フリーランスWebデザイナーの仕事の取り方5選！案件獲得のコツも解説

「Webデザイナーとして独立したいけど、仕事ってどうやって取るの？」
「フリーランスになってみたものの、案件獲得に苦労している…」
こんな悩みを抱えていませんか？

この記事では、フリーランスWebデザイナーが安定して案件を獲得するための7つの具体的な方法を紹介します。

すでにフリーランスで活躍されている方も、すぐに実践が可能です。自分に合った方法を見つけて、ぜひ収入アップにつなげてください！

フリーランスWebデザイナーのリアル

フリーランスのWebデザイナーは自由な働き方が魅力ですが、厳しい現実もあります。まずはフリーランスとして働くうえでの課題や成功のポイントについて解説します。

Webデザイナーの需要は高い

近年、企業のWebサイトやWebサービスの重要性が増したことで、Webデザイナーの需要も高まっています。とくにデザインスキルにくわえて、コーディングやマーケティングスキルをもつデザイナーは引く手あまたです。

さらに、デザイナーの思考を経営に取り入れる企業も増えてきました。国も「デザイン経営」を推進しており、デザイナーのスキルがこれまで以上に注目されています。

（参考：経済産業省「デザイン政策ハンドブック2020」）

フリーランスは厳しいといわれる理由

Webデザイナーの需要が高いのに、フリーランスになると厳しいという声も聞かれます。理由として、フリーランスは営業活動や環境づくり、税務・経理などをひとりでこなさなければならないからです。

そもそもスキルがあっても案件を獲得できなければ収入は安定しません。安定しないとフリーランスを続けていくのは難しくなります。自由な働き方ができる一方で、Webデザインスキルとは別の知識が必要とされる点が厳しいといわれています。

フリーランスWebデザイナーはスキルと準備がカギ

フリーランスWebデザイナーとして活躍するには、不安や課題もありますが、スキルを磨いて準備を整えれば、活躍のチャンスはあります。

デザインスキル以外の知識やスキルを身につけることで、より多くの仕事を受けられるようになります。ビジネス視点やマーケティングスキルも身につけておくと、営業活動時のアピールポイントとなります。

スキルや知識は学ぶことで身につくものです。最初はたいへんかと思いますが、準備を進めていくことで自信にもつながるでしょう。

なお、フリーランスのWebデザイナーの課題に関しては以下記事でも詳しく紹介しているので、あわせてご一読ください。

フリーランスWebデザイナ－になるための準備

フリーランスWebデザイナーになるには、スキルを身につけるだけではなく、自分の強みを把握したうえで案件獲得のための戦略を立てることが大切です。ここでは、具体的にどのような準備が必要なのかを解説します。

ステップ1. スキルを洗い出す

まずは自身のスキルを整理します。いわゆるスキルの棚卸しです。得意分野と苦手分野を把握することで、自身の強みが明確になります。自分のもっているスキルをざっくり書いてみましょう。

たとえば「デザインは得意だけどコーディングは苦手」「UI/UXデザインはできるけどマーケティング知識に不安がある」などです。これによりフリーランスとして何をアピールしていくのか方向性を定めることができます。

ステップ2. 未経験分野を学習する

フリーランスのWebデザイナーとして、幅拾い案件に対応するにはデザインスキルだけではなく、関連する知識や技術を学ぶことが大切です。

とくにHTML/CSS/JavaScriptなどのコーディングスキルは、多くの案件で求められるため、最低限の知識を身につけておきましょう。さらに、ユーザー体験を考慮したUI/UXの知識もあると重宝されます。使いやすさやわかりやすさなど人間中心のデザインを考えられるデザイナーは、企業からの評価も高まります。

未経験分野や学習が必要な分野がわかったら、自身の環境にあわせて知識とスキルの習得を目指しましょう。

ステップ3. ポートフォリオを作成する

フリーランスとして案件を獲得するには、スキルを証明するポートフォリオが欠かせません。デザインは主観的な評価になりやすいため、ポートフォリオを作成して具体的な実績や作品を見せることで証明することができます。

現職者の場合、これまで手がけたプロジェクトのなかから、公開できるものをまとめましょう。未経験者や実績が少ない人は、自主制作の作品でも構いません。なぜこのようなデザインを制作したのか説明文を添えることで、より魅力的なポートフォリオになります。

なお、ポートフォリオの作り方は以下の記事が参考となります。

ステップ4. 営業戦略を立てる

フリーランスとして継続的に案件を獲得するには、自身のスキルや実績をどのようにアピールするのか、クライアントへの売り込み方を戦略的にアプローチする必要があります。

まずは、得意分野をはじめ、どの業界やクライアントに適しているのかを整理しましょう。自身のスキルでどのような課題が解決できるのかといったことまで明確になれば、強みを活かせるクライアントがわかってきます。営業活動を効率よく進めるためにも、しっかりと戦略を立てることが大切です。

なお、仕事の取り方については以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご一読ください。

フリーランスWebデザイナーの仕事の取り方5選

フリーランスWebデザイナーとなる準備を整えたら、つぎは仕事の取り方を考えます。営業経験がないと不安もあるかと思います。いくつかの方法があるので、試しやすいものから挑戦してみてください。

仕事の取り方1. 複数の経路から獲得する

フリーランスWebデザイナーが仕事を獲得するには、1つの手段に頼らず複数の経路を活用することが大切です。よく挙げられる方法とその概要をまとめてみました。

登録料は基本的にかからないので、気になるところに登録してみましょう。案件獲得の経路を複数もっていると、仕事が途切れにくくなります。案件の幅も広がるため、スキルアップにもつなげることが可能です。

仕事の取り方2. SNSを積極的に活用する

SNSはフリーランスWebデザイナーにとって、個人の価値観やスキルをアピールできるツールです。各SNSの特徴を把握して、戦略的に活用しましょう。

• Twitter（現X）：情報発信や意見交換
• Instagram：視覚的なポートフォリオ
• LinkedIn：ビジネスネットワークの構築

それぞれの特徴を生かして発信することで、直接仕事の依頼が来ることもあります。すぐに案件を獲得できるわけではありませんが、信頼を積み重ねていくためにも継続的な発信が大切です。

仕事の取り方3. 知人・友人経由で仕事をもらう

「フリーランス白書2023」によると、フリーランスの案件の獲得経路でもっとも多かったのが「人脈」です。つぎに多いのは「過去・現在の取引先」でした。身近な人からの紹介は「すでに信頼関係があるため、成約につながりやすい」ことです。

フリーランスとして独立する前に、同僚や上司にこれからはフリーランスとなることを伝えておくとよいでしょう。フリーランスのコミュニティに参加し、仲間をつくることも案件を紹介してもらうきっかけを作ることができます。

なお、人脈の広げ方については以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご一読ください。

仕事の取り方4. 企業に直接営業をかける

フリーランスWebデザイナーとして、積極的に仕事を取りに行く方法も効果的です。「この会社のWebサイトのデザインをしてみたい」と思ったら、実績や強みをアピールするダイレクトメールを送ってみましょう。既存サイトがあればお問い合わせフォームを利用します。

ポートフォリオサイトのURLを添付してもよいですし、既存サイトの改善案を作成して添えるのも効果的です。Webデザイナーは需要が高いため、積極的に行動することで良い縁に恵まれるかもしれません。

仕事の取り方5. 勉強会やイベントに参加する

デザイン業界は日々進化しています。フリーランスのWebデザイナーとして活躍するためには、最新トレンドの学習が欠かせません。スキルアップのために自己学習もよいですが、企業が実施する勉強会やワークショップに参加してみましょう。

勉強会やイベントには、同じフリーランスだけではなく、企業の担当者も参加していることがあります。スキルアップだけではなく、案件獲得につながる人脈をつくることができるのです。オンラインイベントも多いので、積極的に参加してみましょう。

フリーランスWebデザイナーが継続案件を獲得するコツ

フリーランスのWebデザイナーとして長く活躍するには、継続案件が欠かせません。「また依頼したい」と思ってもらうために大切な2つのポイントを紹介します。

信頼関係を築く

継続案件を獲得するには、クライアントとの関係を大切にすることが大切です。以下のポイントを意識してみましょう。

• 納品後のフォローをする
• 近況を定期的に伝える
• 納期や品質を徹底する

仕事が終わったあとも、定期的に連絡を取ることで次の依頼につながる可能性が高まります。とくに納品後に「デザインの効果はどうでしたか？」といったフォローは大切です。簡単な連絡を入れて関係を維持しておくことで、新たな相談や依頼を受けやすくなります。

専門性を磨く

特定の業界やデザイン領域に特化し、専門性を磨くことで継続して案件を獲得しやすくなります。

• 特定の業界に特化する
• 特定のデザイン領域を極める
• 最新技術を学ぶ

飲食店向けのデザインや、不動産業界のWebサイトデザインなど「この分野ならこの人に依頼しよう」と思われる存在になれれば、長期的な案件を獲得しやすくなります。

フリーランスWebデザイナーの適正価格とは？

フリーランスのWebデザイナーを長く続けるために大切なことは、自身のスキルに見合った報酬を得ることです。適正価格での受注は、モチベーションの維持にもつながるため、成果物の品質にも大きく影響します。

収入を安定させるには継続案件の受注が必要ですが、適正価格を下回る額で受注していると、いつまでたっても収入は安定しません。適正価格とは、実績やスキルで変わってきます。平均年収を目安に考えてもよいでしょう。

Webデザイナーの平均年収は約509万円。全職種の平均年収は460万円です。Webデザイナーの年収はやや高めであることがわかります。平均値ほどのスキルをもっているのであれば、相応の単価を設定しなければなりません。相場を把握し、安易な価格競争に巻き込まれないようにしましょう。自身の価値をクライアントに理解してもらうことも大切です。

（参考：厚生労働省｜職業情報提供サイト『jobtag』）
（参考：国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」）

Webデザイナー独立時に必要な準備と手続き

フリーランスのWebデザイナーとして独立するには、事前に必要な手続きや準備を整えておくことが大切です。スムーズに活動をスタートするために、以下のポイントを押さえておきましょう。

開業届を提出する

まず、税務署に「開業届（個人事業の開業・廃業等届出書）」を出します。「開業届」は収入が安定するまでは提出を控えても問題はありません。

ただし「開業届」を出すことで最大65万円の控除を受けられる「青色申告」を選択できます。開業届の控えは今後、さまざまなシーンで必要となるので無くさないように注意してください。

業務委託契約書を作成する

フリーランスとして仕事をするときは、業務委託契約書を締結することが大切です。契約書の作成は義務ではなく、口頭やメールのみで仕事を進めるケースも少なくありません。

しかし、「納品後に報酬が支払われない」「修正が終わらない」「最初に聞いていた業務と違う」といったトラブルが起きたときに、契約書が証拠となり対処がしやすくなります。

仕事を開始する前に業務範囲、納期、報酬、著作権などの条件をすり合わせて、契約書を作成しておきましょう。作成した契約書を双方で確認のうえ、契約を締結します。長期的な関係をつくるためにも作成をおすすめします。

収入管理と確定申告をする

フリーランスは毎月の収入や経費を自分で管理することが大切です。そのためには、日々の収入と支出を記録し、経費を適切に計上します。領収書や請求書の整理など

所得に応じて確定申告をします。「白色申告」と「青色申告」の2つの方法があり、それぞれ受けられる控除や帳簿の管理について要件があります。会計ソフトを使用すると、明細などを自動で取り込んでくれるので便利です。

フリーランスWebデザイナーは準備と行動力が大切！

フリーランスWebデザイナーとして成功するには、仕事の取り方や継続案件を取るための準備と行動力が欠かせません。クライアントと信頼関係を築いて、専門性を磨くことも大切です。

どれだけ準備をして行動を起こしても、なかなか仕事が取れない、案件が継続できないとお悩みなら、エージェントサービスの利用も検討してみてください。Workshipを運営する株式会社GIGでは、フリーランスデザイナー専門のエージェントサービス『クロスデザイナー』を運営しています。

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▲出典：Workship

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（執筆：吉永ゆくら　編集：猫宮しろ）