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adidasのロゴの歴史。3本線に隠された意味とは?

adidas ロゴ 歴史
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世界を代表するスポーツブランドのひとつ『adidas(アディダス)』。adidasといえば、あの3本線のロゴを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。そして、ほかにも思い浮かぶロゴがいくつかあるはずです。

本記事では、20世紀初頭から続くadidasの歴史を辿りながら、それぞれのロゴに隠された意味を明らかにします。

adidasの歴史

adidasの誕生

アドルフ・ダスラー

▲出典:adidas公式サイト

adidasは、アドルフ・ダスラーによって誕生したドイツ発のスポーツブランドです。スポーツ用品からファッションアイテムまで幅広く手掛けています。

はじまりは20世紀初頭。 靴工房を運営する父の影響で、アドルフ・ダスラーとルドルフ・ダスラーの兄弟は、靴職人の見習いを始めます。そして1920年、ダスラー兄弟は靴製造会社を設立。1924年には体育館シューズを開発しました。

次第に意見が合わなくなったダスラー兄弟は、1948年にそれぞれ独立します。アドルフはadidas、ルドルフはRuda(ルーダ、後のPUMA(プーマ))を設立。こうして現在のadidasが誕生しました。

adidasの名前は、アドルフのニックネームであった「アディ」と、ファミリーネームの「ダスラー」に由来しています。

adidasが成長するまで

ボブ・ビーモン

▲出典:adidas公式サイト (ボブ・ビーモンが走り幅跳びでadidasのシューズを履いて世界記録を樹立)

1965年にadidasはテニスシューズ「ハイレット(後のスタンスミス)」を発表し、人気となりました。

1970年代になると、サッカーのFIFAや国際オリンピック委員会など、国際的なスポーツ組織を巻き込み、スポーツをビジネス化します。

adidasはアスリートからの信頼が厚く、支持されていました。それは創設者アドルフが、アスリートと実際に会い、生の声に耳を傾け、彼らのニーズに確実に応えてきたからです。彼の観察力や探究心は、アスリートにとって大きなサポートとなってきたのです。

adidasが展開する3つのライン

adidasは「パフォーマンス」「ストリート」「スタイル」の3つのラインで構成されています。(参考:adidas公式サイト

1. パフォーマンス:『adidasスポーツパフォーマンス』

シューズ

▲出典:adidas公式サイト

すべてのアスリートたちのスポーツパフォーマンスを支えるために設計・開発された『adidasスポーツパフォーマンス』。すべてのアスリートたちの「不可能/目標」を達成するためにあるブランドです。

2021年には、120万人分の足のスキャンデータをもとに、女性の足に特化したフィット感を追求した『ウルトラブースト 22』が発売されました。

2. ストリート:『adidasオリジナルス』

BLACKPINK

▲出典:adidas公式サイト

ストリートスポーツウェアブランドとして2001年に登場した『adidasオリジナルス』。アスリートのために開発されたプロダクトの復刻商品から、トレンドを反映させた新作モデルやコラボレーションによるプロダクトまで、幅広い商品が展開されています。

2022年秋冬キャンペーンでは、ブラックピンク(BLACKPINK)を起用した『エヌエムディーV3(NMD_V3)』の新ヴィジュアルが発表されました。

3. スタイル:『Y-3』

山本耀司

▲出典:adidas公式サイト

2002年には山本耀司をクリエイティブ・ディレクターとして迎え、スポーツとファッションの融合的ブランド『Y-3』を誕生させました。

2020年春夏コレクションでは、“スイム(SWIM)”をテーマに、ウエアからサンダル、ビーチバッグやビッグタオルのアクセサリーまで発表しています。

adidasロゴの変遷

1949年〜

ロゴ

▲出典:adidas公式サイト

会社設立初期のロゴです。adidasを象徴する、スリーストライプス(3本線)がデザインされたスニーカーが、中央に置かれています。

創業当時に発売していた革製のスポーツシューズは、着用しているうちに中足部が伸びてくる点が問題でした。それを補強しフィット感を高めるためのサポートとして、3本のバンドで補強したのがスリーストライプスの始まりです。

スリーストライプスは、1949年にアドルフによってロゴとして商標登録されています。

1972年〜1995年

ロゴ

▲出典:adidas公式サイト

古代スポーツで勝者に授けられる月桂(げっけい)樹の冠をモチーフにした、三つ葉の形の「トレフォイルロゴ」

「トレフォイル」は、ドイツ語で「三つ葉」を意味します。三つ葉が重なるデザインが表しているのは、adidasブランドの持つ多様性です。

現在は、adidasの3つのラインの1つである『adidasオリジナルス』のロゴとして使用されています。

1996年〜

ロゴ

▲出典:adidas公式サイト

1990年に誕生した「パフォーマンスロゴ(バッジオブスポーツロゴ)」。アスリートのパフォーマンスを引き出す商品に付けるロゴとして作られ、長く親しまれました。

スリーストライプスの由来となった高い機能性を、ロゴデザインとして表現したものです。右に向かって伸びていくデザインは、「未来へ向けてのチャレンジ」と「目標の達成」を表しています。

2022年現在は、adidasの3つのラインの1つである『adidasスポーツパフォーマンス』のロゴとして使用されています。

2002年

ロゴ

▲出典:adidas公式サイト

2002年に登場した「グローブロゴ」は、10代~20代の若者向けに作られたロゴデザインです。カジュアルやライフスタイルを提案するアイテムに使われていました。

adidasのロゴデザインに隠された3つの要素

1. 多様性

三つ葉の形の「トレフォイルロゴ」は、現代におけるadidasブランドが持つ多様性を表しています。

2. 機能性

1949年に商標登録されたスリーストライプスは、創業当時のadidasが発売していた革製のスポーツシューズの伸びを防ぐ、3本のバンドで補強した高機能商品をモデルにしたロゴ。アスリートに寄り添うadidas商品の機能性を表しています。

3. 未来へのチャレンジと目標達成

右に向かって伸びていく「パフォーマンスロゴ」のデザインは、アスリートのパフォーマンスを引き出す商品に付いています。アスリートやアディダス自身の、未来へのチャレンジと目標の達成を表したものです。

おわりに

▲出典:adidas公式サイト

adidasが世界を代表するスポーツブランドとなった理由は、着用する人々に寄り添い続ける姿勢にありました。挑戦し続けるadidasのイノベーションは、商品の機能性だけでなく、人々の活力となるでしょう。

adidasのロゴを見るたびに、新しいことにチャレンジする力が湧いてきそうです。

(執筆:鈴木里菜 編集:北村有)

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