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「会社員に向いてない」
そんな自覚を一度もってしまうと、会社で働くのが苦痛になってしまうでしょう。「このまま会社で働き続けるしかないのか……?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では「会社員に向いてない」と心から思って独立した筆者が、会社員に向いてない方におすすめの生き方、働き方を解説します。
広告系の企画制作会社、教育事業会社での企画職を経て、2017年ライターとして独立。ビジネス領域のインタビュー記事執筆を中心に実績を重ね、2020年株式会社宿木屋を設立。チームで言葉を軸にした企業の発信支援を行う傍ら、個人名義でのコラム執筆や創作活動もしている。(X:@yuki_yadorigi)
目次
会社で働いているとストレスがたまる。思ったように仕事が進まない。そんな漠然とした悩みを抱えている方が、きっとこの記事を読んでいるかと思います。
皆さんの頭をよぎる「自分は会社員に向いてないのかも」という不安を、もう少し掘り下げてみましょう。
会社で働くことが苦手な人には、いくつか共通点があります。
まずスケジュール管理や課題解決が“得意”な人は、会社で働くのを苦痛に感じるシーンが多い傾向にあります。会社には、社員全員で組織の利益を追求しなければならない性質がある以上、非合理的な選択を迫られることも多いからです。
会社の理念から逆算して戦略を立てることや、顧客に寄り添った最適解を追求することは、悪いことではありません。むしろ、会社員の行動としては正しいはずです。それなのに、組織で働いているがゆえに折れなければならない場面が多いと、ストレスを感じる方は多いでしょう。
組織の評価制度やカルチャーに疑問を持ちやすい人も、会社員に向いてないと感じてしまいがちです。
年功序列での忖度が求められる組織や、社員にも影響のある差別意識が浸透している組織では、あらゆるコミュニケーションで歪みが生じます。こうした歪みに気づきやすく、かつスルーできない人は、会社に対して苦手意識を強めてしまうでしょう。
「会社員に向いてない」と感じている人自身に、原因がある場合もあります。
たとえば自分のやりたい事業や職業像が明確にあり、それが会社勤務以外の形態で叶う場合は、会社員であり続ける必要はありません。
会社員が享受できるメリットに、魅力を感じない人もいます。
たとえば毎月安定した給与がもらえることや、自分の仕事をフォローしてくれる仲間がいることなどにあまり価値を感じないのであれば、会社員であることはむしろデメリットになるかもしれません。
会社員に向いてない傾向や原因がある人は、どんな生き方を心がければよいのでしょうか。
まず「働くこと」ではなく、「生き方そのもの」に焦点をあて、3つのポイントを解説します。
仕事でもそれ以外でも、組織ではなく個人で価値を生み出す意識をもちましょう。個人で価値を生み出せる人は、会社や組織にも貢献できます。
独立を焦ることなく、まずは自分自身が周囲に提供できる価値について考えてみてください。そうすると、自分の強みがわかってきて、向いているキャリアも見えやすくなってきます。
スケジュール管理やキャッシュフロー管理などについて、自分自身でマネジメントできる力を養いましょう。どんなに個人の専門スキルがすぐれていても、セルフマネジメント力がなければビジネスは成立しません。基本的なビジネスの素地が足りていないと、独立することは難しいでしょう。
ビジネスモデルや業務全体のフローを理解するように心がけると、会社員として働くことが自分に向いているかどうか、冷静に考えることができるはずです。
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会社員に向いてないと感じる方にはできるだけ仕事に関わりのないコミュニティに属することをおすすめします。会社員としてのキャリアを継続するにしろ、独立するにしろ、あなたの価値観に共鳴してくれる友人がいることは、心の支えになるはずです。
また、もし独立することになった場合自分を信頼してくれている人の存在はとても頼りになります。
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次に、会社員に向いてない人が選びやすいキャリア設計について考えてみましょう。
第一に、あなたの心が動かされるベンチャー企業を探してみてください。共感できる理念や事業を掲げている会社であれば、納得して日々の業務に打ち込めるため、組織で感じる理不尽さ・息苦しさが軽減されるかもしれません。すでに現職がベンチャー企業である場合を除き、「共感できるか・できないか」を基準に転職先を探すのはおすすめです。
またベンチャー企業は意思決定がはやく、合理性に基づいて主体的に動けるメンバーが歓迎される環境です。組織のために忖度する状況にストレスを感じているなら、格段に働きやすさを感じるでしょう。
デザイナー、エンジニア、マーケターなど、専門スキルを活かして個人でも価値を提供できる職種であれば、フリーランスに挑戦するのもひとつの手段です。フリーランス向けの人材マッチングプラットフォームなどを活用しつつ、自身が働きやすい環境や仕事を探してみましょう。
『Workship』は職種だけでなく、勤務条件や稼働時間を加味した案件探しができます。ぜひご活用ください。
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自分のやりたいことの規模が大きく、なおかつ既存の企業でも実現できない場合は、思い切って起業しましょう。起業家支援制度を活用しながら信頼できる仲間を増やし、事業成長を目指すのが、あなたにぴったりな働き方かもしれません。
周囲に起業家がいないとハードルが高く感じられるかもしれませんが、社会貢献度の高い事業アイデアがあるならば一考してみましょう。
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会社員に向いてないと感じる方の多くは、それをだめなことだと感じていませんか?
また責任感が強ければ強いほど、会社ではなく自分の性質に責任を感じ、責めてしまうはずです。そんな方にむけて、会社を辞める前に読んでほしいことを書きます。
ほんとうは会社員に向いてない人なんて、一人もいません。一人として同じ人がいないからこそ、組織ではそれぞれの強みを引き出し合って価値を生み出すことができるからです。本来、会社は多様性を重視するもの。あなたの強みをうまく活かせる会社も必ずあるはずです。
だから、あなたが「会社員に向いてない」と感じることは、あなたのせいではありません。いまの会社のカルチャーや事業との相性が悪く、あなたの強みを生かし切れていない状態なのだと思います。転職したり、部署を異動したりすることで、問題が解決する可能性もあるでしょう。
これは決して「会社を辞めるな」というメッセージではありません。精神的に追い詰められていてそれどころではないのならば、まずは自身の心を守ってください。難しいかもしれませんが、考える余力を生み出すために休む必要があると思うことも必要です。
会社員に向いてないからといって、独立して成功するとは限りません。これは声を大にして言いたいことです。
たとえば「一人が楽」といった理由で会社を辞めた場合、フリーランスは会社員よりも人脈が重視される働き方だと痛感するはずです。また「自由になりたい」と願って独立しても、セルフマネジメント力がなければ、会社員の頃を上回る過酷な労働に追われるか、経済的に不自由になるかの二択が待っています。
私は約4年前に独立しました。幸運なことに現在に至るまで生計を立てられていますが、これまで多くの仲間が挫折する姿を目の当たりにしています。なかには「会社員にもフリーランスにも向いてない」と大きなショックを受け、キャリア修正に悩む方もいました。
少し厳しいことを言います。会社でできなかったことが、独立したら突然できるようになることはありません。衝動的に会社を辞めるのではなく、自分の適性や将来設計について十分考えてから行動してほしいと願っています。
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今回は、会社員に向いてないと感じる方の悩みや傾向について掘り下げました。
昨今は柔軟な働き方を選択できるようになり、フリーランスになる方も多いと聞きます。それもひとつの選択肢ですが、私はそれだけがすべてだとは思いません。仮にフリーランスになるとしても、フリーランスだからといって一匹狼的なキャリアを歩む必要もないのです。
自分がなぜ会社員に向いてないのかを分析し、ぜひ自分の強みを活かせる働き方を見つけてください。
(執筆:宿木雪樹 編集:北村有)
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