「専門スキルを伸ばす VS 幅広い領域に挑戦する」フリーランスの生存戦略討論
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200以上の国や地域で愛される飲み物「コカ・コーラ」。そしてコカ・コーラのロゴといえば、あの赤色のデザインが印象的ですよね。
一目見れば商品をイメージできるあの有名なロゴは、じつはデザインをほとんど変えずに100年以上も愛されてきました。
この記事ではコカ・コーラのロゴデザインの変遷を、会社の歴史とともに振り返っていきます。
1886年、アメリカのジョージア州アトランタの薬剤師ジョン・S・ペンバートン博士がコカ・コーラを発明しました。当初コカ・コーラは「うつ病に効く薬」として開発されており、「奇跡の植物」として注目を集めたコカインとアルコールを組み合わせて製造されました。
博士はこの飲み物を薬局へ持ち込み、そこで炭酸水で原液を割ってみると、試飲した人たちは「他にはない味だ」と大絶賛。薬として、薬局で販売されることになりました。
その後、博士のパートナーで経理を担当していたフランク・M・ロビンソンが「2つのC(Coka Cola)が広告で映えるに違いない」と考え、コカ・コーラという名前を提案しました。
やがてコカ・コーラは、危険薬物として認識されはじめたコカインを原料から排除。禁酒運動が盛り上がった際にはアルコールを成分から外し、清涼飲料水として生まれ変わりました。
以後、コカ・コーラのブランドを象徴する胴のくびれた容器「コンツアーボトル」や、イメージカラーとなる「コークレッド」などを打ち出していき、現代にいたるまで世界中で愛される商品になっています。
コカ・コーラの発売当初に利用されたロゴです。最初のころは、1日に平均しておよそ9杯分しか売れていませんでした。
この年に初めて新聞『アトランタ・ジャーナル』誌にコカ・コーラが掲載され、注目を集めるようになります。
1887年~1890年代に利用されたロゴです。フランク・M・ロビンソンの考案で、当時流行していたスペンサリアンフォントを用いて制作されました。
この期間に、エイサ・ G・キャンドラーが『コカ・コーラ』事業の権利を約2,300ドルで買収し、コカ・コーラ社を設立。初代社長となりました。
1890年~1891年の1年間のみ利用されたロゴです。前のロゴより見慣れない形になりましたが、当時はより複雑なデザインにすることを意図して制作されました。渦巻と、「C」にぶらさがるチェリーのようなデザインが特徴です。
1893年~1901年に利用されたロゴです。ふたたび、スペンサリアンフォントを活かした、現在のものに近いデザインが採用されました。
1903年~1941年に利用されたロゴです。このロゴは「C」の末端が「a」にくっつくほどにうねっているのが特徴です。1893年にコカ・コーラが商標登録されたことから、「C」の下部に重ねるように「Trademark Ragistered」の文字をつけるようになりました。
なお1903年に禁酒運動が盛んになり、コカ・コーラからアルコール成分をなくしたことで、薬用酒から清涼飲料水になりました。また、1915年にコカ・コーラの象徴、「コンツアーボトル」が開発されます。
この時代から、現在のようなコカ・コーラの飲料スタイルが確立されていきました。
1941~1960年代に利用されたロゴです。この時代から、「C」の文字下に「Trademark Ragistered」をつけるようになりました。
コカ・コーラが「コーク」と呼ばれ始めたことで、1941年に初めて「コーク」として広告が打ち出されました。1945年にその名称でも商標登録がされています。
こちらは1950年代に利用されたロゴマークです。コカコーラの特徴であるコンツアーボトル(コカ・コーラ専用のくびれた形状のボトル)が描かれています。また、赤い円でボトルとロゴを囲むことで、見た人に一目でお店にコーラがあることを認識させました。
こちらは1960年代に登場したロゴです。魚の尾びれを連想させる「Fishtail」と呼ばれる有名な枠組みが描かれるようになりました。
1969年~1985年に使われたロゴです。この時代から「ダイナミックリボン」とよばれるロゴ下の白い波線が描かれるようになりました。ダイナミックリボンは、コンツアーボトルを互いちがいに組み合わせることでできるスペースの形を表しています。
なお1971年には、初めてTVコマーシャルが流されました。1983年にダイエットコークが発売されると、その後35年間「ゼロカロリーソーダ」部門の売り上げで1位を記録し続けました。
1985年~1987年に利用されたロゴです。いきなりシンプルなデザインになった理由は、ライバルであるペプシコーラが人気となり、コカ・コーラが新しい施策を打ち出す必要があったからです。そこでコカコーラは「ニュー・コーク」として新しい味のコーラを販売し、ロゴも含めブランドごと一新を遂げました。
1987年に登場したロゴです。先述の「ニュー・コーク」は消費者の猛抗議に遭い、昔ながらの「クラシック」な味に変更を余儀なくされました。ロゴも従来のスタイルに戻り、「Classic」の文字を下部に加えて、「o」を中心にダイナミックリボンが描かれているのが特徴です。
こちらも1987年に登場したロゴですが、ダイナミックリボンの下部にグレーのラインを引くことで立体感を演出しています。なお、このロゴは現在も一部の地域で使われています。
1993年~2002年に利用されたロゴです。1950年代のデザインをほぼ再利用し、「Always Coca Cola」をテーマに制作されました。
2002年~2007年に使用されたロゴです。立体的なデザインの流行に合わせて黄色のラインが足され、ダイナミックリボンもリアルで立体的になりました。このリボンのデザインは国によってさまざまな種類が作成されています。また水滴のデザインを加え、冷えた美味しいコーラを表現しているのも特徴です。
2007年〜現代に至るまで利用されているロゴです。シンプルな昔ながらの書体で描かれる一方、ダイナミックリボンをよりうねらせた、挑戦的なデザインに仕上がっています。
一目見れば誰もがわかるほどに有名なコカ・コーラのロゴ。
書体はコカ・コーラ販売開始の当時流行していたスペンサリアンフォントを利用しており、コカ・コーラの象徴とも言えるロゴの背景の色は「コークレッド」と呼ばれています。発売当初は樽に入れて運搬されており、同様に樽で販売されていたアルコール類との見分けがつくように樽を赤色で塗ったのがはじまりです。
フランク・M・ロビンソンは樽の色からインスピレーションを受け、赤と白のコントラストを好み、「おいしく、さわやかな」という意味をこめて最初のロゴを作成しました。
また、1969年からは特徴的なコンツアーボトルを活用した「ダイナミックリボン」も採用されるなど、自社商品の進化に応じてロゴを改良してきました。
発売当初から利用されてきた書体とコークレッドの与える印象は強烈で、人々の生活に浸透するほどのロゴとなっています。
シンプルな色合いとデザインのロゴは、「コカ・コーラ」という多くの人々に愛される飲み物の象徴として、社会に浸透しています。ロゴが顧客の購買意欲をかきたてることを実証している事例ともいえるでしょう。
企業ロゴを作成する際は、自社製品の強みを打ち出したデザインにすることも大切ですね。
(執筆:上塚千映子 編集:齊藤颯人)
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