エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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コーヒーは世界のエンジンともいえる存在です。いまこの瞬間も、世界のどこかで誰かがコーヒーを飲み、一日をはじめています。
そんなコーヒーブームの代表ともいえるのが、スターバックスです。
スターバックスのロゴマークが「人魚」であることは、多くの人に認知されていますよね。しかしなぜ人魚なのか、なぜフォントを排除しているのか、その由来や意味をご存知の方は少ないと思います。
この記事では、スターバックスのロゴの秘密を探っていきます。
スターバックスは、1971年にアメリカのシアトルで設立されました。
立ち上げたのは、英語教師のジェリー・ボールドウィン、作家のゴードン・バウカー、歴史教師のゼブ・シーグルの3人。いずれも飲食業界とは無縁の人物です。
アメリカのコーヒーチェーン『ピーツ・コーヒー&ティー』の創設者であるアルフレッド・ピートが、コーヒーの焙煎を3人に教えたことが、ビジネスのはじまりでした。
じつはスターバックスが飲料としてコーヒーを販売しはじめたのは、創業から15年後のこと。それまでスターバックスはコーヒー豆の販売をしており、飲料はテイスティングのための無料サンプル以外は提供していませんでした。
スターバックスという名前は、シアトルの近くにある「スターボ(Starbo)」という採掘場の地名と、ハーマン・メルヴィルの小説『白鯨』に出てくるコーヒー好きの航海士「スターバック(Starbuck)」が由来です。
スターバックスのロゴは、ギリシャ神話に出てくる「セイレーン」がモチーフです。
二つの尾をもつ人魚であり、船乗りを魅了して溺れさせる海の怪物とされています。
じつは太平洋の南には、多くの船員がセイレーンによって殺されたという逸話の残る「スターバックス」という島があります。
なんとなく不気味な感じもしますが、スターバックスは「人びとを魅了する」という意味でセイレーンをロゴに使っているようです。
上記のように、スターバックスのロゴのモチーフは「セイレーン」ですが、同じく神話に登場する神である「ダゴン神」を連想する人もいるようです。
ダゴン神は旧約聖書に登場する「豊穣の神」で、大地との結びつきが強いことで知られていました。しかし、近世に入るとダゴンは「上半身が人、下半身が魚である魚人」と考えられるようになり、ミルトンの『失楽園』やクトゥルフ神話でその姿が描かれています。
ダゴンはマーメイドやセイレーンと並ぶ人魚のイメージとして知られており、上記のような絵画も数多く残されています。
少なくとも公式にはダゴン神がモチーフであると明言されてはいませんが、姿自体は似ているといえ、モチーフの参考にされた可能性は否定できません。
ここからはスターバックスのロゴデザインの、年代ごとの変遷をたどってみましょう。
スターバックスのロゴは代々、2色または3色で構成されています。初代のロゴにはコーヒーの色である茶色が採用されています。
また胸が見えているのは初代のみですが、まわりを囲む円や王冠は現在のロゴにも面影がありますね。
人魚のロゴだけではビジネスの内容が伝わらないため、下半分には「COFFEE TEA SPICE(コーヒー 紅茶 スパイス)」という表記がありました。後述しますが、これらの表記はスターバックスが有名になるにつれて、段階的に消えていきます。
ハワード・シュルツがブランドを買収したことにより、ロゴはよりユニバーサルで、大衆を意識したものに変更されました。
円と人魚は維持されていますが、初代ではあらわになっていた胸が髪で覆われ、円の中から「TEA」と「SPICE」が消えています。
このときから、人魚の背景は黒、外側の円は緑色が採用されています。
色や細部こそ変化したものの、消費者にはきちんとスターバックスのロゴであることが認識されていました。
三代目のロゴでは、さらに要素が絞られました。
尾は残っているものの、下半身が消えています。色と「STARBUCKS」「COFFEE」という文字は据え置きです。
2011年は、スターバックス設立からちょうど40周年。このタイミングで、長年続いてきた外側の円が排除されました。
以前は他のブランドに人魚のモチーフをコピーされないように、文字をつけておく必要がありました。しかしブランドが大きくなり、世界中の人にロゴマークが認識されるようになったため、文字で説明する必要がなくなったのです。
その結果スターバックスのロゴは、歴史上もっともシンプルなものになりました。
ブランドの成長とともに、スターバックスはこれまでに何度かロゴを変更してきました。
注目したいのが、デザインは変わっても、モチーフ自体は変わっていないという点です。
ギリシャ神話の怪物という、不気味なモチーフをあえて取り入れ続けることで、消費者の興味をひくのが目的だという説もあります。
いずれにせよこのロゴは現在、世界中の人に認識されているため、成功したものといえるでしょう。
スターバックス創設当初に広報を担当していたテリー・ヘックラーは、16世紀にノルウェーで作られたセイレーンの木版画をそのままロゴマークに使用しました。
その後にロゴマークはデフォルメされ、現在のものになりました。
代々、スターバックスのロゴは円形を保っています。
もともと外側の円にはブランド名が書かれていましたが、2011年からは文字が消えました。人魚のモチーフは維持されています。
3色で構成されている時期もありましたが、現在はよりシンプルに、緑色と白色の2色になりました。
背景はフレッシュな印象の緑色で、柄はすべて白色で構成されています。
長年にわたってセイレーンのモチーフが使われている理由は、正確には公表されていません。
しかし重要なのは、その理由よりも結果でしょう。このような風変わりなロゴが世界中で定着したという事実は、他の企業も参考にすべきでしょう。
保守的なロゴではなく、スターバックスのような奇抜なロゴを採用する大企業が、今後も出てくるかもしれませんね。
(執筆:Design your way 翻訳:Asuka Nakajima 編集:じきるう)
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