんのTwitterに対するモチベーションは、どこにあるんでしょうか?
5歳:
人間って、いろんなことに興味がある生き物じゃないですか。僕も好きなものや知ってもらいたいことがたくさんあるの。最近は、それらをどれだけ面白く広められるかを考えてますね。
たとえば株式会社おくりバント社長の高山さんっていうめちゃくちゃ面白い人間がいるんだけど、世の中のほとんどの人は高山さんに興味ないじゃないですか。そうだとしても「高山さんってこんなに面白い人なんだよ~!」ってことを知ってほしくて、Twitterをやってる面は大きいかな。
ブランディングとか気にせずに「この人面白い!」とか「これめっちゃイケてる!」みたいな、純粋に自分の興味のあることを発信していけばいいと思うんですけどね〜。
北村:
5歳さんのように長く活躍できるインフルエンサーになるために、必要な素質ってなんでしょうか?
5歳:
大きく分けて3つあると思ってます。
5歳:
ひとつは「人間力」。ブランディングやキャラ作りっていうよりは、「元々面白い人」がインフルエンサーになるんじゃないかと僕は思うんです。インフルエンサーって、実際に会って話すとみんな面白いんですよね。人として面白いから有名になっただけなんだろうな、って話すたびに思います。インフルエンサーと言われる人はみんな、SNSをやってないときから人気者だったんじゃないかな〜って。
そして、ふたつめは「行動力」。たとえお金にならないとしても、ある対象にどれだけ時間と熱量を注ぎ込めるかが大事かな、と。対価を求めず、面白いと思ったものにどれだけ体力を使えるかは必要な素質だと思います。たとえば僕も、1円もお金が発生しないのにTwitterを1日13時間やってましたからね。その期間が5~6年くらいあったんですよ。まあ、それはいまも同じなんだけど(笑)。
Twitterに関しては、僕と同じくライターの方はお仕事の窓口としても役立つし、いろんな人をフォローしておけばインタビューも進めやすくなるし、運営を頑張る価値はあると思うんですよね。僕自身、Twitterでのトライ&エラーを繰り返した結果、オンラインサロンや企業のアカウント運営にも役立ってますから。
最後に「オタク力」ですね。インフルエンサーであるからには、オタクであることも大事! 僕もいろいろなことを知りたいから、話題になってる映画や漫画なんかは調べまくってますよ。それでも各ジャンルにおいて専門家=オタクが、すでにいるものなんですよね。
たとえばPR案件を誰かに頼むとしても、やっぱり案件に合ったオタクインフルエンサーの人に頼みたいなと僕なら思う。そういった意味では、興味の対象を一点に絞るか、それとも広げまくるかで、「◯◯オタク」として認知されるのを目指すのもひとつの手かな。
北村:
広告に関して言うと「お仕事を頼みたいと思える人かどうか」も、インフルエンサーとしての大切な素質になるんですね。これからインフルエンサーを目指す人にとって、ほかにも大切な心構えがあれば教えてください。
5歳:
まずね、一気にバズんないほうがいいです。バズるって、ある意味避けられない事故みたいなものだから、バズることに慣れてない人は耐えられないの。バズると批判的なコメントがつきやすくなるし、それで病んじゃう人もいるからね。あとさっきも言ったけど、一気にバズるとその人のイメージが固定化されちゃうデメリットもある。
だから「大きくバズろうとしないで! 近道しようとしないで!」って伝えたいな。
最初はツーベースヒットを積み重ねながら、同時進行でいろいろな武器を身に着けていきましょう。一発特大ホームランを狙うんじゃなくってね。
北村:
息の長いインフルエンサーになるためには、いかに「飽きられない力」をつけるかも大事ですね。ちなみに5歳さん自身は、飽きられるかもしれない恐怖を感じたことはあるんでしょうか?
5歳:
怖さはまったくないですね~。あくまでも僕、本業は整体師ですから。たとえ何かあったとしても、そっちに戻って生きていくだけですよ。人を喜ばせるのが好きだから今はライターや広告の仕事もしてますけどね。将来的には田舎で薪割りしながら暮らす生活とかに憧れます。
場所やツールに関わらず、どこで何をしても生きていけるくらいの力があれば、誰でもインフルエンサーになれるんだろうなって思いますね。ちょっと極端な例かもしれないけど(笑)
北村:
インフルエンサーであることにこだわらない姿勢そのものが、5歳さんらしいですね。ご自身以外に「どんな場所でも生きていける人」の具体例を挙げるとしたら、どんな人だと思いますか?
5歳:
企画力のあるYouTuberですかね。あの方たちは、どこで何をやっても生きていけると思いますよ。YouTuberの人たちみたいに毎日企画の壁打ちをして、定期的に動画を出すって凄いことです。たとえ裏方にまわったとしても、良い仕事ができると思います。
北村:
最近は5歳さん自身も、自ら表舞台に立つよりは、広告制作など裏方のお仕事が増えてきてますよね。
5歳:
そうですね、意識的に増やしてます。表舞台に出るよりは、裏で誰かの役に立てる仕事をしたくて。もっと誰かの役に立つことができるんじゃないかな、だとしたらその場所はどこだろう?って考えた結果「会社作ろう!」って思ったんですよね。そのほうが広告発注主としても、良い制作物を作る手伝いができるんじゃないかなあ、って。
北村:
なんだか5歳さんのお話を伺っていると、インフルエンサーになることにこだわりすぎず、まずは「人としての魅力」を磨くことが先決だと思えてきました……!
5歳:
みんなそれぞれに合った生き方があると思うんです。インフルエンサーに憧れて、SNSのフォロワーを増やそうと頑張るのもいいと思います。だけど武器をなんにも持っていない状態では戦えないじゃないですか。中身が伴っていない空っぽな状態がバレちゃうんですよね。
この前実際に遭遇した例で言うと、Clubhouseでとある著名な経営者の方ががルームを開いてたんですよ。「誰か話したい人いますか?」って問いかけに挙手をして引き上げられた方がいて、そしたらその方が「すみません、勢い余って手を挙げちゃいました」って言ったんです。質問がないままに、丸腰の状態で舞台に上げられちゃって、なにもできないまま退場していったんだよね。
あまりにもレイヤーの差がありすぎると、実力以上の舞台に上げられちゃったときに「何も武器がない!なんにもできない!」ってなっちゃうんですよね。木の棒を装備したままラスボスの前に立たされちゃう、みたいな。それと同じで、中身がないのにいきなりインフルエンサーになろうと思っても無理がありますよ。僕だってTwitterのフォロワー数が10万人を超えるまでに5〜6年かかってるわけですから。着実に下積みした経験がないと、全部バレちゃうんですよね。
北村:
努力なしに近道しようとしても、意味がないんですね。
5歳:
みんなすぐに近道しようとするけど、それって実は全然近道できてないんですよね。インフルエンサーとして生き残っている人たちは、ごく一部の天才を除いてみんな下積み時代があります。過去に積み重ねてきたものがあるからこそ発言にも厚みが出るし、人間としても面白くなるんじゃないかな。
インフルエンサーって「自分の人生を切り売りしてる」みたいに言われることも多いけど、いろんなことに興味を持って行動できる、人生切り売りしまくっても底が見えないような人が、息の長いインフルエンサーになれるんじゃないかなと思います。
僕自身も「みんなの夢の代行人」みたいな気持ちでいろんなことにチャレンジするのが楽しい。それを見て喜んでくれる人がひとりでもいる限り、僕はこれからも「インフルエンサー」として頑張っていきますよ!
(執筆:北村有 写真&編集:じきるう)
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