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Javaでできることとは?汎用性の高い初心者おすすめ言語

Javaでできることとは
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さまざまな分野で活躍する汎用的なプログラミング言語、Java。

世界でトップクラスの人気を誇り多くのエンジニアが愛用するJavaは、これまで他のプログラミング言語にも大きな影響を与えてきました。

今回はJavaでできることと、おすすめの学習方法を紹介していきます。

Javaとは

Javaは、

  • 正確さ
  • 可読性の高さ
  • OSや実装するアプリケーションを問わない汎用性

が特徴のプログラミング言語です。

多くのプロジェクトでJavaが採用されており、その中にはわたしたちが普段の生活で使っているような身近なWebサービスやアプリもあります。

Javaを使えば以下のようなことができます。

  • 高速な処理を生かしたビッグデータの処理
  • Webアプリのサーバーとしてメモリに常駐して、ユーザーの通信に素早く応答する
  • 同じプログラムを違うOS上でも同じように動かす
  • Android上で動作して、カメラやタッチパネル、加速度センサーなどAndroid自身の機能を利用する

Javaでできること

開発速度の求められる小規模なプロジェクトから、正確さ/精密さが求められる大規模なプロジェクトまで、Javaは世界各国の大小さまざまなプロジェクトで採用されています。

なぜならJavaは、Windows/MacなどのOS問わずどんな環境でも動作する特徴をもつため、プログラミング言語のなかでもとくにチームで開発しやすい言語だとされています。

その上どういったものを開発するにあたっても不便することのない豊富な機能を備えていることから、人気の高い言語だからです。

今回はJavaでできることのなかでも代表的なものを6つピックアップしました。

1. Webアプリの開発

楽天

▲ 出典:楽天

Javaを使えば、難解な処理が必要なWebアプリも分かりやすく作れます。

Java特有の分かりやすく正確なプログラムは、高度で入り組んだロジックを作っていくにあたっても、バグを抑えながらチームでの開発を進めていくことが可能です。

たとえば楽天のWeb通販サイトをはじめとした「大量の顧客情報を扱いながらデータの更新を行う必要があるWebアプリ」は、Javaの得意とするところ。

またその一方で、近年では「短期間でのリリースを目指した小中規模のWebアプリ」の開発においてもJavaが注目されています。

これは、現在勢いのあるJavaのフレームワーク『Spring Boot』の影響が大きいです。Spring Bootを使えば、正確かつスピーディに機能の実装を行えます。

2. Androidアプリの開発

スマホに搭載されているOSのうち、Googleが開発したモバイル用OSであるAndroid。じつはAndroidアプリを動かすのにJavaが使われているのです。

Javaを使えば、カメラや加速度センサーなどAndroidのスマホに搭載されたさまざまな機能を利用しながら、自作のアプリを開発できます。

自作したアプリはいくつかの条件を満たすだけで、簡単にGoogle Playで全世界に公開可能。LINEやTwitterのような企業が開発した高機能なアプリではなく、個人で開発した簡単なアプリであってもそれは変わりません。

3. IoTの開発

ORPHE TRACK

▲ 自分の走り方を計測・分析する機能がついたIoTランニングシューズ『ORPHE TRACK』(出典:no new folk studio

近年になって幅広いプロダクトが登場しつつあるIoT(Internet Of Things:インターネットに接続された”モノ”を指す)。

Javaを使えばIoTに組み込むシステムも開発できます。

アプリと連携して自分の身体の状態を記録/分析する体組成計や、運転状況や賞味期限を知らせてくれる冷蔵庫、さらには走り方を「着地法」「設置時間」「ストライドの広さ」など、さまざまな指標で分析するランニングシューズなど、JavaはさまざまなIoT開発で活躍できます。

4. 業務系システムの開発

ゆうちょ銀行

▲ 出典:ゆうちょ銀行

Javaを使えば、銀行のATMのような企業の基幹システムを開発できます。

基幹システムとは「業務遂行の中核を担うシステム」のことです。ネットショップをビジネスとして運営している会社なら、そのネットショップの在庫管理や購買管理などを担うシステムが基幹システムと言えます。保険会社なら、契約した顧客の情報を管理・更新する基幹システムが必要です。

一言で「基幹システム」とはいっても、ビジネスの内容によってそのシステムの内容はさまざまです。しかし、企業がビジネスの中核として利用する基幹システムの多くは、以下の点で共通しています。

<基幹システムのよくある特徴>

  • 大量のデータを正確に処理していく必要がある
  • セキュリティ事故が企業にとっての大きな損失に直結するので、セキュリティ対策をしっかり行う必要がある
  • 連携するサービスが多く、プログラムのロジックが複雑になりやすい
  • システムの規模が大きいので、複数のチームと連携しながら開発を進める
  • 一度システムをリリースしたら、定期的な機能の追加や改修を施しながら、長期間運用することが多い

分かりやすく正確な記述でシステム開発ができるJavaは、複雑になりがちな企業の基幹システム開発でとくに活躍します。

なぜなら、複数のチームと連携して開発を進める巨大なプロジェクトでは、プログラムの読みやすさや分かりやすさがそのまま「チームでの連携しやすさ」に直結するからです。

また可読性が低くて分かりにくいプログラムでは、長期間の運用の中で機能やサービスの追加を行うことが困難になってしまいます。大したことのない機能の追加でも、大きなコストがかかってしまうでしょう。

しかしJavaを使えば、こういった「プログラムの難読化」を避けやすく、企業にとって長期間運用しやすいシステムを作れるのです。

以上のような理由から、ビジネスの中核として巨大になりがちな基幹システムの開発にはJavaが採用される場合が多いのです。

5. 家電やカーナビなどに組み込むシステムの開発

Javaを使えば、プリンターやブルーレイディスクレコーダーなどの家電製品に組み込むシステムを開発できます。

これまで、家電製品や産業用機器、個人が利用する機器などに組み込むシステムはJavaより低スペックのCPUでもかるく動作するC言語やC++というプログラミング言語が採用されがちでした。

しかし近年ではCPUの性能がよくなってきたため、C言語やC++よりも可読性とセキュリティに優れたJavaをつかって、組み込みシステムを開発することが増えてきています。

とくに、必要とされる機能が多いカーナビのような製品は、Javaが好まれます。

GPS情報を取得して現在地をリアルタイムで表示したり、Bluetoothを利用して利用者のスマホと連携をするなど、多様で複雑な機能を実装するにはC言語やC++よりJavaの方が短期間で正確に開発を進められるのです。

6. ゲーム開発

Javaを使えば自作のゲームを作れます。

JavaはGUI(Graphical User Interface:ユーザが視覚的にPCを操作するためのインターフェースのこと)を作成して、ユーザの入力に対してプログラムを応答させることが可能です。これを利用して、ゲームとしてユーザが遊べるようにプログラムを組み込むことで、Javaでもゲームを開発できます。

実際にJavaで制作された代表的なゲームとして『Minecraft(Java Edition)』があります。

2011年に正式発売されて以来着々とファンを増やしていき、2020年現在「世界でもっとも売れたゲーム」として認定されているMinecraftは、さまざまな国で遊ばれている箱庭型のゲーム(サンドボックスゲーム)です。

Javaはどんな人に向いている?

機能が豊富でどんな場面でも活躍するJavaは、こんな人におすすめのプログラミング言語です。

  • どのプログラミング言語から始めるか悩んでいる人
  • とりあえず色んなものを作ってみたい人
  • Androidでアプリを作って公開したい人

Javaは誤った記述でプログラムを書くと、プログラムを実行する前に「どこがどう誤っている」という情報が記されたエラーが出力されます。エラー箇所をわかりやすく教えてくれるJavaは、比較的学習しやすい言語といえます。

またJavaを学習すれば、他のプログラミング言語においても重要な要素である「データ型」についてしっかりと理解できるので、後に他のプログラミング言語を学ぶ際にも楽になります。

そのためJavaは、プログラミング未経験者がこれから学習をはじめるのにおすすめの言語です。

Javaを学習する方法

学習しやすく、初心者におすすめの言語Java。しかし見切り発車で学びはじめてしまうと、挫折してしまう可能性が高いです。

以下の項目では、効果的かつ初心者におすすめの学習法を紹介します。

JShellでJavaを動かしてみる

Javaを学習する人におすすめなのが、Javaのバージョン9から登場する『JShell』を使った学習法です。

JShellとは、コマンドライン上(WindowsにおけるコマンドプロンプトやPowerShell、Macにおけるターミナルのことを指す)で対話的にJavaを実行できるツールのこと。

「対話的にJavaを実行できる」ということが、通常のJavaの実行方法とどのように違うのかを以下にまとめました。

【通常の方法でJavaを実行する場合】

  1. 「main()メソッドが存在するクラス」が書かれた拡張子『.java』のファイルを作成する
  2. 「main()メソッド」の中に実行したい処理を書く
  3. 作成した『.java』ファイルをコンパイル(※1)して、拡張子『.class』のファイルを作成する
  4. 『.class』ファイルを実行する
  5. 書いた処理が実行される

【JShellで対話的にJavaを実行する場合】

  1. JShellを起動する
  2. 実行したい処理を1行書く
  3. 書いた1行分の処理が実行される
  4. また次の行を書く
  5. 処理が実行される

このように、JShellを使った実行方法は余分な手間がかからないのが特徴です。Javaを実行したいだけなのに『main()メソッド』『クラス』などの理解が必要となる通常の方法と比べると、JSellを用いた実行方法はJava初学者がシンプルに順を追ってJavaを学習していけるのでおすすめできます。

なおJShellが「対話的に実行できる」と呼ばれるのは、JShell上ではJavaのプログラムを1行書けばすぐにその行の分だけ処理が実行されるからです。

書いて、実行して、また書いて……という繰り返しが「プログラムを実行するマシン側」と「プログラムを書く人間側」の対話であるかのように見えるため、JShellのようなツールは「対話シェル」「対話モード」「インタラクティブシェル」などと呼ばれます。

『クラス』や『継承』などJavaの基礎文法を身に着ける

不正確な記述ではうまく動作してくれないJavaでは、基礎文法を正しく理解することが大切です。

JShellを使ってJavaがどのように動くのかをなんとなく掴んだら、次は実際にドキュメントや入門書を読みながらJavaの基礎文法についての理解を固めていきましょう。

Javaを扱う上で必ず必要になる「クラス」や「継承」などの仕組みは、はじめのうちに理解したほうが効率よくJavaの学習を進められます。

実際に手を動かしながら、一つひとつ着実に基礎文法を抑えていきましょう。

実際にWEBアプリを作ってみる

Javaの基礎をしっかりと押さえたら、実際にWebアプリを作ってみましょう。

「基礎を押さえただけなのにいきなりWebアプリ?」と驚かれる方もいれませんが、安心してください。

はじめは入門書や公式ドキュメントのコードをただ真似るだけで大丈夫です。

真似て動かしてみたら、少しコードをアレンジしてみましょう。アレンジしたことでどこがどう変わるかを確認していけば、少しずつプログラムの意味が分かるようになります。

Webアプリのアレンジと学習を繰り返していけば、効率よくJavaの体系的な知識を習得していくことができますよ。

プログラミングスクールの利用

Javaの学習を進めるにあたって、調べてもいまいち理解できない事象に出会うこともあると思います。

そんなときに役立つのがプログラミングスクールです。分からないことがあれば、必要に応じて講師に質問しながら学習を進められます。

またプログラミングスクールのほか、Web上で利用できるプログラミング学習サービスもあります。こちらは自分のペースに合わせて学習できるのでおすすめです。

まとめ

高度で複雑なWebサービスから普段の生活で利用するスマホアプリまで、Javaを使えばさまざまなアプリやシステムを作れます。

また「データ型」「クラス」「継承」などプログラミング言語全般で必要となる基礎を正確に身に着けられるJavaを学習すれば、今後他のプログラミング言語を学ぶのも簡単になるでしょう。

どんなアプリも作ることができ、他のプログラミング言語にも応用が利くJavaは、プログラミングに初めて触れる人にはおすすめの言語です。

(執筆:sig_Left 編集:Kitamura Yu)

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