ズボラフリーランスが最低限やるべきお金まわりのこと

ADHDフリーランス

こんにちは、フリーライターのゆぴです。2019年に会社を辞めて独立し、現在はフリーランスとして働いています。

わたしがフリーランスとして独立することになったとき、母から投げかけられたシンプルな一言があります。

「えっ、お金大丈夫なん???」

普通はもっといろいろ聞くことがあると思うのですが、母が真っ先にお金の心配をしたのには理由があります。それは、わたしがお金の管理に関して超絶ルーズだから。

無駄遣いをするというよりは、「いま口座にいくらあるのか」「来月はいつ請求が来るのか」というのを管理するのがものすごく苦手なんですね…。

というわけで、今回はADHDのわたしが、ズボラながらも最低限やっているお金のアレコレについてお話しします!

ゆぴ
ゆぴ

永遠の17歳のフリーライター。強度のADHDなのに家族も親友もADHDだったので、診断されるまでは「ちょっとヤバいドジっ子」程度だと思っていた。(Twitter:@milkprincess17

すべて「引き落とし」を徹底する

わたしがフリーランスになってから一番最初にやったことは、前の会社からの保険の引き継ぎでした。

保険にはさまざまな種類がありますが、どうも普通に国民健康保険に加入するよりは、会社員時代に入っていた「関東ITソフトウェア健康保険組合​​」のほうが、制度的によさそうだと思い、引き継ぎの手続きをしました。

ところが、引き継ぎをした翌月、普通に支払いを忘れて失効しました。

これ、めちゃくちゃ恥ずかしい話なんですよ。

だって「保険の引き継ぎ方法」みたいなブログも意気揚々と書いてたし、まわりのフリーランスにもエラそうにアドバイスをしていた矢先に即失効したんだから……。情けなくてしばらくは失効したことを内緒にしていました。というか今はじめて告白しました。

この一件から学んだことは、「はじめから引き落としができるものは、速攻で引き落としにする」こと。だから、電気代もガス代もすべて口座引き落としか、クレジットカード払いにしています。銀行振込やコンビニ振込は確実に忘れますからね。

所得税も同じで、振込用紙が紙で送られてくるとついつい後のばしにしてしまうのですが、さすがにこれは引き落とし設定ができないので、届いたらその場でスマホから振り込むようにしています。なお、一度支払いを忘れてまた不幸の手紙をいただきました。もうイヤ!

紙で支払う文化、どうにかならんのかね!?

……と嘆きつつ、とりあえずすべての支払いが自動的にされるような設定にしておくこと、地味に大事です。

口座とカードを複数個持ったら終わる

ADHDはマルチタスクが苦手です。そんなわたしたちが複数枚クレジットカードを持っていいはずがねぇ!

たとえば、わたしは一時期とあるショッピング施設を気に入っており、それに合わせて施設のクレジットカードを作ったのですが、引越しやオンラインショッピングに移行したこともあり使わなくなってしまったんですよね。そんなクレジットカードたちがカードケース(墓地)のなかにみちみちに詰まってます。

でも本来、フリーランスは口座もカードも少ないほうが圧倒的に管理しやすいんです。

使うカードがひとつなら、引き落とし日を管理しなくても良くなるし、「引き落とし日なのに口座にお金を入れ忘れた!」ということもなくなるから。

余談ですが、わたしはクレジットカードの契約住所が実家になっており、以前口座にお金を入れ忘れて不幸の手紙が親のもとへと届いたときは、「お金ないの……?」とものすごく心配されました。おかげでいまだに「お金がない子」認定をされています。こんな悲劇は二度と起こしたくないですね。

いろんなポイントとの兼ね合いはあれど、そこはぐっと堪えて口座とクレジットカードは絞ること。今のところ、メイン口座はメガバンクで、メインカードはよく使う路線でポイントがつくものにして、サブとして投資用の口座とカードを所持するスタイルに落ち着きました。

本来は事業用と個人用で分けるべきなのですが、クレカを2枚も持ち歩くのがだるくてできていません。可能な方はぜひ分けましょう。確定申告が格段にラクになるはずです……。

現金は使わず、家計簿アプリで自動記帳を

わたしは現金がものすごく嫌いです。洗濯機で洗うと千切れるし、シワシワにすると機械で認識されないし、部屋のなかですぐにどっかに行くじゃないですか!?

あと、一番厄介なのが記帳です。現金で支払った場合、レシートを1枚1枚見ながら記録をしなければいけませんが、クレジットカードやネット決済なら、オンラインで自動記帳することができます。(なかには「レシートを写真に撮って自動認識」というのもありますが、わたしはレシートという存在をまず管理できないので割愛です)

「この日は何にお金を使ったんだっけ?」というのが、労力いらずで一瞬で確認できる。これをミラクルと呼ばずになんと呼ぼうか。

特に「小学生のころから『お小遣い帳』が3日でおわる族」の皆さまには、現金で支払うことをやめて、カードやネット決済を家計簿アプリと連携して自動記帳することをオススメします。

わたしが使っているのは『マネーフォワード ME』。さまざまな口座やクレジットカード、決済システムと連携しており、とりあえずすべてを繋げておけば、日々のお金の動きが自動で記録されていきます。

一番ありがたいのが、クレジットカードの支払日と金額がわかること。

クレジットカード各社も事前にメールや手紙で教えてはくれますが、まぁそんなものをいちいちチェックする余裕はないので、一括管理できるのはありがたいです。

あとは、会計ソフトの『マネーフォワード クラウド』と連携しておけば、確定申告も楽々なので、お金に関するあらゆるストレスがフリーになります。個人的に、ここへの投資は惜しむ理由がないと思ってます。(※まわしものではありません)

ほったらかしの積み立て投資で節税する

もともとマネーリテラシーが微妙なので「節税」や「投資」には縁がなかったのですが、投資家の方に取材させていただいたときに、「とりあえず積み立てておけばいいんじゃない?」と軽いノリで言われたことをきっかけに、2年前から『iDeco』と『つみたてNISA』をしています。

どちらも詳しいことはあまりわかりませんが、初心者の方はチャートを見て一喜一憂せず、どんな状況でも分散投資しながらコツコツと積み立てて、最終的に「増えてる!」となればいい……とのことだったので、それに習って積み立てています。

iDeco

▲現在運用しているiDecoの推移

今のところ、何もせずにほったらかしていますが、着実に増えているのでラッキー。

それに、個人的には「節税できる」というのがすごく魅力的で……。10万円を口座に入れておいても何も起きないけれど、投資をしていれば節税になる。だったら投資のほうがいいんじゃないかと思ってやっています。

iDecoに関しては、「60歳にならないと受け取れない」というデメリットがありますが、現在の医学の進歩や自分の健康状態を見る限り、「これは60歳まで確実に生きるだろうな」と思ったのでやっています。

もしその前に逝ってしまったら……そのお金を何かいいことに役立ててもらえたら嬉しいですね……。こちらも節税になるのでオススメです。

ズボラだけど将来のために何かはしておきたいなぁという方は、ぜひこの「積み立て運用」を検討してみてください。

ふるさと納税は12月に申し込まない

ふるさと納税は、最近だとフリーランス以外の方もやっていたりするので、かなり有名な節税方法だと思います。

簡単に言うと、所得税や住民税を任意の自治体に寄付をすることで、2,000円を超える分が来年の所得税や住民税から控除されるうえ、寄付額の3割相当の返礼品をゲットできる仕組みです。

要するに、普通に納税しているよりもお得!

どうせ納税しなくちゃいけないのなら、控除を受けて返礼品をもらえたほうがいいに決まってます。しかし、年収や家族構成によって上限金額があるため、過去には上限金額の算出が間に合わず、ふるさと納税が受けられなかった年もあります……。

もう本当にショックすぎて、お正月いっぱいは引きずりました。本来はおいしいものがいろいろもらえたはずなのに、ただ納税するだけなんて酷でしたよ。他のフリーランスたちがいろんな返礼品をもらっているのをハンカチを噛み締めながら見ていました。

まわりの話を聞いていると、上限金額が確定する前から返礼品の目星をつけて、少しずつ買っているそうです。早く教えてほしかった話No.1なので、この場を借りて皆さんにシェアさせていただきます。

皆さんはぜひ、お忘れなきよう……。

まとめ:お金の管理にお金を使おう

お金の管理って複雑ですよね。「経費」「節税」「税金」などのワードを聞くだけで虫唾が走ります。

でも、幸いわたしたちは現金主義ではなく、少しずつオンライン化が進んできているというハッピーな時代に生まれたので、ぜひ自動でできるものに関してはすべて自動に移行して、お金について頭を悩ませる時間を減らしたいものです。

余談ですが、「お金の管理にお金を使う」というのが一番理にかなっていると感じます。

わたしの場合は会計ソフトへの課金に加えて、確定申告書類をまとめてもらうため友人にお金を払っているのですが、この課金があるからこそわたしは仕事だけに集中できていると感じます。

フリーランスというのは、やりたいことがあったり、実現したい働きかたがあるからこそ選ぶ形態だと思うのです。だから、お金のことに関してリソースを割くより、働くことにフォーカスするのがベストなのでは!?

……というわけで、使えるものはジャンジャン使いつつ、押さえるところはきっちり押さえて、ズボラなりに破産せずに生きていきましょう!

(執筆&イラスト:ゆぴ 編集:少年B)

【連載】健康で文化的なADHDフリーランスのお仕事ハック

フリーランス3年目による、フリーランスのリアル

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