1923年に「ディズニー・ブラザース・カートゥーン・スタジオ」が設立されて以来、ディズニーは設立当初からほとんど変わらぬロゴとともに、輝かしい歴史を刻んできました。

映画やテレビ番組、テーマパークまで、ディズニー作品は世界中で愛されていますよね。

今回はディズニーの歴史とともに、そのロゴの歴史を振り返ります。

ディズニーの歴史

Disney Logo History

ウォルト・ディズニー氏は、アーティスト、ビジネスマン、エンターテイナーとして、歴史上もっとも成功した一人です。

しかし簡単に成功を掴んだわけではありません。とくにキャリアの初期は、大変な苦労をしています。

彼はウォルト・ディズニー・カンパニーの設立前、『Laugh-O-Gram Studios』という事業を手がけていました。この会社は1923年に破産し、ディズニー氏に残った資産はたったの20ドルだったそうです。

しかし、彼は諦めませんでした。

絶望的な状況にもかかわらず、兄の助けを借りて、ハリウッドで2つのアニメを製作しました。『アリス・コメディ』と『オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット』です。

しかしこれらの作品の著作権を保持していなかったため、1928年にはすべての権利を失ってしまいます。

Disney Logo History

ここでもディズニー氏はあきらめませんでした。そして1928年に製作された作品が『蒸気船ウィリー』です。この作品に登場した小さなネズミが、のちにミッキーマウスとして名を馳せることとなります。

『蒸気船ウィリー』は成功をおさめ、彼は1929年に自分の名前を冠した「ウォルト・ディズニー・スタジオ」を設立しました。

ディズニーのロゴの歴史と進化

ここからは、ロゴの歴史と進化を振り返ってみましょう。

1937年:ロゴタイプのみの初期ロゴ

Disney Logo History

最初期のディズニーのロゴは、ミッキーが描かれたものでした。しかし最初のころは、ロゴがディズニー作品に使われることはありませんでした。

かわりに使われていたのが、上の画像の「Walt Disney Presents」のロゴです。このロゴは、のちにWalt Disney Picturesというテキストに変更され、1937年から1985年まで使用されていました。

1985年:シンデレラ城の登場

1985年にディズニーははじめて、シンデレラ城のモチーフを使ったロゴを登場させます。

そのロゴは、現在のロゴの基礎にもなっている、青い背景に水色のシンデレラ城が描かれたものです。また「Walt Disney Pictures」という文字が、シンデレラ城にかぶるように配置されています。

1995年:ピクサーとの契約によるロゴの3D化

Disney Logo History

1995年からは、上記の画像のような立体的なロゴに変化していきます。現在使用されているロゴに近いデザインですね。

1995年以降、ロゴは前衛的なデザインやアニメーションに進化し続けていきます。

Disney Logo History

3Dロゴの変化に大きくかかわったのが『Pixar Animation Studios(ピクサー)』です。

ディズニーは世界の技術の進歩をうけて、1995年以降ロゴを変更することを決意しました。そのときに契約したのがピクサーです。

ピクサーが制作した新しいロゴには、古いロゴにはなかったバルコニーや、はためく旗が登場します。シンデレラ城の前には「Walt Disney Pictures」の文字が表示され、文字と城を繋ぐように、流れ星のような光が城の背景に描かれています。

その後アニメーションはより緻密に、そして精巧になりました。

Disney Logo History

インパクトを強めるために、色数を増やしているところもポイントです。魔法のようなアニメーションを実現するために、ロゴに多額の費用をついやしていることは一目瞭然ですね。他には、雲や花火の演出も新たに追加されています。

また新しいバージョンにも「Walt Disney Pictures」の文字が登場しています。シンデレラ城、文字ともにカラフルな色使いですが、どちらも簡単に識別できます。

2006年:ロゴの多様化

ピクサーによって進化した3Dのロゴは、その後さらなる変化が訪れます。

それぞれの映画に、独自のロゴが用いられるようになったのです。

Disney Logo History

ディズニーの新しいロゴが発表されたのは、2006年のこと。『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』は、25秒間もある独自のロゴアニメーションが提示されました。またスローガンから「Walt」の名前を削っています。

それ以来、『トロン:レガシー』には光の街、『フランケンウィニー』にはフランケンシュタイン城、『マレフィセント』には崖の上の城など。ディズニーは各映画の内容にあわせて独自のロゴを作ってきました。

こうした変化は、ディズニーのロゴデザインの進化を象徴しています。

ディズニーのロゴの要素と役割

ディズニーのロゴの目的のひとつに、高度なアニメーションのスキルを表現することが挙げられます。そのためロゴの演出は、アニメーションの進化にともない日々変化し続けています。

さらには、このデザインによって「この魔法の城の中でなにが起こるのか?」「どのようなストーリーが隠されているのか?」などを視聴者に想像させています。

このようにファンタジーの世界に誘い込む役割を果たしているのです。

ディズニーはアニメーションやテーマパークを通じて、ファンタジーの世界を徹底的に作り込んでいます。

そのシンボルが「シンデレラ城」です。ディズニーはシンデレラ城をテーマパークのシンボルにした上で、映画になんども表示します。

そうすることでシンデレラ城を、ファンタジーの世界に誘うモチーフとして確立させたのです。

ディズニーは、ロゴのあらゆる要素を考え抜いて使っています。シンデレラ城も印象的ですが、ロゴタイプのレタリングもユニークですよね。

デザインはすばらしいものの、シンデレラ城はあまりに複雑すぎるので使える場面は限られています。一方のロゴタイプは、スタイリッシュながらもシンプルであり、色の指定もありません。

現在ロゴタイプは幅広い用途で使用されています。

ディズニーのロゴはなぜ人気なのか

ディズニーのキャラクターももちろん人気ですが、ロゴもディズニーブランドにとって不可欠な要素になっています。

ロゴは時の流れとともに、ディズニーがもたらす「喜び」や「魔法」などのイメージをより強くしてきました。現在のシンデレラ城のロゴは、大人にも子どもにも幅広く支持されています。

想像力をかきたてるディズニーのロゴは、世界中で愛されています。それは会社が新しい視聴者を獲得しようと、会社が進化し続ける努力をしているためでしょう。

おわりに

情熱的なアーティストであり、ディズニーの生みの親でもあるウォルト・ディズニー氏は、1966年に65歳でこの世を去りました。

ディズニーはアニメーションやテーマパークを手がけながら、いまも成長し続けています。

そんな成長とともにディズニーのロゴは「魔法」「エンターテイメント」の象徴で居続けるでしょう。今後もディズニーロゴの進化から目が離せませんね。

(執筆:Design your way 翻訳:Nakajima Asuka 編集:Sansui Riho)

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